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マツダ、新型「MAZDA3」「CX-30」計2万4750台で改善対策。衝突被害軽減ブレーキが作動して急制動のおそれ

エンジン制御コンピュータの不具合で計1万7367台のリコールも

2019年12月19日 発表

スマート・ブレーキ・サポート制御プログラムに不具合があるとして「MAZDA3」「CX-30」の2車種、計2万4750台を改善対策

 マツダは12月19日、スマート・ブレーキ・サポート(SBS)の制御プログラムに不具合があるとして「MAZDA3」「CX-30」の2車種、計2万4750台の改善対策を国土交通省に届け出た。対象車両の製作期間は2019年3月5日~10月23日。

スマート・ブレーキ・サポート制御プログラムの不具合、計2万4750台を改善対策

 不具合は車両制御コンピュータのスマート・ブレーキ・サポート(SBS)の制御プログラムが不適切なため、S字路の路肩に停車した車両や大きな道路標識などを正しく認識できないことがある。そのため、衝突の可能性がないにもかかわらず障害物との接近を知らせる警報音が鳴り、ディスプレイに警告表示が出て、最悪の場合では衝突被害軽減ブレーキが作動して急制動がかかるおそれがある。

 改善措置として全車両の車両制御コンピュータのSBS制御プログラムを対策プログラムに修正する。なお、一部の車両はSBS作動設定の仕様が変更になるため、取扱説明書の変更、メータのプログラム変更を同時に実施する。

 不具合件数は7件で事故は発生していない。

車両制御コンピュータのスマート・ブレーキ・サポートの制御プログラムが不適切

エンジン制御コンピュータの不具合、計1万7367台のリコール

 同日、「MAZDA3」「CX-30」の2車種については、エンジン制御コンピュータに不具合があるとして計1万7367台のリコールを国土交通省に届け出ている。対象車両の製作期間は2019年3月5日~11月8日。

エンジン制御コンピュータの不具合で「MAZDA3」「CX-30」計1万7367台のリコール

 不具合は、エンジン制御コンピュータの燃料噴射制御プログラムが不適切なため、燃焼室に大量の燃料蒸発ガスが流れ込んだ際に、インジェクタによる燃料噴射量を正しく制御できないことがある。そのため、燃焼に必要な燃料噴
射量が不足し、最悪の場合では低車速時にエンストするおそれがある。

 また、アイドリングストップ後の再始動制御プログラムが不適切なため、アイドリングストップを判別するためのエンジン停止判定処理が遅れた場合、アイドリングストップ後にエンジンが再始動しなくなるおそれがある。

 改善措置として、全車両のエンジン制御コンピュータの燃料噴射制御プログラム、アイドリングストップ後の再始動制御プログラムを対策プログラムに修正する。

 不具合件数は燃料噴射制御プログラムが7件、アイドリングストップ後の再始動制御プログラムが17件、事故は発生していない。

燃料噴射制御プログラムを対策プログラムに修正
アイドリングストップ後の再始動制御プログラムを対策プログラムに修正