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アストンマーティン、新型「ヴァンテージ ロードスター」

重量増わずか60kg。足まわりなどには専用チューニングが施される

2020年2月12日(現地時間)発表

 アストンマーティンは、スポーツモデル「ヴァンテージ」のコンバーチブルモデルとなる「ヴァンテージ ロードスター」を発表。すでに予約受付を開始していて、価格は12万6950ポンド(英国)、15万7300ユーロ(ドイツ)、16万1000ドル(米国)からとなる。

 2018年に発売された「ヴァンテージ クーペ」は、その力強いパフォーマンスと日常ユースにおける利便性を合わせ持つことで人気が高く、新型ヴァンテージ ロードスターは走りの楽しさがいっそう高められているという。

クローズ状態
オープン状態
ロードスター(左)とクーペ(右)

 アストンマーティン製V型8気筒4.0リッターツインターボエンジンは、最高出力は510PS、最大トルクは685Nmを発生。トランスミッションはZF製8速ATを搭載。0-100km/h加速はわずか3.8秒で、ルーフを閉じた状態での最高速は306km/hに達する。

 また、新開発のZパターン折りたたみ軽量ルーフは、クーペと比較してわずか60kgの増加におさえることに成功。このZパターンに折りたたまれるファブリック製のルーフトップは電動ルーフの中では最速の開閉メカニズムを備え、オープン時は6.7秒、クローズ時は6.8秒というスピードで動作。また、最大50km/h走行時での開閉動作が可能という。さらに、ルーフをトランク前に収納しつつも、トランク容量は200Lを確保していてゴルフバッグも積載可能。

オープン時6.7秒、クローズ時6.8秒と、電動ルーフの中で最速を誇る
オープンにすることで解放感のあるコクピットに

 足まわりに関しては、アダプティブ・ダンピング・システム、ダイナミック・スタビリティ・コントロール、ダイナミック・トルクベクタリング、エレクトロニック・リア・デファレンシャルといったパーツ類はクーペと共通だが、シャシー・コンポーネントを慎重に開発したことで、走行フィールを一切犠牲にすることなくコンバーチブルモデルに仕上げている。ただし、重量が60Kg増加しているため、リア・ダンパー、アダプティブ・ダンピング・システム、ESPキャリブレーションは専用のチューニングが施される。また、クーペから受け継がれた走行モード「Sport」「Sport+」「Track」も、公道からサーキットまで圧倒的なパフォーマンスを発揮できるようにロードスター専用の調整が施されている。

アストンマーティン・ラゴンダ社長兼最高経営責任者のアンディ・パーマー氏

 アストンマーティン・ラゴンダ社長兼最高経営責任者のアンディ・パーマー氏は、「今回ヴァンテージ ロードスターを発表することができて、非常に嬉しく思っています。また、オープントップのアストンマーティンは、いつの時代もお客さまから好評をいただいています。オープンスポーツカーは、非常に爽快な体験ができ、人生に活気をもたらしてくれます。ヴァンテージは、いつの時代もスリリングな走りでお客さまを魅了してきましたが、新しいロードスターはさらにアドレナリン溢れるパフォーマンスでお客さまを魅了してくれることでしょう」とコメント。

チーフエンジニアのマット・ベッカー氏

 また、チーフエンジニアのマット・ベッカー氏は「コンバーチブルは、クーペと比較して妥協を強いられるケースが数多くありますが、ヴァンテージ ロードスターは、正確、俊敏、印象的なハンドリング・ダイナミクスと、非常に優れた直進安定性を組み合わるという使命のもとで、一切妥協せずに造りました。 きっと、ルーフトップを開放すれば、素晴らしいエキゾーストサウンドを堪能することができますよ」と述べいている。

 さらに、2020年はヴァンテージ生誕70周年記念の年であり、それを記念してアストンマーティンを象徴する「ベーングリル」を装着するモデルも発売。ホイールに新しい選択肢が加わるほか、クーペにはオプションとして、これまではリミテッド・エディションの「ヴァンテージ AMR」にのみ設定されていた7速MTを搭載することが可能になる。

アストンマーティンを象徴するベーングリル
すでに7速MTが搭載されているリミテッド・エディションのヴァンテージ AMR