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アストンマーティン、「007」仕様の「ヴァンテージ」と「DBS スーパーレッジェーラ」

随所に「007」を感じられるデザインやアイテムがちりばめられた限定仕様のまさにボンドカー

2020年8月17日(現地時間)発売

DBS スーパーレッジェーラ 007エディション(25台限定):27万9025ポンド~

ヴァンテージ 007エディション(100台限定):16万1000ポンド~

DBS スーパーレッジェーラ 007エディション(左)、ヴァンテージ 007エディション(右)

 アストンマーティンは8月17日(現地時間)、映画007シリーズの25作目となる「ノー・タイム・トゥ・ダイ」の公開を記念して、アストンマーティンおよびメトロ・ゴールドウィン・メイヤースタジオで、映画007シリーズを制作しているイーオン・プロダクションズとの新たなコラボレーションにより、この映画からインスピレーションを得た「ヴァンテージ(Vantage)」と「DBS スーパーレッジェーラ(Superleggera)」の特別な007スペシャル・エディションを発売した。

「ヴァンテージ 007エディション」は全世界限定100台。16万1000ポンド~で、トランスミッションはマニュアルまたはオートマチックを選択可能。「DBS スーパーレッジェーラ 007エディション」は限定25台で、27万9025ポンド~となる。最初の納車は2021年第1四半期に開始予定という。

 2020年11月に全世界で公開される映画「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」には、アストンマーティンを象徴する4台のスポーツカー、「V8(旧型)」、最新ボンドカーの「スーパーGT」、DBS スーパーレッジェーラ、近日発売予定のミッド・エンジン・ハイパーカーであるアストンマーティン「ヴァルハラ(Valhalla)」が登場。

「ノー・タイム・トゥ・ダイ」の公開を記念した2台のスペシャル・エディションは、アストンマーティンのパーソナライゼーション・サービス部門、「Q by Aston Martin」が製作し、世界中のユーザーに向けて台数限定で販売される。

アストンマーティン副社長兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーであるマレク・ライヒマン氏

 アストンマーティン副社長兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーのマレク・ライヒマン氏は「007エディションの製作は、伝説的なボンドカーを現代へと蘇らせるという点で、私たちにとって常に非常にエキサイティングな挑戦となっています。今回、映画007シリーズに登場したボンドカーのスタイリングを細部にわたって採用したスポーツカーを発表することができて、大変光栄です。これらのリミテッド・エディションは、映画および自動車の両方の歴史において非常にユニークなクルマを所有するという、特別な機会をお客様に提供するものです」とコメントしている。

ヴァンテージ 007エディション

旧型のV8(奥)、ヴァンテージ 007エディション(手前)

 今回製作される2台のモデルのうち1台は、1987年に公開された「リビング・デイライツ」でデビューし、最新作の「ノー・タイム・トゥ・ダイ」にも登場する「V8」にヒントを得た「ヴァンテージ 007エディション」。最新作では、ジェームズ・ボンドが、ロンドンに所有するガレージに保管していたV8のカバーを取り去る、印象的なシーンも見られるという。

旧型のV8(左)、ヴァンテージ 007エディション(右)

 ヴァンテージならではのスポーティなスタイルとアグレッシブなパフォーマンスをベースに製作された007エディションは、V8の特徴となっているクロームベゼル付きの専用メッシュグリルによって、スタイリングをより強化。さらに、映画に登場するV8のロケット噴射のハザード・ストライプにヒントを得た、イエローの破線ディフューザーといったディテールも盛り込まれる。

ハザード・ストライプからヒントを得たという破線イエローのディフューザー
フロントやサイドにもイエローのワンポイントがあしらわれる

 ヴァンテージ 007エディションでは「リビング・デイライツ」のV8に装着されていた「雪上走行用」のスキー・アウトリガーにインスピレーションを得た、限定版スキー/スキー・ラックのセットを注文することも可能。

限定版のスキー/スキー・ラックを装着した姿

 ボディカラーはカンバーランド・グレーで、インテリアはオブシディアン・ブラック・レザーとダーク・クローム仕様となり、マニュアル・トランスミッションを装備したセンターコンソールには、007のロゴが配置される。また、ディテールへのこだわりを示す一例として、映画007「リビング・デイライツ」の劇中でジェームス・ボンドが脱出するために利用したロシアの警察無線の周波数「96.60(FM)」がサンバイザーに刺繍してある。

 さらにシートには、映画に登場したV8を想起させる伝統的な縦方向のステッチ・パターンが施され、シートバックはカーボンファイバー製で「リビング・デイライツ」で主役を務めたジェームズ・ボンド(ティモシー・ダルトン)とカラ・ミロヴィ(マリアム・ダボ)の追跡シーンで印象的な役割を果たしたチェロの「fホール」をモチーフにしたマークが印字される。

インテリアはオブシディアン・ブラック・レザーとダーク・クローム仕様
カーボン製のシートバックにあるチェロの「fホール」をモチーフしたマーク

 センターコンソールには、映画のボンドカーに採用されていたさまざまな武器やデバイスを操作するためのスイッチを模して、レーザー刻印されたガジェット・プレートが装着される。

ガジェット・プレートのスイッチは、ロケット・モーター、ミサイル、レーザー、ターゲット・ディスプレイ、スキー・アウトリガーなどがある
パドルシフトに刻まれた十字線は、映画のシーンに登場したミサイル誘導システムをイメージ
サイド・ストレーキにはヴァンテージのエンブレムが装着される。

DBS スーパーレッジェーラ 007エディション

DBS スーパーレッジェーラ 007エディション

 アストンマーティン・ラインアップの頂点に君臨するDBS スーパーレッジェーラも、映画007シリーズに登場したことを記念して、もう1台のユニークな007エディションとして製作された。

 世界限定わずか25台の007エディションは、最新作「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」に登場するDBS スーパーレッジェーラと同一の仕様で、圧倒的な存在感が特徴。搭載されるV型12気筒5.2リッターツインターボエンジンは、最高出力715bhpと最大トルク900Nmを誇り、アストンマーティンがこれまでに製造してきた市販車の中で最強の数値となる。

フロントフェンダーに007のエンブレムが取り付けられる

 この強力なパワーユニットに加え、DBS スーパーレッジェーラ007エディションには、その魅力をさらに高めるスタイルおよびデザイン・エレメントが追加される。ボディカラーは特別なセラミック・グレイが採用され、ルーフ、ミラー・キャップ、スプリッター、ディフューザー、リアのエアロブレードIIには、ブラックカラーのカーボンファイバーが採用される。

 また、007エディション専用の、印象的なダイヤモンド旋削仕上げによるグロスブラックの21インチY字スポーク・ホイールも装着。このスペシャル・エディションには、ブラック・エナメルを使用したクローム仕上げの007フェンダー・エンブレムも装着される。さらに、リアスポイラー・ブレードには、ステンレス・スチール・シルバーの007フォイル(箔押し)がおごられる。

グロスブラックの21インチY字スポーク・ホイール
リアスポイラー・ブレードにはステンレス・スチール・シルバーの「007」フォイル

 コクピットは暗色系のカラーで統一され、レザー張りの豪華な室内には、シートの輪郭を強調するレッドステッチが施され、さらにドア・カード、アームレスト・バックル・バッジ、リアのサブウーファー・カバーには「007ロゴ」が配置される。

暗色系カラーで統一されたコクピット
ドアシル・プレートには、このクルマがわずか25台限定のDBS スーパーレッジェーラ007エディションであることを示す刻印が施される

 究極のオーダーメイド・パーソナライゼーション・サービスを提供する「Q by Aston Martin」は、今回のようなスペシャル・エディションの製作だけでなく、アストンマーティン・オーナーに対して「Q by Aston Martin コミッション・サービス」と呼ばれるプログラムを用意していて、ユーザー個々の好みを完璧に反映したスポーツカーに仕上げてくれる。