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アストンマーティン、新型オープン2シーター「V12 スピードスター」に“DBR1”カスタム仕様

2021年4月28日(現地時間) 発表

「V12 Speedster」に同社のレーシングカー「DBR1」に敬意を表した専用オプションを装着するモデルを公開

テーマはエモーショナル、エクスクルーシブ

 英アストンマーティンは4月28日(現地時間)、2020年3月に発表した新型オープン2シーター「V12 Speedster(スピードスター)」に同社のレーシングカー「DBR1」に敬意を表した専用オプションを装着するモデルを公開した。このDBR1カスタム仕様のV12 Speedstersは現在注文を受け付けており、アストンマーティン本社のゲイドンでハンドビルドされる。納車は2021年半ばから開始される予定。

 V12 Speedsterは、2013年にアストンマーティンの創立100周年に合わせて製作されたコンセプトカー「CC100スピードスター・コンセプト」の最新バージョンとして位置付けられるモデルで、ルーフやフロントウィンドウを持たないスタイルが特徴。88台が限定生産され、ベースモデルの価格は76万5000ポンド(付加価値税込)とアナウンスされている。

 DBR1はアストンマーティン史上もっとも大きな成功を収めたとされるレーシングカーで、1959年のル・マン24時間レースとニュルブルクリンク1000kmレースで勝利を収め、1957年と1958年にもニュルブルクリンクで優勝。デザイナーのフランク・フィーリー氏によって社内でデザインされ、チーフ・レーシング・デザイナーのテッド・カッティング氏の協力で製作されたDBR1は、モータースポーツにおけるアストンマーティンの「栄光の時代」を象徴するクルマであると同時に、史上もっとも美しく、優雅なクルマの1台に位置付けられている。

 今回発表されたDBR1カスタム仕様のV12 Speedsterには、この栄光の歴史が色濃く反映され、DBR1に敬意を表した専用オプションを装備。外観はアストンマーティン・レーシング・グリーンで塗装されるとともに、クラブスポーツ・ホワイトによるピンストライプとロンデルが配され、クラブスポーツ・リップスティック・グラフィックを備えたサテン・シルバーのアルマイト・グリルを装着。コクピットではコンカー・サドルレザー、ビリジアン・グリーンのテクニカル・テキスタイル/ケイスネス・レザーを採用する。また、ハイライトの1つとしてサテンブラック・ダイヤモンド旋削仕上げによる21インチ・センターロック・ホイールも備わるという。

ボディカラーはアストンマーティン・レーシング・グリーン

 同モデルの心臓部にはV型12気筒5.2リッターツインターボエンジンの高性能バージョンが搭載され、その最高出力は約700PS、最大トルクは約753Nmで、車両後部に搭載されたZF製8速ATが組み合わされる。0-100km/h加速は3.4秒、最高速は198mph(約318km/h)。

 この特別なモデルについて、アストンマーティンのチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるマレク・ライヒマン氏は「このクルマの主要なテーマは、エモーショナル、そしてエクスクルーシブです。極めて希少で特別なこのアストンマーティンは、そのエレガントで芸術的なフォルムとは裏腹に、極めて刺激的なドライブ体験をもたらします。DBR1の栄光を反映したビスポーク仕様を製作することは、アストンマーティンにしかできない大きな特権であり、私たちがこのクルマのデザインに注ぎ込んだものと同じ情熱を持って、このクルマが運転されることを今から楽しみにしています」と述べている。