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アウディ、ヨーロッパの工場を4月末までに徐々に通常稼働へ

従業員の安全を最優先しつつ再開の予定

2020年4月17日(現地時間)発表

アウディのヨーロッパにある工場を稼働再開

 アウディは4月17日(現地時間)、今後数週間でヨーロッパの工場における生産を徐々に再開すると発表した。

 アウディはこれまで、新型コロナウイルスが引き起こしたパンデミックによる需要の減少と部品供給の問題により、3月中旬にヨーロッパの拠点における生産を一時的に停止。世界中のアウディ生産ネットワークにおける今後の再開予定に関しては、サプライヤーおよびサービスプロバイダーを含めた、フォルクスワーゲングループと調整の上で決定していく。生産再開における重要な要素は、ロベルト・コッホ研究所のガイドラインおよび各国の保健当局の規制を遵守しつつ、従業員の安全に焦点を当てた包括的な対策を策定することだという。

 欧州におけるAUDI AGの全工場の生産が停止された後、現在は正常化に向けて最初のステップを踏み出す準備が進められている。アウディの拠点における車両の生産は、策定された計画に従い、4月末以降に順次拡大される予定。すでに再開されているハンガリーのジェールにある工場でのエンジン生産は、今週徐々に増加し始めているという。

 再開への対策には「徹底した衛生管理」「人と人との距離に関する明確なルール」「接触を回避するためのシフトシステムの変更」「1.5メートルの距離を保つことが不可能な場所における口と鼻の保護」などが含まれる。さらにアウディでは、ドアの組み立て作業ラインなど、2名の従業員が直接向かい合って同時に作業している場所では、従業員自身が開発したプラスチック製の透明なシートを使い、職場における物理的なバリアを独自に作成しているという。

 生産担当取締役のペーター・ケスラー氏は「私たちは、ヨーロッパ全体で歩調を合わせて生産を再開します。その理由は、サプライチェーン、生産、物流プロセスが、グループ内および国際的に事業展開するパートナーと密接に関連しているためです。その焦点は、安全な作業環境が必要な従業員に当てられています。そのため、アウディの専門家チームは、専門の部署や労使協議会と話し合って、従業員の保護を最優先したプロセスを採用しました。この困難な時期に、生産再開に向けて柔軟に一丸となって努力を続けている、アウディの全従業員および世界中のパートナーの皆さまに感謝いたします」と述べている。

 また、総労使協議会議長のペーター・モッシュ氏は「操業開始の最初の段階では、従業員を保護するための感染予防策が最優先事項となります。工場の再開には、従業員の健康を確実に守るための包括的な対策が実施されます」と説明。