レクサス「LC500 コンバーチブル」はなぜソフトトップを採用した？

　レクサス（トヨタ自動車）は、6月18日に発表したコンバーチブルモデル「LC500 コンバーチブル」のソフトトップをオープンにする動画をYouTubeの公式チャンネルで公開した。LC500 コンバーチブルの発売日は7月15日。価格は1500万円。

　LC500 コンバーチブルは、LCシリーズとしての統一感を保ちながらも、専用パッケージングによりソフトトップルーフの軽快感や開放感、リアのダイナミックな印象など、LC500 コンバーチブルならではの個性が引き立つエクステリアを目指している。

ルーフの開閉時間は約15秒に設定。さらに速さだけではなく、その動き方にもこだわった

　さらに、LC500 コンバーチブルに採用されたソフトトップでは、開閉時間は約15秒に設定されるとともに、速さだけではなくその動き方にもこだわったという。

　書の三折法にヒントを得て、開閉動作を「動き出し」「途中」「動き終わり」の3ステップに分解し、動き出しと動き終わりには適度な「タメ」を持たせながらも、極端な速度変化がないようリズムよく繋ぐことで、優雅で自然な動きを実現させたとしている。

　公開された360度動画では、書の三折法にヒントを得たというそのスムーズなソフトトップの動きを確認することができる。

書の三折法にヒントを得て、開閉動作を「動き出し」「途中」「動き終わり」の3ステップに分解し、動き出しと動き終わりには適度な「タメ」を持たせながらも、極端な速度変化がないようリズムよく繋ぐことで、優雅で自然な動きを実現させた。開閉作動中は、マルチインフォメーションディスプレイにルーフの動きをグラフィックで表示することにより、作動状況が一目で分かるようにしている

パームレスト内にあるルーフスイッチは、ルーフ開閉とスイッチを傾ける方向を合わせることで直感的に操作が可能。ルーフは約50km/h以下の走行時でも開閉することが可能

レクサス クライメイト コンシェルジュを採用し、四季折々のオープンドライブにおいても快適に乗員が過ごせるようエアコン、シートヒーター、ネックヒーター、ステアリングヒーターを自動制御し、乗員にとって最適な室内空間を提供。またエアコンの制御をルーフのオープン/クローズ状態に合わせて変更することでそれぞれの環境における快適性を追求した

LC500 コンバーチブル

　また、360度動画と合わせて、LC500 コンバーチブルが愛知県豊田市下山地区に新設された車両開発用のテストコース「Toyota Technical Center Shimoyama」を走行する動画が公開されており、プロレーシングドライバーの三浦健光氏とLC500 コンバーチブルのチーフエンジニア 武藤康史氏が、進化したLCの魅力についての話を展開している。

　その動画の中で武藤氏は、LC500 コンバーチブルのソフトトップについて「このコンバーチブルでソフトトップを採用した理由は大きく3つあるんですが、軽量で軽いということがまず1番の目的です。格納するところにコンパクトに収納ができるということが2つ目の理由ですね。そしてもう1つ、3つ目の理由は見た目に明らかにこのクルマがコンバーチブルだぞ、ということがよく分かる、そういう3つの理由で今回ソフトトップを採用しています」とソフトトップを採用した理由を説明。

ソフトトップを採用することで車両重量の軽量化に貢献するといい、さらにルーフの収納スペースを最小化できルーフオープン時の美しいスタイリングを実現。また、吸音材を組み合わせた4層構造とすることで優れた静粛性も実現させたという

　さらに、武藤氏は「フロントからルーフ、そしてラゲッジに流れてくるこのラインをLCとして表現したい。ただしコンバーチブルとしてのソフトトップはコンパクトに収納しながらリアまでできるだけ長く引っ張るというのは苦労した点であります」と明かした。

ソフトトップの材質や質感を吟味し、骨格と素材の張り具合を徹底的に検証することで、ルーフクローズ時にクーペのような美しいルーフラインとなるようこだわった

ソフトトップは、ルーフオープン時にソフトトップが完全に格納される自動開閉式のトノカバー付きフォールディング機構を採用して、ルーフを開いても閉じていても美しいシルエットのコンバーチブルを目指した