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トヨタ、WEC第6戦で今季4度目の1-2フィニッシュ 念願のスパ初制覇
9月19日~20日のル・マン24時間は「TS050 HYBRID 3連覇のかかる特別なレースに」
2020年8月16日 09:12
- 2020年8月15日(現地時間)開催
8月15日(現地時間)、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第6戦スパ・フランコルシャン6時間の決勝レースが行なわれ、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 7号車が今季3勝目を挙げた。8号車が2位で続き、チームとして今季4度目となる1-2フィニッシュを果たした。
決勝日はスタートの数時間前から激しい雨に見舞われ、セーフティカーの先導で開始。5周目にグリーンフラッグとなり、2、3番手グリッドからスタートした2台のTS050 HYBRIDは4輪駆動の優位性などを活かし、すぐにポールポジションのレベリオン1号車をパス。8号車が首位、7号車がこれを追う展開となった。
レースは雨が降ったりやんだりの展開となったが、レースが残り3分の1になると太陽が顔を見せ、7号車をホセ・マリア・ロペス選手、8号車を中嶋一貴選手がドライブするときにはドライタイヤでの走行に。残り1時間ほどでLMP2クラス車両のアクシデントによりセーフティカーが導入されると、8号車の中嶋選手と7号車のロペス選手がテール・トゥ・ノーズでのバトルを展開。ロペス選手は首位の座を守って最後のピットインへと向かい、マイク・コンウェイ選手へと交代。8号車もセバスチャン・ブエミ選手へと交代し、2台のTS050 HYBRIDはその順位のままチェッカーフラッグ。7号車は念願のスパでの初勝利を飾った。
7号車は2019年12月のバーレーン以来の勝利をチームにもたらし、7号車のドライバーズランキング首位の座を堅守。今季2戦を残した状況で、2位との差を12ポイントまで拡げた。
なお、WECシーズン最大のイベント「ル・マン24時間レース」が9月19日~20日に行なわれ、TOYOTA GAZOO RacingはTS050 HYBRIDによる3連覇に挑む。
チーム代表および7号車ドライバーのコメントは以下のとおり。
村田久武 TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表
波乱に満ちた本日のレースはチームに最高の結果をもたらしてくれました。1-2勝利は望外の結果で、ドライバー、メカニック、及びエンジニアのたゆまぬ努力に対するプレゼントとなりました。また安全を確保した上でレース再開にこぎつけてくれたFIA/WECの多大な努力に改めて感謝致します。勿論、ファンの皆様に会場でご覧いただけないのは残念ですが、TV放送を通じて楽しんでいただけたと思いますし、その声援に感謝します。次はいよいよル・マンです。TS050 HYBRID 3連覇のかかる特別なレースになりますので、チーム一丸となって万全の準備をして臨みます。
小林可夢偉選手
この結果にはとても満足しています。このレースウィーク、チーム全員がミス無く素晴らしい仕事をしてくれました。私自身のスティントは、降雨のために視界が悪く、コース上に留まっているのが大変なほどの非常に難しいコンディションでしたが、8号車との争いで、プッシュを続けなくてはなりませんでした。我々7号車にとっては、ル・マンの直前という絶好のタイミングで、完璧な週末となりました。この勢いのままル・マンへと臨みます。
マイク・コンウェイ選手
チームに最大の祝福を送ります。大雨に見舞われその後回復するなど、非常に難しいコンディションのレースでしたが、可夢偉とホセが素晴らしい走りをしてくれました。本当に大変なレースで、特に8号車は第1セクターと第3セクターで速かったですが、なんとか首位を守ることができました。サクセス・ハンディキャップがあったので3位か、上手く行って2位くらいの結果を予想していたのですが、最高の結果で、素晴らしい1日になりました。
ホセ・マリア・ロペス選手
今日は全てがわれわれに見方してくれました。雨が降らなければ、ドライコンディションで非常に速かったレベリオンとの争いは厳しいものになったでしょう。天候が与えてくれたチャンスを活かし、戦略的にも上手く行きました。チーム全体の努力が素晴らしかったですし、特にチームメイトは最高の働きをしてくれました。これでシリーズ最大のイベントであるル・マンへ向けての準備もできました。残念ながら無観客でのレースとなりますが、ここ何年も7号車が手の届かなかった悲願のル・マン制覇へ向け全力を尽くします。