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ポルシェ、「パナメーラ」改良型を世界初公開 630PS/820Nmの「ターボS」登場

GTSも高出力化。4S E-Hybridはバッテリー容量が17.9kWhに

2020年8月26日(現地時間) 発表

「パナメーラ」の改良モデルを世界初公開

 独ポルシェは8月26日(現地時間)、4ドアサルーン「パナメーラ」の改良モデルを世界初公開した。ドイツでは10月中旬から販売を開始し、価格は9万1345ユーロ(後輪駆動モデル)からとアナウンスされている。

 新型パナメーラでは、ベースモデルとなる「パナメーラ」と「パナメーラ 4」に加え、プラグインハイブリッドモデルの「4S E-Hybrid」、ハイパフォーマンスモデルの「GTS」「ターボS」を展開。スポーツサルーンに加え、パワートレーンによってホイールベースを延長した「スポーツツーリスモ」や「エグゼクティブ」をチョイスすることも可能になっている。

 ターボSでは463kW(630PS)/820Nmを発生するV型8気筒4.0リッターターボエンジンを搭載。これまでのターボモデルの出力は404kW(550PS)/770Nmなので、80PS/50Nmの高出力化が図られた。この強大なパワーを路面に伝達し、コーナリングパフォーマンスを最大化するために3チャンバーエアサスペンション、PASM(ポルシェアクティブサスペンションマネジメント)とロールスタビライゼーションシステム、PDCCスポーツ(ポルシェダイナミックシャーシコントロールスポーツ)、PTVプラス(ポルシェトルクベクトリングプラス)などを最適化。

 これにより、ニュルブルクリンク ノルトシュライフェ(北コース)で「エグゼクティブカー」カテゴリーの新記録となる7分29秒81というラップタイムを記録。これは2016年にパナメーラ ターボが記録した7分38秒46から約9秒もの短縮となるが、2016年当時はグランドスタンド13(T13)に約200mのセクションがない場合での達成。今回は新規約に基づいて全長20.832kmでの計測となり、新型ターボSは7分25秒04の段階で20.6kmマークを通過したとのことで、実質的には4年前よりも約13秒速くなったとしている。

ターボSはニュルブルクリンク ノルトシュライフェ(北コース)で7分29秒81を記録
新型パナメーラ ニュルブルクリンク ノルトシュライフェ走行シーン(8分4秒)
ターボS
新型パナメーラ ターボS(5分21秒)

 また、GTSモデルのV8ターボエンジンは353kW(480PS)/620Nmを発生し、従来モデルから15kW(20PS)の出力向上が図られるとともに、新しいスポーツエキゾーストシステムによってV8サウンド特性が以前よりもさらに際立ったものに仕上がったという。

GTSモデル
新型パナメーラ GTSのテールランプ(29秒)

 4S E-Hybridでは324kW(440PS)のV型6気筒2.9リッターターボエンジンに8速DCT(PDK)に統合された100kW(136PS)の電気モーターを組み合わせ、システム全体で412kW(560PS)/750Nmを発生。スポーツクロノパッケージ装着車では0-100km/h加速3.7秒、最高速298km/hというスペックを誇る。さらに電池の総容量が先代モデルの14.1kWhから17.9kWhに増え、モーターのみで最大54kmまで走行することが可能になった。

4S E-Hybrid
新型パナメーラ 4S E-Hybrid(3分3秒)

 一方、標準モデルのパナメーラ、パナメーラ 4は従来モデルと同様のスペックとなる243kW(330PS)/450Nmを発生するV型6気筒2.9リッターターボエンジンを搭載。PASMシステムの刷新などにより、ダンピングの快適性を大幅に向上させるとともにボディの安定性を高めたという。

 そのほか、エクステリアではターボSのフロントエンドを刷新し、サイドエアインテークが大きくなるとともに、外装色を新設計。GTSモデルでは、新たにエクスクルーシブデザインのテールライトクラスターを標準装備したほか、3つの新しい20インチおよび21インチホイールがホイールシリーズに追加され、合計10種類のデザインから選択可能になっている。