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メルセデス・ベンツ、新型「Sクラス」世界初公開 7年ぶりフルモデルチェンジ

革ジャン姿のNVIDIA ジェンスン・フアンCEO「新型Sクラスはハイテクとラグジュアリーが融合」

2020年9月2日(現地時間) 世界初公開

 メルセデス・ベンツは9月2日(CEST、日本時間:9月2日)、7年ぶりにフルモデルチェンジした新型「Sクラス」をワールドプレミアした。

 メルセデス・ベンツのデジタルプラットフォームMercedes me mediaにて行なわれた新型Sクラスのデジタルワールドプレミアには、ダイムラーAGとメルセデス・ベンツAG取締役会会長であるオラ・ケレニウス氏らが登壇。冒頭のプレゼンテーションでは、新型Sクラスが生産されるドイツ Sindelfingenの工場「ファクトリー56」における革新的な生産技術やプロセスについて紹介された。

ダイムラーAGとメルセデス・ベンツAG取締役会会長であるオラ・ケレニウス氏

 ダイムラーはこの「Factory 56」に約7億3000万ユーロを投資。Factory 56では従来モデルの「Sクラス」と比較して生産効率を25%向上させたといい、コンパクトカーからSUVまで、エンジンモデル、プラグインハイブリッドモデル、EVモデルまで、数日で量産ラインに統合できる新しい組み立てシステムを採用したことが強調された。

Factory 56
Factory 56

 続けて、新型Sクラスのデジタルワールドプレミアでは、新世代のMBUX(メルセデスベンツユーザーエクスペリエンス)や後部座席エアバッグの初採用など、自動車の高級セグメントを再定義するという数多くの革新的な技術などが紹介された。

新世代のMBUXを採用する新型Sクラスのインテリア

 新型Sクラスのパワートレーンについては、さまざまな出力の直列6気筒ガソリンエンジンとディーゼルエンジンを発売時にラインアップ。その後、ISG(スタータージェネレーター)を搭載するV型8気筒エンジンの48Vマイルドハイブリッドモデルを投入して、航続距離約100kmのプラグインハイブリッドモデルも2021年に登場予定としている。

新型Sクラス

 新型Sクラスのボディサイズは、ショートホイールベースモデルで5179×1954×1503mm(全長×全幅×全高)と従来モデルより全長で54mm、幅で55mm、高さで10mm拡大。ロングホイールベースモデルでは5289×1954×1503mm(全長×全幅×全高)と、従来比で全長で34mm、幅で55mm、高さで12mm拡大された。ホイールベースはショートホイールベースで3106mm(従来比+71mm)、ロングホイールベースで3216mm(従来比+51)。

 新型Sクラスのプレゼンテーションでは、最大角度10°のリアステアリング機能を採用して、回転円が最大2mに抑えられていることなども強調された。

革ジャン姿のNVIDIA ジェンスン・フアンCEOが登場

 なお、このデジタルワールドプレミアの中で、NVIDIAのジェンスン・フアンCEOが登場。「新しいSクラスはハイテクとラグジュアリーが融合した」と話すフアン氏は、ミラー、照明、インフォテインメントなどをドライバーを認識して好みの設定に調整する新型Sクラスに採用された新技術を紹介。

 フアン氏は「このクルマにはこれまでのどのクルマよりも多くのコンピューティングパワーが搭載されていて、NVIDIA GPUを搭載する3つの強力なコンピューターチップを搭載しています。空に手を振ってジェスチャーをすると、トニースタークのように物事をコントロールできます」などと新型Sクラスの魅力を紹介した。