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沖縄県でレンタカーの受付無人化と交通事故低減の実証実験 デンソーテンなど4社が今秋実施

訪日外国人観光客に向け運転マナー動画の事前配布など安全運転支援

2020年10月27日 発表

 アイ・ムーヴと「OTSレンタカー」を運営する沖縄ツーリスト、OTSサービス経営研究所、デンソーテンは10月27日、通信型ドライブレコーダーを用いて沖縄県におけるレンタカー利用者の行動を分析して、レンタカー業務効率化や事故低減の実証実験を今秋から行なうと発表した。

 沖縄県では外国人観光客の増加に合わせて、外国人のレンタカー利用が増加していた。これに伴い、交通事故も増加傾向にあり、当事者はもちろんのこと地域の方々の不安を少しでも解消したいという思いから2019年8月より取り組みを開始。

 実証実験に向けた準備として、デンソーテンが提供する通信型ドライブレコーダーを搭載したレンタカーの走行データ分析や映像データ収集を行なっていて、こちらの取り組みは沖縄県の「令和2年度 アジアITビジネス活性化推進事業(IoT利活用促進)」に採択されている。

 今回発表された実証実験では、レンタカー予約者に対してドライブレコーダー映像から作成した運転マナー動画を事前配布して、貸し出し当日は、スマートフォンアプリで顔認証による予約情報の照合と、車両の解錠・施錠を行なうなど、レンタカー受付業務の無人化に向けた取り組みを進めるとしている。

 また、国ごとに交通ルールが異なり、不慣れな日本での運転に不安を持つ人に対して、例えば日本の交通ルールや注意点をドライブレコーダーの音声ガイダンスでリアルタイムに伝えるといった安全運転支援や、年代や国籍ごとの運転行動・訪問先の傾向を調べる実証実験も検討していくという。

 新型コロナウイルス感染収束後のインバウンド需要回復を見越して、観光型MaaSの推進とともに、ドライブレコーダー活用による旅行前・中・後に役立つコンテンツ提供で、観光産業の発展と拡大への貢献を目指すといい、特に、レンタカー受付無人化に向けた業務効率化は、接触リスクをなくすことで、昨今の新型コロナウイルス感染リスクの低減につながる取り組みと考えている。

 なお、この実証実験の一部を「ResorTech Okinawaおきなわ国際IT見本市2020」(2020年10月29日~11月1日、会場:沖縄コンベンションセンター)に出展予定。

実証実験の概要

・ドライブレコーダー映像から作成した運転マナー動画の配布(レンタカー利用者の運転傾向からシーン抽出)

・スマートフォン専用アプリの顔認証で受付し、スマートフォンで車両の解錠・施錠

・ドライブレコーダー映像から自動生成したダイジェスト動画の活用(<旅行前>おすすめ観光ルート案内、運転マナー講習、<旅行後>メモリアル動画提供)

・走行中の音声ガイダンス、多言語化(ガイダンス内容は国籍ごとの運転傾向に合わせてカスタマイズ)など

4社の主な役割

・アイ・ムーヴ:レンタカーの予約・車両管理システムの活用

・沖縄ツーリスト:レンタカーの運用や実証効果の検証

・OTSサービス経営研究所:データ分析に基づいたレンタカー業務効率化策や事故低減施策の提案・助言

・デンソーテン:通信型ドライブレコーダーのデータを基にした行動分析と、サービス活用につながるデータ提供