ニュース

パナソニック、小型低速ロボットによる新たな配送サービスの実証実験

Fujisawaサスティナブル・スマートタウンで実施

2020年12月7日 発表

自動走行ロボット(イメージ)

 パナソニックは12月7日、小型低速ロボットを使った住宅街向け配送サービスの実証実験を神奈川県藤沢市の「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」において実施すると発表した。11月から年内にかけて公道での走行検証を実施して、2021年2月から実証サービスの提供と検証を行なうとしている。

フェーズ1:自動走行ロボット公道走行実証

パナソニックの自動走行ロボット

 2020年11月25日~12月24日のフェーズ1では、自動走行ロボット公道走行実証を実施。実証場所は、Fujisawaサスティナブル・スマートタウン内の湘南T-SITEからアクティブパーク南側の住宅街周辺を走行。遠隔管制センターは湘南T-SITE内に設置。公道走行時の技術検証や課題を抽出する。

 具体的な実証内容は、管制センターと自動走行ロボットを公衆インターネット網で接続し、管制センターのオペレーターがロボット周囲の状況を常時監視。自動走行ロボットは障害物を回避しながら自律走行。自動回避が困難な状況では管制センターからの遠隔操作に切り換えて走行する。

フェーズ2:自動走行ロボットを用いた配送サービス実証

 2021年2月~3月(予定)のフェーズ2では、自動走行ロボットを用いた配送サービス実証を実施。ロボットを利用した新たな配送サービス体験に対する受容性を検証する。

 具体的な内容は、ロボット利用による配送サービスの省人化、スマートフォンのアプリを用いた非対面での荷物や商品の受け渡し、ロボットと遠隔管制センター間での対話機能によるコミュニケーションを実施する。

 走行ルートや遠隔管制センターの設置場所については、フェーズ1の自動走行ロボット公道走行実証の結果を踏まえて後日決定される。

 この実証実験は、拡大を続けるEコマースやフードデリバリーなど新たな宅配サービスの出現により人々のくらしが便利になる一方、それを支える現場では宅配員不足の深刻化に加え、非対面・非接触など新たな生活様式への対応も急務となっていることを背景にしたもの。

 パナソニックでは、これまで開発してきた自律走行ロボットや自社構内でのライドシェアサービスで培ってきた技術やノウハウを生かし、街の人たちと対話しながら新たな配送サービスの実現に向けた取り組みを加速していくとしている。

 なお、実証実験が行なわれるFujisawaサスティナブル・スマートタウンは、神奈川県藤沢市のパナソニック工場跡地にて、パナソニックら18団体・藤沢市が参画するまちづくりプロジェクト。2000人超が暮らしを営むリアルなスマートタウンとして、持続可能なまちづくりに取り組むとともに、街に関わる企業・自治体・住民などが共創する仕組みを導入し、新しいサービスの創出を通じて、社会や地域の課題解決を目指している。