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トヨタ、2人乗り超小型EV「C+pod」を限定販売 航続距離150kmで価格165万円から
観光・周遊促進を図る「EVカーシェア」など順次展開予定
2020年12月25日 16:20
- 2020年12月25日 発表
- 165万円~171万6000円
トヨタ自動車は12月25日、2人乗りの超小型EV(電気自動車)「C+pod(シーポッド)」の限定販売を開始した。価格は165万円~171万6000円。
新型車C+podの限定販売は、EV普及に向けて検討を進めてきた法人ユーザーや自治体などを対象にしたもので、トヨタではEVの新たなビジネスモデル構築など普及に向けた体制づくりを一層推し進めたうえで、個人向けを含めた本格販売については、2022年を目途に開始する計画。
C+podは、2490×1290×1550mm(全長×全幅×全高)のコンパクトなボディで、最小回転半径を3.9mとし、曲がり角や車庫入れ時などにも切り返しが少ない優れた取りまわしを実現。最高出力9.2kW、最大トルク56Nmを発生するモーター(1RM:交流同期電動機)と容量51Ahのリチウムイオン電池を搭載。最高速は60km/hで、一充電走行距離は150km(WLTCモード値 クラス1)を実現する。
充電方法は普通充電に対応して、充電時間は単相200V/16Aで約5時間(満充電)、単相100V/6Aで約16時間(満充電)となる。
さらに停電・災害時などの緊急時に役立つ、最大1500W(AC100V)の外部給電機能を標準装備。助手席足下に設置されたアクセサリーコンセントに加え、オプションのヴィークルパワーコネクターを車両前方の普通充電インレットに差し込めば、外部給電用のコンセントとして約10時間程度(一般家庭が日常使用する消費電力量1日当たり10kWh[家庭での1時間当たりの消費電力400W]として試算した場合)の電力を供給可能とした。
トヨタでは、C+podを環境に優しい2人乗りタイプのEVとして開発。人の移動における、1人当たりの高いエネルギー効率を追求した。日常生活における近距離移動に加え、定期的な訪問巡回といった法人利用や、都市・山間部などそれぞれの地域にそくした安心・自由かつ環境によい移動手段を目指したという。
また、トヨタではEVのさらなる普及を進めていくため新たなビジネスモデルの構築を目指しており、まずは日本で、C+podや歩行領域EV、「TOYOTA i-ROAD」を用いて取り組みを開始。現在、200以上もの法人や自治体とともに検討を進めているという。
具体的には、今回のC+pod発売を機に、EVならではの新たなサービスを実証的に提供。最適な充電設備工事とCO2フリー電力などのEV向け電力プランについて、1つの窓口でサポートする法人向けワンストップサービス「TOYOTA GREEN CHARGE」を中部電力ミライズと共同開発。同社ならびに関西電力、東京電力エナジーパートナーと提携して同サービスを展開する。
さらに、観光情報とのセットでトヨタのカーシェアサービス「TOYOTA SHARE」を活用して、利用者の観光・周遊促進を図る「EVカーシェア」など、順次進めていく予定としている。