デンソー、米国のスタートアップ企業エヴァと次世代「LiDAR」の共同開発を発表

　デンソーは1月19日、自動車向けのセンサーを開発する米国のスタートアップ企業エヴァ（Aeva）と次世代「LiDAR（ライダー）」の共同開発を行なうと発表した。

　LiDARは高い分解能で周辺にある物体の位置や形状を検知できるため、小さな対象物の検出など複雑な環境下でも利用できる高性能な周辺検知技術として期待されている技術のひとつ。

　現在、一般的に使用されているLiDARはTOF方式と呼ばれるもので、パルス状のレーザー光を照射し、光が物体に反射して返ってくるまでの時間を計ることで、物体との距離や方向を正確に検知しているが、デンソーとAevaの技術を融合することで、周波数連続変調（FMCW）方式の次世代LiDARを共同で開発し、実用化を目指すとしている。

　今回、共同開発を行なうAevaは、FMCW方式のLiDARの開発を行なっているスタートアップ企業で、FMCW方式では光の周波数を変えながら連続的にレーザー光を照射し、物体からの反射波と送信波の周波数の変化を読み取ることで、物体との距離や方向の検知だけではなく、物体の移動速度も計測することが可能。

　この技術により、歩行者や自転車など移動しているものを高い精度で検出することができるという。

　今回の共同開発を通じて、これまでデンソーが培ってきたセンシング技術や実用化の知見とAevaの固有技術を掛け合わせることで、高性能な次世代LiDARを開発、提供することを目指すとしている。

Aevaの概要

社名：Aeva Inc.（エヴァ）
会社設立年：2017年
所在地：Mountain View, California, USA
社長：Soroush Salehian
事業内容：自動車向けセンサーの開発