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日本人F1ドライバー角田裕毅、3日間のF1テストで2位の好タイム トップはフェルスタッペンでホンダPU勢が1-2
2021年3月15日 04:32
- 2021年3月14日 開催
F1公式テスト
FIA F1世界選手権(以下、F1)は3月26日~28日、バーレーン国際サーキットで2021年の開幕を迎える。それに先立つ3月12日~14日、同サーキットにおいて公式テスト(プレシーズンテスト)が行なわれた。このテストは1日2回、午前と午後のセッションが実施され、各チームがさまざまなテストメニューをこなしている。
テストの最終日、最終セッションとなる14日午後のセッションでは、各チームが積極的にさまざまなタイヤを履き替え、タイムアタックを行なっていた。今シーズンもF1で使うタイヤは、ピレリがワンメイク供給。最もハードなC1から、最もソフトなC5までが用意されていた。
その中で、最速タイムを出したのは、C4タイヤを履くレッドブル・レーシング・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手。1分28秒960と唯一1分28秒台に入る走りで、3日間トータルでもトップに立つタイムをたたき出した。
そして驚くべきは、2021年シーズンがデビューイヤーとなる日本人F1ドライバーの角田裕毅選手で、最もソフトとなる(そしてグリップがよいとされる)C5タイヤ装着、マックス・フェルスタッペン選手と同様のホンダPU(パワーユニット)を搭載するアルファタウリ・ホンダで1分29秒053の2番手タイムを記録した。
この最終日の最終セッションは条件がよかったのか、それとも各チームがタイムを記録しに行ったか分からないものの、この最終セッションでのタイムが3日間トータルの最速タイムとして上位8台を占める。
好タイムを記録した角田裕毅選手
角田選手以下には、フェラーリのカルロス・サインツ選手 1分29秒611(C4タイヤ)、アルファロメオ・レーシング・フェラーリのキミ・ライコネン選手 1分29秒766(C5タイヤ)、メルセデスのルイス・ハミルトン選手 1分30秒025(C5タイヤ)と並ぶ。テストの前提条件は分からないものの、同じタイヤで走るライコネン選手、ハミルトン選手といった世界チャンピオンよりも角田選手が上位にいるのは驚きだ。
また、上位2台をF1最終年となるホンダPUを搭載したマシンが占め、直線成分の多いセクター3での最速タイムは角田選手が記録(セクター1、セクター2はフェルスタッペン選手)。ホンダ製PUに力があることを示しているように見える。
ちなみに、最終日の午前のセッションではC4タイヤを履くレッドブル・レーシング・ホンダのセルジオ・ペレス選手が1分30秒187のトップタイムを出しており、前提条件が不明のテストではあるものの、ホンダPU勢の好調さは間違いないように見える。
ホンダPU勢は速いタイムで走り続けているにもかかわらず、大きなトラブルが出ているようにも見えなかった。もちろんほかのチームは、このテストの結果を元にさまざまな対策を行なってくるし、レッドブル・ホンダやアルファタウリ・ホンダも改善を行なうだろう。
それでも何か2021年シーズンは、日本人F1ドライバーである角田選手の活躍、そしてF1最終年となるホンダPU勢の活躍を期待してもよいのではという結果に見える。フェルスタッペン選手もそうだったが、角田選手もアウトラップ→タイムアタック→インラップというシークエンスで最速タイムを刻んでいた。タイムを出すべきときに出しており、とてもF1テストに初めて臨むドライバーには見えない走りであり、素晴らしいものだった。
そんな期待感一杯のF1開幕戦バーレーンGPは、日本時間で3月26日20時30分にFP1(練習走行1)が始まる。予選は28日0時から、決勝は29日0時から。予選、決勝はそれぞれ土曜日深夜、日曜日深夜となる。