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フォルクスワーゲン、全車48Vマイルドハイブリッド仕様の新型「ゴルフ」発売 価格は291万6000円から

2021年6月15日 発売

291万6000円~377万5000円

第8世代となる新型「ゴルフ」を発売

 フォルクスワーゲン グループ ジャパンは6月15日、第8世代となる新型「ゴルフ」を発売した。価格は291万6000円~377万5000円。

 新型ゴルフでは従来の「トレンドライン」「コンフォートライン」「ハイライン」といったグレード名称を廃止。ブランド初となる48Vマイルドハイブリッドシステムを全グレードに採用し、直列3気筒DOHC 1.0リッターターボエンジンを搭載する「eTSI Active Basic」「eTSI Active」、直列4気筒DOHC 1.5リッターターボエンジンを搭載する「eTSI Style」「eTSI R-Line」の4グレードを展開する。

新型ゴルフ価格表

モデルエンジン変速機駆動方式価格
eTSI Active Basic直列3気筒DOHC 1.0リッターターボ+モーター(48Vマイルドハイブリッド)7速DSG2WD(FF)2,916,000円
eTSI Active3,125,000円
eTSI Style直列4気筒DOHC 1.5リッターターボ+モーター(48Vマイルドハイブリッド)3,705,000円
eTSI R-Line3,775,000円
eTSI Active。新型ゴルフのボディサイズは4295×1790×1475mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2620mm
新型ゴルフでは今にも走り出しそうなダイナミックな印象を生み出す特徴的なCピラーを歴代モデルに続いて採用するとともに、スリムになったラジエーターグリル、ドアハンドルを経由してリアへと伸びるシャープな“スライス”ラインを特徴とする。eTSI Active BasicおよびeTSI Activeは16インチアルミホイール+205/55R16サイズのタイヤを装着
新型ゴルフでは最新世代の通信モジュールを内蔵する純正インフォテイメントシステムとデジタルメータークラスター「Digital Cockpit Pro」を標準装備し、デジタルディスプレイ環境を創出
純正インフォテイメントシステムの表示例
今回新たにインテリアアンビエントライトを標準装備し、Active系では10種類のカラー、Style/R-Lineでは30種類のカラーが選択可能になっている
DSGのシフトレバーがシフトバイワイヤー化され、シフトレバーが大幅に小型化した
左、中央、右の3セクションに分かれるタッチスライダーをセンターコンソール中央にレイアウト。ナビゲーションや空調コントロールをスマートフォンを操作するような感覚で行なえる

 外観では歴代ゴルフの特徴的な要素であるCピラーを特徴とし、今にも走り出しそうなダイナミックな印象のデザインが与えられるとともに、フロントまわりではスリムになったラジエーターグリル、ドアハンドルを経由してリアへと伸びるシャープなスライスラインを採用。またライト類には全グレードにLED(ヘッドライト、テールランプ)が用いられており、片側22個のLEDライトモジュールを搭載する配光可変型マトリックスヘッドライト「IQ.LIGHT」をオプション設定した。

 新型ゴルフのボディサイズは4295×1790×1475mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2620mmで、風洞実験室であらゆる面が見直されて前面投影面積は2.21m2に、Cd値は先代モデルの0.3から0.275に低減した。

 ボディカラーは新色の「ライムイエローメタリック」「ドルフィングレーメタリック」「ムーンストーングレー」「キングズレッドメタリック」に加え、「ピュアホワイト」「アトランティックブルーメタリック」「ディープブラックパールエフェクト」「オリックスホワイトマザーオブパールエフェクト」の計8色を用意する。

eTSI Styleは17インチアルミホイールと225/45R17サイズのタイヤをセット
eTSI Styleのインテリア

 室内では10.25インチディスプレイを備えたデジタルメータークラスター「Digital Cockpit Pro(デジタル コクピット プロ)」、インフォテイメントシステム(1560×700ピクセルの10インチタッチスクリーン)、マルチファンクションステアリングを全車に標準装備。さらにスマートフォンのディスプレイのようにカスタマイズが可能なホーム画面を有する純正インフォテイメントシステム「Discover Pro(ディスカバー プロ)」も全グレードに標準装備した。

 一方でDSGのシフトレバーがシフトバイワイヤー化され、シフトレバーが大幅に小型化されるとともに、空調やナビゲーションの操作などに使えるタッチスライダーを用意したのが新しい。左、中央、右の3セクションに分かれるタッチスライダーはセンターコンソール中央にレイアウトされ、温度設定を変更する場合は外側2つのセクションを指でスワイプ、またはスライドで行なう。また、スライダーの中央セクションではサウンドシステムの音量調整が行なえるほか、2本の指でスワイプすることでマップのズーム変更ができるようになっている。これらの操作はパノラマルーフ(オプション)も同様で、ルーフコンソールで指を前後するだけでルーフの開閉動作ができる。

 そのほか、今回新たにインテリアアンビエントライトを標準装備し、Active系では10種類のカラー、Style/R-Lineでは30種類のカラーが選択できる。選択されたカラーは、ダッシュパネルのトリム、前後のドアトリム、4枚のドアの収納コンパートメント、フロントフットウェル(Style以上はリアフットウェルも追加)、フロントセンターコンソールの収納コンパートメントを照らし出し、“デジタル コクピット プロ”や純正インフォテイメントシステムと連動して選択された背景色に切り替わる。

eTSI R-Line
eTSI R-Lineのインテリア

 パワートレーンは2種類のガソリンエンジンに48Vベルト駆動式スターター、ジェネレーター、48Vリチウムイオンバッテリーを組み合わせた48Vシステム、7速DSGを組み合わせ、1.0リッター仕様では81kW(110PS)、1.5リッター仕様では110kW(150PS)を発生。いずれも燃料消費量の削減を目的にエンジンを完全停止した状態でコースティング(慣性走行)できるほか、アイドリングストップなどからの再起動がスムーズに行なわれるのが特徴になっている。

 サスペンションについては、フロントにマクファーソンストラット(スタビライザー付き)を採用する一方で、リアサスペンションはActive系ではトレーリングアーム、Style/R-Lineでは4リンクを採用した。ホイールについてはActive系が16インチ、Style/R-Lineが17インチとなり、いずれも低い転がり抵抗とバランスの取れた音響特性を実現するために開発されたタイヤを採用。ホイールとタイヤを開発するにあたり、「優れたステアリング精度」「ダイレクトなレスポンス」「高レベルの走行安定性」の3点を重視したとのことで、リム幅(フランジ間寸法)は16インチと17インチホイールで0.5インチ増加。この幅の広いホイールにより、ステアリングの動きに対するタイヤのレスポンスが速くなるとともにリニアになったという。

 また、ステアリングシステムはActive/Styleでリニアなレシオを備えたステアリングラックを使用し、先代モデルと比べてステアリングシステムのレシオはよりダイレクト(従来の15.0から14.6)になり、より少ないステアリング操作でクルマを動かすことが可能。R-Lineのみプログレッシブステアリングシステムを採用したことでロック・トゥ・ロックは2回転となり、センターレシオはさらにダイレクトな14.1の設定となる。

Active系が搭載する直列3気筒DOHC 1.0リッターターボエンジンは最高出力81kW(110PS)/5500rpm、最大トルク200Nm(20.4kgfm)/2000-3000rpmを発生。WLTCモード燃費は18.6km/L
Style/R-Lineが搭載する直列4気筒DOHC 1.5リッターターボエンジンは最高出力110kW(150PS)/5000-6000rpm、最大トルク250Nm(25.5kgfm)/1500-3500rpmを発生。WLTCモード燃費は17.3km/L

 先進の安全装備については、同一車線内全車速運転支援システム「Travel Assist(トラベル アシスト)」をはじめ、レーンキープアシストシステム「Lane Assist(レーンアシスト)」、プリクラッシュブレーキシステム「Front Assist(フロントアシスト)」(歩行者&サイクリスト検知対応シティエマージェンシーブレーキ機能付き)などを標準装備。

 Travel AssistはACC(アダプティブクルーズコントロール)とLane Assistで構成され、ドライバーがあらかじめ設定した車速内において前走車との車間、走行レーンの維持をサポート。ステアリングホイールには静電容量式タッチセンサーを採用し、軽く手を添えるだけで同システムの継続的な作動が可能となり、ドライバーがステアリングから15秒以上手を離すと視覚および音響による警告が行なわれるとともに、ブレーキが振動。それでもドライバーが反応しない場合はエマージェンシーアシストが起動して車両を停止させる。

 また、Digital Cockpit Proの表示をTravel Assistモードに切り替えると、前走車だけでなく両脇の車線の状況をリアルタイムで描写することも可能になっている。

新型ゴルフ主要諸元

グレードeTSI Active BasiceTSI ActiveeTSI StyleeTSI R-Line
ボディサイズ4,295×1,790×1,475mm(全長×全幅×全高)
ホイールベース2,620mm
車両重量1,310kg1,360kg
最小回転半径5.1m
エンジン直列3気筒DOHC 1.0リッターターボ直列4気筒DOHC 1.5リッターターボ
エンジン内径×行程74.5×76.4mm74.5×85.9mm
圧縮比11.410.5
最高出力81kW(110PS)/5,500rpm110kW(150PS)/5,000-6,000rpm
最大トルク200Nm(20.4kgfm)/2,000-3,000rpm250Nm(25.5kgfm)/1,500-3,500rpm
WLTCモード燃費18.6km/L17.3km/L
使用燃料無鉛プレミアム
燃料タンク容量47L51L
電動機形式4450
電動機最高出力(ネット値)9.4kW(13PS)
電動機最大トルク(ネット値)62Nm(6.3kgfm)
駆動用バッテリーリチウムイオン電池(総電圧44V)
フロントサスペンションマクファーソンストラット(スタビライザー付き)
リアサスペンショントレーリングアーム4リンク(スタビライザー付き)
フロントブレーキベンチレーテッドディスク
リアブレーキディスク
タイヤサイズ205/55R16225/45R17