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トヨタ、2022年3月期 第1四半期は売上・利益とも過去最高に 営業収益7兆9355億円、営業利益は9974億円で利益率は12.6%

2021年8月4日 発表

連結販売台数

2022年3月期の通期予測に変更なし

 トヨタ自動車は8月4日、2022年3月期(2021年4月~2022年3月)第1四半期(2021年4月~6月)の決算発表を行なった。第1四半期の営業収益は7兆9355億円(前期比3兆3347億円増)、営業利益は9974億円(同9835億円増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は8978億円(同7389億円増)といずれも第1四半期としては過去最高の数字となった。また、営業利益は、四半期ベースとして過去最高の数字となる。

 いずれも大幅増となっているが、これは前期がコロナ禍にあったため。現在もコロナ禍ではあるものの、市場の回復に伴い確実に業績を回復させているのが分かる。

連結決算要約
連結営業利益増減要因

 とくに利益率は前期が0.3%に対し、12.6%と大幅に増伸。一般に自動車メーカーで10%を超える利益率はプレミアムカーを売るメーカーに多く、量産車種を多数抱える自動車メーカーではなかなか難しい数字。この高い利益率の背景として、販売台数が増えたものの、諸経費があまり増えておらず、コロナ過によるオンライン会議の増加など働き方の変化、好調な北米の販売台数(受給の逼迫による在庫の減少)によるインセンティブの減少などが予測される。

 ただ、これほど好調な第1四半期売上となっているが、通期予測には変更がない。通期連結販売台数は870万台(トヨタ・レクサス販売台数は960万台)、通期連結決算見通しは営業収益30兆円、営業利益2兆5000億円(利益率8.3%)と据え置かれている。

 今後も半導体不足による生産台数の頭打ち、コロナ禍による不確定要因などが(第1四半期では10万台程度)は続くからと思われる。

所在地別営業利益
中国事業金融セグメント
参考:営業利益増減 要因(コロナ前比較)
販売努力
通期販売台数見通し
通期連結決算見通し。変化なし
参考:業績推移
参考:台数見通し