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デンソーテンなど3社、観光客向けに片道1000円のオンデマンド予約バス 城崎・湯村温泉エリアで実証開始
2021年11月12日 08:00
- 2021年11月4日 発表
利用者と事業者が共に便利な移動手段の構築を目指す
デンソーテンおよび全但バスと順風路は11月4日、兵庫県の城崎・湯村温泉エリアにて観光客をターゲットとしたオンデマンド交通の実証実験を開始したと発表した。
オンデマンド交通とは、利用者の予約に応じて運行する乗合交通サービスで、利用者は乗車・降車位置を選択して配車予約を行ない、事業者は予約状況に応じた運行経路の設定と配車指示を行なうもの。利用者と事業者の双方に便利な移動手段として、地域の交通空白地域などでの運用が進んでいるサービスとなっている。
今回実証実験が行なわれる兵庫県城崎・湯村温泉エリア周辺は、鉄道やバスといった既存交通での移動が難しい観光施設があり、観光客の移動が課題。さらに、コロナ禍により個人・小グループでの旅行が増加すると予想されることから、新たな移動手段の在り方を検証・創造し、観光客の公共交通の利便性向上と、観光地の回遊性向上によるエリア経済活性化を目的として取り組んでいるという。
この実証実験では、多くの自治体・事業者に導入実績のある順風路のオンデマンド交通システム「コンビニクル」と、タクシー配車システムの開発で培ったノウハウを活かしたデンソーテンの試作タブレットが連携した新システムを活用し、当該地域の公共交通を担う全但バスが、観光型オンデマンド交通の運行を実施。
さらに、システムを導入することで固定ルートを巡回しているバスの、ドライバーや初めて配車業務のオペレータを務める事業者がオンデマンド交通という新たな仕組みに対応できるようにサポート。また、目的地に最適なルートで自由に移動できるよう、観光客のニーズに合った移動サービスの提供も目指すという。
観光型オンデマンド交通の流れ
1.観光客からオンデマンド配車依頼を受ける
2.電話予約の場合、オペレータがWEBアプリにて乗車位置や時間情報を入力
3.システムがオンデマンドの配車を設定/対応車両のタブレットに自動で配車メッセージを送信
4.オンデマンド運行を実施(宿泊施設などへの迎えから周辺観光地への移動)