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インテル、米国でモービルアイ株式上場の意向表明

2021年12月6日(現地時間) 発表

 インテル コーポレーションは12月6日(現地時間)、傘下のモービルアイについて、新たに発行するモービルアイ株式の新規株式公開(IPO)によって、2022年中旬に米国でモービルアイ株式を上場する意向を発表した。

 アムノン・シャシュア(Amnon Shashua)氏が引き続きモービルアイCEOを務め、モービルアイ経営幹部チームも残留、最近買収した「Moovit」と、ライダー/レーダー開発やモービルアイのプロジェクトに携わるインテルの各チームが、モービルアイの一部として統合される予定。

 モービルアイは2014年に上場、その後2017年にインテルによって買収された。インテルは現在、モービルアイの株式を100%保有しており、IPO完了以降も過半数を保有する予定。インテルにはその過半数の持分権を分社化または別の方法で売却する意向はないとしており、IPOとその条件および最終的なタイミングについての最終決定は保留中で市場の状況に左右されるとしている。

 また、インテルは主要株主として引き続きモービルアイを完全連結。なお、この取引によるインテルの2021年の経営目標に対する影響はないものと見込んでいる。

 米国での上場について、モービルアイを独立した上場企業とすることで、インテルの株主に対し、モービルアイの価値を最大限に高め、モービルアイの成功実績をもとに市場拡大の役割を担う動きでもあるとしている。

 インテル CEOのパット・ゲルシンガー(Pat Gelsinger)氏は「インテルのモービルアイ買収は、大きな成功を収めました。モービルアイの収益は、前年比で記録的な増加となり、2021年は2020年よりも40%の増収を見込んでいます。これは両社の継続的なパートナーシップがもたらした成果を証明しています。アムノン・シャシュアとともに、IPOがモービルアイのイノベーションの実績をさらに押し上げ、株主にとっての価値を極限まで引き上げる最大の機会になると判断しました」とコメント。

 モービルアイCEOのアムノン・シャシュア氏は「インテルの傘下となって以来、モービルアイは急速な成長と機会を実現してきました。買収後は、年間チップ出荷数、収益、従業員数が3倍近くにまで増加しています。インテルとの協働によって、モービルアイには強力な収益を生み出す価値の高い技術リソースとサポートが提供され、フリーキャッシュフローを得て現在の収益からAV開発の資金を調達できています。インテルとモービルアイの継続的なテクノロジーの共同開発によって、今後も両社の顧客に数々の素晴らしいプラットフォーム・ソリューションを提供し続けていきます」とコメントしている。