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アルプスアルパイン、クアルコムと協業して先進的な車室内空間「デジタルキャビン」の実用化を目指す
2022年1月26日 11:14
- 2022年1月20日 発表
次世代の車室内空間およびコックピットソリューションを提供
アルプスアルパインは1月20日、後部座席まで含む車室内空間全体を快適かつ高級感のある空間として提供する未来のモビリティ提案「デジタルキャビン」の実用化を目指し、クアルコムテクノロジーズと協業すると発表した。
デジタルキャビンは、クアルコムテクノロジーズの開発した次世代自動車における先進的な各種機能に求められる高度な演算および計算知能をサポートするために設計されたAI(人工知能)ベースのプラットフォーム「3rd Generation Snapdragon Cockpit Platforms」を搭載したアルプスアルパイン独自の統合ECUである「HPRA(High-Performance Reference Architecture)」を搭載。高度なソフトウェア処理を実行可能とすることで、HMI(Human Machine Interface)、センサ、コネクティビティの技術を融合させて、先進的な車載インフォメーション&エンタテインメントおよびコックピット機能を実現し、デジタルキャビンに付加価値を与えるという。
アルプスアルパインはクアルコムのプラットフォームをHPRAに用いることで、大幅に死角を低減して車室外の映像を映し出す「電子ミラー」や、次世代のインプットおよびアウトプットデバイスを統合した「ドアトリム&天井ディスプレイ」、乗員1人ひとりに個別のサウンドを届ける「ゾーンサウンドシステム」などを含め、安全・快適、および最高のエンタテインメントソリューションの提供を目指すとしている。
アルプスアルパイン インフォテインメント事業担当 執行役員の渡辺好勝氏は「クアルコムテクノロジーズとの継続した協業体制の構築により、高性能なテレマティクスソリューションと高度な通信技術を融合した先進的な車室内空間ソリューションが提供できることを期待しています。また、Snapdragon Cockpit Platformsは当社が車室内における各種先進機能の設計を可能とするとともに、当社が目指すドライバーと同乗者に対して当社独自の比類ない車室内体験の提供の達成にも寄与します」と述べている。
クアルコムテクノロジーズのバイスプレジデント兼プロダクトマネージャーであるShyam Krishnamurthy氏は「当社はアルプスアルパインとの協業を重要な取り組みと捉えており、両社で共に取り組むことで車室内体験をよりよいものへと変革し続ける自信があります。3rd Generation Snapdragon Cockpit Platforms を搭載したHPRAの活用によって、高速通信と高性能な演算機能など次世代テレマティクスによる便益を自動車にもたらします」とコメントしている。
デジタルキャビンは2020年に日本の展示会「CEATEC 2020 オンライン」で初出展していて、アルプスアルパインは、2024年にデジタルキャビンにおける個別機能の商用化を目指すという。