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アストンマーティン、スポーツキャラクターを強めた新型SUV「DBX707」 707PS/900Nmで4輪を駆動
2022年2月1日 22:00
- 2022年2月1日（現地時間）公開
英アストンマーティンは2月1日（現地時間）、新型SUV「DBX707」を公開した。DBX707の製造は2022年第1四半期に開始し、納車は2022年第2四半期初頭から開始する予定。
その特徴を「最速、最強、最良のハンドリング」に集約したというDBX707は、ブランド初のSUVとなる「DBX」のスポーツキャラクターをさらに発展進化させたモデルという位置付け。オンロードでの存在感も高めるために、あらゆるエリアを強化したという。
パワートレーンは、DBXが搭載する最高出力405kW（550PS）/6500rpm、最大トルク700Nm（71.4kgfm）/2000-5000rpmのV型8気筒DOHC 4.0リッターツインターボエンジンをベースとし、新たにボールベアリング・ターボチャージャーを採用するとともに、専用のキャリブレーションを施してより多くのパワーとトルクを引き出すことに成功。これにより従来のDBXを157PS/200Nm上まわる、520kW（707PS）/4500rpmの最高出力と900Nm/6000rpmの最大トルクを発生する。
また、従来型のトルクコンバーター・オートマチックよりもトルク伝達容量が大きい9速の湿式クラッチオートマチック・トランスミッションを初搭載した。このユニットはトルクコンバーター式トランスミッションと比較して、はるかに迅速にギヤチェンジを行なうことを可能としており、シフトフィールも改善され、高速化とダイレクト感が高まり、コントロール性とレスポンスの向上を実感することができるという。その結果、0-100km/h加速3.3秒（DBXは4.5秒）、最高速310km/hを実現している。
さらにフロント420mm径、リア390mm径のCCBディスクと6ピストンキャリパーを組み合わせたカーボンセラミック・ブレーキを標準装備するとともに、油圧系のサイズやブースター・チューンも見直して、ブレーキフィールとレスポンスを向上。メインクーリング・インテークとアンダーフロアからフレッシュエアを取り込んで、ブレーキの冷却性能も引き上げており、これにハイパフォーマンス・ブレーキパッドが相まって幅広い温度領域で高い制動安定性を実現しているという。エアサスペンションシステムはDBXのシステムを踏襲しているが、シャシーには最適化された専用チューニングが施された。
DBX707では22インチホイールとタイヤを標準装備（スポーツタイヤと「Ribbon」デザインの選択が可能）し、テクスチャード・ブラックまたはダイヤモンド旋削仕上げが印象的なサテンブラックの23インチ・アロイホイールがオプション設定された。23インチ仕様を選択すると、大径タイヤによるステアリングレスポンスの向上効果やボディの初期応答性が引き上げられて、ラップタイムが短縮されるなどのダイナミクス上の恩恵を得ることができる。
また、DBX707には新バージョンのエレクトロニック・リミテッドスリップ・リア・ディファレンシャル（e-diff）も採用されており、900Nmの最大トルクに耐えられるよう強化されるとともに、最終減速比をDBXの3.07から3.27にローギヤード化。これにより、DBX707は9速トランスミッションによるクルージング時の洗練性を維持しながら、低速ギヤからの加速力とギヤ固定時のレスポンスが向上しているという。
走行モードについては「GT Sport」「Sport＋」モードで「Race Start」を設定し、発進加速を最大限に引き上げ、強化されたパフォーマンスをフルに発揮できるようにした。4輪駆動システムのトランスファー・ケースのアクティブ・ロジックも改良して、ドライブラインとESPシステムの協調性とコントロール性を改善している。
エクステリアデザインについて、フロントエンドでは大型フロントグリルと新設計されたDRL、新しいエアインテーク、ブレーキ冷却ダクト、新しいフロント・スプリッターの形状を特徴としたほか、V8と9速トランスミッションの冷却ニーズに合わせて大幅に拡大されたサテン・クロームグリルには、ダブルベーンと6本の水平バーを配してビジュアル・インパクトを高めた。また、ソフトクローズ・ドアを採用することでラグジュアリーSUVのキャラクターをさらに強化している。
リアまわりではフォルムと空力機能を同時に引き上げるため、ルーフウイングに新しいリップ・スポイラーを追加して、揚力を抑えて高速安定性を向上。また、ツイン・リア・ディフューザーを大型化して新しい大径4本出しエキゾーストシステムとの外観上のバランスも取っている。新しいエキゾーストシステムはサテンブラック仕上げとし、エキゾーストシステム自体にも精妙なチューニングを施し、ユニークなシグネチャー・サウンドを生み出したという。
インテリアではスポーツシートを標準装備（コンフォート・シートは無償オプション）し、全てのシートオプションに16ウェイ電動調整機能を備え、フロント/リア・ヒーターが標準装備される。インテリアは3種類から選択でき、標準仕様の「Accelerate Sport」はレザーとアルカンターラの組み合わせ。また、オプションの「Comfort」「Inspire Sport」はフル・セミアニリン・レザーを採用し、ヘッドレストのアストンマーティン・ウイング刺繍、シート中央より下のコントラスト・ストライプ、シートバック、ベースクッションのパーフォレーション・パターンなどのディテールを組み合わせる。
さらにダーク・クローム仕上げが施されたスイッチギヤを採用し、ブライト・クロームとカーボンファイバーをオプション設定。トリムはピアノブラック・ウッドを標準装備として、カーボンファイバーとブロンズ・メタルメッシュ仕上げをオプション設定している。
