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アストンマーティン初のSUV「DBX」正式発表。最初の500人のオーナー限定で専用パッケージ設定

550PS/700NmのV8 4.0リッターツインターボ搭載

2019年11月20日(現地時間)発表

ブランド初のSUV「DBX」

 英アストンマーティンは11月20日(現地時間)、同ブランド初のSUV「DBX」を正式公開した。DBXの価格は英国では15万8000ポンド、ドイツでは19万3500ユーロ、日本では2299万5000円、米国では18万9000ドルとアナウンスされている。

 新型DBXはSUVが持つ多用途性にスポーツカーのダイナミックなパフォーマンスを融合したモデルで、SUV専用の新プラットフォームを用いる。製造工場は英国ウェールズのセント・アサンに建設されたアストンマーティンの専用施設。

 DBXのエクステリアには、アストンマーティン・スポーツカーが持つエレガントなエッセンスを与え、フロントエンドの象徴的なDBグリル、彫刻的な曲面を描くサイドパネル、フィーチャー・ライン、「ヴァンテージ」からインスピレーションを得たフリップ付きテールゲートなど、ひと目でアストンマーティンのクルマであることが分かるデザインに仕上げた。ボディサイズは5039×1998×1680mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは3060mm。

新型DBX

 スポーツカーの開発を通して改良を重ねてきた接着アルミニウム構造の技術を活用し、軽量かつ堅牢なDBX専用のボディを設計。開発当初から最大限のキャビンスペースを確保することを目標に掲げて設計され、前席および後席では広々とした空間を生み出すことに成功したという。

 足まわりにはアダプティブ・トリプルチャンバー・エアサスペンションを採用。これは最新の48Vエレクトリック・アンチロール・コントロール・システム(eARC)およびエレクトロニック・アダプティブ・ダンパーと組み合わせたもので、幅広い走破力を実現。このエアサスペンションにより、ライドハイトを45mm上昇させたり、50mm下降させたりすることが可能で、あらゆる地形に対応するとのこと。

 DBXのパワーユニットは「DB11」「ヴァンテージ」にも搭載するV型8気筒4.0リッターツインターボエンジンをアップデートしたもので、最高出力は405kW(550PS)/6500rpm、最大トルクは700Nm/2200-5000rpmを発生。燃料消費量を削減するためシリンダー休止機能を備えるが、そのポテンシャルをフルに発揮すると0-100km/h加速は4.5秒、最高速は291km/hに達するという。

 トランスミッションにはトルコン式の9速ATを採用し、アクティブ・セントラル・ディファレンシャルとエレクトリック・リア・リミテッドスリップ・ディファレンシャル(eデフ)を備えた4輪駆動システムを組み合わせる。

ボディサイズは5039×1998×1680mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは3060mm

 5名乗車が可能なインテリアでは、632Lのラゲッジスペースと40:20:40の分割可倒式リアシートを採用し、クラス最高レベルという室内スペースを備えた。ラゲッジスペースは狭く設定されたローディングシルと広い開口部により、スーツケース、ゴルフバッグ、スキー用具など、さまざまな荷物を簡単に積載することが可能。

 また、前席/後席それぞれで同様のスペースと快適性を提供するように設計したとのことで、フルレングスのガラス・パノラマルーフとフレームレス・ドアガラスの組み合わせにより、明るく広々としたキャビン環境を提供。前席にスポーツカーのシート・パッケージを採用することで、ドライバーに高いサポート性とロングドライブにおける快適性を提供する一方で、さらなる後席乗員用の膝と足下のスペースが確保されるという。

 加えて10.25インチのTFTスクリーンをセンターコンソールに収めるとともに、運転席の前方に12.3インチの巨大なTFTスクリーンをレイアウト。また、Apple CarPlay、360°カメラシステム、2つのゾーンで64種類のカラーを提供するアンビエント・ライトなどを標準装備する。

 なお、DBXの最初の500人のオーナーには専用の「1913パッケージ」を設定。このパッケージには専用のフェンダーバッヂ、シルプレート、限定生産車であることを示す検査プレートが装着され、アンディ・パーマーCEO(最高経営責任者)によって個人的に承認および検査されるとのこと。さらに、それぞれのオーナーにアストンマーティン・バイス・プレジデント兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーのマレク・ライヒマン氏による署名入りビルドブック、アストンマーティン・ラゴンダのエグゼクティブチームのメンバーがウォルドーフ・アストリアで主催する、カクテルパーティへの招待状も提供されるとしている。

5名乗車が可能なインテリア

 DBXについて、アンディ・パーマーCEOは「アストンマーティンにとって、DBXがいかにエキサイティングで重要なクルマであるかを、とても言葉で語り尽くすことはできないでしょう。開発面だけを見ても、この美しいSUVモデルは、アストンマーティンを新たな領域へと導き、その方向性を明確に示しています。DBXは、弊社のセカンドセンチュリープランの第3フェーズと最終フェーズの実現において極めて重要な製品であり、計画で約束したポートフォリオの拡大を実現するだけでなく、アストンマーティン第2の工場の稼働開始の合図を示すものでもあります。私たちは、弊社の高度な専門知識を通じてこのモデルを開発しましたが、Female Advisory Board(女性諮問委員会)を含む外部の助言から得られた貴重な経験と知識も反映しています。DBXは、偉大な英国ブランドの真のランドマーク・モデルであり、日常生活のあらゆる瞬間で、その素晴らしさを体験できるクルマに仕上がっています」と述べている。