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英アストンマーティン、レッドブル・レーシングと共同開発する新型ロードカー「AM-RB 001」のテクニカルパートナー発表
V12エンジンはコスワースが、7速トランスミッションはリカルド・エンジニアリングが開発
2017年2月16日 18:49
- 2017年2月15日(現地時間)発表
英アストンマーティンは2月15日(現地時間)、F1選手権を戦うレッドブル・レーシングと開発した新型ロードカー「AM-RB 001」のテクニカルパートナーを発表した。
AM-RB 001のエンジニアリング面は、Q by Aston Martin Advancedおよびレッドブル・アドバンスド・テクノロジーズが共同で担当。両者は2016年3月にパートナーシップを締結しており、このパートナーシップはレッドブル・レーシングのチーフ・テクニカル・オフィサーであるエイドリアン・ニューウェイ氏、アストンマーティンのチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるマレク・ライヒマン氏、アストンマーティン・バイス・プレジデント兼チーフ・スペシャル・オペレーションズ・オフィサーのデイビッド・キング氏が主導。共同で新しいロードカーであるAM-RB 001の開発に着手していた。
AM-RB 001は公道を走行できるノーマル仕様に加え、LMP1ルマン・スポーツ・プロトタイプの仕様に沿ったサーキット専用モデルも設定される。ノーマル仕様はプロトタイプを含めて最大150台、サーキット専用モデルは25台製造することが明かされている。
日本でも2016年10月にAM-RB 001を公開しているが、高回転型の自然吸気V12エンジンをミッド・マウントすること、パワーウェイトレシオが1.0ということ、サスペンションシステムにニューウェイ氏の30年以上に及ぶキャリアの中で培われてきた理論が採用されていることなどしか明かされず、詳細はアナウンスされていなかった。
今回の発表では、同モデルに関する主要テクニカルパートナーを公開。まずエンジンはF1をはじめとするモータースポーツでその名が知られ、量産用ハイパフォーマンス・エンジンの製作でも長い経験を持つコスワースが担当。V12エンジンの排気量は6.5リッターとした。
このエンジンに組み合わされるトランスミッションは、“コスワースV12にとって理想的なパートナー”とするリカルドがレッドブル・アドバンスド・テクノロジーズの仕様に合わせて専用設計する7速パドルシフト・トランスミッション。合わせてリマック製ハイブリッド・バッテリー・システムを採用すること、専用エンジン・コントロール・ユニット(ECU)、トラクション・コントロール・ユニット(TCU)、エレクトロニック・スタビリティ・プログラム(ESP)システムの開発はボッシュが担うことも発表した。
シャシーまわりについては、「One-77」「Vulcan」などでもテクノロジーパートナーを務めたマルチマティックのカーボンファイバー・モノセルを採用するほか、ブレーキング・システムはアルコンとサーフェス・トランスフォームズの2社がタッグを組み、軽量ハイパフォーマンス・キャリパーとカーボンディスクを供給する。
レッドブル・レーシング・チーフ・テクニカル・オフィサーのエイドリアン・ニューウェイ氏は、今回発表したテクニカルパートナーについて「AM-RB 001のようなクルマをデザイン、エンジニアリング、製作するには、F1と同レベルのチームワークが要求されます。最高の仕事をするためには、自分の周囲に最高の人材を揃えなければなりません。プロジェクトのすべての側面に、確かな経験、創造力、エネルギー、勤勉さ、プロフェッショナリズムが存在する必要もあります。今回のように素晴らしいパートナーに恵まれると、心強いと同時に新たなやる気を駆り立てられます。我々は力を合わせて、革新的なエンジニアリングの芸術作品を生み出すという目標を実現します」とコメント。
また、アストンマーティン・バイスプレジデント兼チーフ・スペシャル・オペレーションズ・オフィサーのデイビッド・キング氏は、「AM-RB 001の実現には、多くの困難が伴います。プロジェクトに関わる全員がその実力と可能性を試されます。しかしながら、このクルマとともに自動車の既成概念を打ち破ろうとするのですから、困難があって当然でしょう。だからこそ、このプロジェクトが特別なのであり、適切なテクニカルパートナーと組むことが重要なのです。今回のパートナーには、長年仕事をともにしてきた企業もあれば、新たなパートナーも存在します。新たな関係を築くか、これまでの関係を強化するかにかかわらず、AM-RB 001プロジェクトは、我々全員にとって非常に魅力的なエンジニアリング・アドベンチャーです」と述べている。