ニュース

デンソー、「QRコード」がIEEEコーポレートイノベーション賞を受賞 グローバルで発展に寄与した革新的技術として評価

2022年12月2日 発表

デンソーの開発した「QRコード」がIEEEのコーポレートイノベーション賞を受賞した

 デンソーは12月2日、「QRコード」の開発およびグローバルに貢献したとして、世界最大の電気・電子分野の国際学会であるIEEE(アイ・トリプル・イー/the Institute of Electrical and Electronic Engineers)より、「IEEEコーポレートイノベーション賞」を受賞したと発表した。

 IEEEコーポレートイノベーション賞は、革新的な技術や製品などにより世界に大きな影響を与え、電気・電子分野の発展に寄与した企業や団体などに贈られる賞の1つ。1985年にIEEEにより設立されて以降、IT企業や電機メーカーなど、世界の名だたる企業や団体が受賞していて、日本企業としてはデンソーが6社目となる。

 QRコードは、「読み取りやすく、大容量の情報が扱える」というコンセプトのもと、1994年にデンソーの応用機器技術部門(現在のデンソーウェーブ)が開発。バーコードの約200倍の情報を収納でき、高速で読み取ることができる画期的な2次元コードで、主に社内の製造現場における在庫管理などから活用が開始された。

 その後、特許を無償開放して世界中での普及に注力したところ、2000年代前半にはカメラ機能を搭載した携帯電話の普及と共にQRコードは人々の生活の中にも浸透。近年では電子チケットやキャッシュレス決済など、世界のいたるところで利用されていることもあり、2020年には社会や産業の発展に貢献をした歴史的な業績を表彰する「IEEEマイルストーン」に認定されている。

これまでにデンソーウェーブが開発したQRコード

 開発から28年が経つ現在でも、QRコードは新たな機能を備えつつ進化を続けており、デンソーウェーブでは、1つのコードに公開用と非公開用の2種類のデータが格納できる「SQRC(Security QR Code)」や、人の顔の特徴をQRコード化できる「顔認証SQRC」、自由なデザインを可能にした「フレームQR」などを開発。本人確認や偽造・情報改ざん防止、電子チケット生成など幅広い分野で貢献してる。

The QR Journey 日本語版(2分55秒)