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ランボルギーニ、世界で1台の創立60周年記念モデル「ウラカンSTO Time Chaser_111100」 現代美術家であるIKEUCHI氏とコラボ

2023年2月21日 公開

現代美術家であるIKEUCHI氏とコラボレーションした「ウラカンSTO Time Chaser_111100」を公開

 アウトモビリ・ランボルギーニは2月21日、同社の創立60周年を記念し、日本で最も革新的な現代美術家であるIKEUCHI氏とウラカンの最上位モデル「STO」が前衛的なコラボレーションを果たした世界に1台しかないモデル「ウラカンSTO Time Chaser_111100」を、東京 表参道の「BA-TSU ART GALLERY」で公開した。

 ウラカンSTO Time Chaser_111100は、IKEUCHI氏のテーマであるサイバネティックと、ランボルギーニの60年の歴史、常に時代の最先端をいき過去のルールを破る創造的表現、という共通の価値を表現した世界で1台の限定版「Opera Unica(ユニークな作品)」である。

 IKEUCHI氏はこのモデルにランボルギーニの伝統を色濃く反映させており、カウンタック25thアニバーサリー、ディアブロSE30、ムルシエラゴ40thアニバーサリー、アヴェンタドールLP-720-4 50thアニバーサリーのローンチカラーを車体全体に採用したほか、各モデルからオリジナルの部品を使用して製作したパーツを組み合わせ、リアのエンジンフード上部に搭載するなどして未来的なサイバー・インダストリアルスタイルを実現している。ちなみにネーミングの111100は「60」を表すバイナリコードのことだ。

 当然これらのパーツは走行時には取り外す必要があり、STOの諸元である4547×1945×1220mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2620mm、車重1339kg、リアミッドに搭載して最高出力640PS/8000rpm、最大トルク565Nm/6500rpmを発生する5.2リッターの自然吸気V10エンジンとともに、0-100km加速3.0秒、0-200km/h加速9.0秒、最高速310km/hというスペックに変わりはない。

未来的なサイバー・インダストリアルスタイルを実現するウラカンSTO Time Chaser_111100

 また、もう1つの四角い枠のような形状の「Time Gazer」は、「時間」と「タイムレス」を最大限に追求するため、ランボルギーニのオリジナルパーツを用いて製作されたもの。過去、現在、未来というIKEUCHI氏のビジョンを凝縮した大規模なアートピースとなっている。

「Time Gazer」

このコラボレーションは日本とランボルギーニの認知度をさらに高める

アウトモビリ・ランボルギーニのステファン・ヴィンケルマンCEOも60周年を記念して来日

 制作を手がけたIKEUCHI氏は、多摩美術大学の卒業制作でコンピュータの内部が秘密基地に見えるという着想からプラモデルを組み合わせたハイブリッド・ジオラマを制作しており、2010年代初頭のアートシーンに登場して以来、瞬く間に世界中から注目され、世界的なブランドや影響力のあるアーティストとのコラボレーションを実現している。

 第17回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門優秀賞を受賞するとともに、世界最高峰のメディアアートイベント「アルスエレクトロニカ」に招待され、BALENCIA 2022 SPRINGキャンペーンビジュアルに抜擢。今回のプロジェクトについては「ランボルギーニのようなブランドと、特に60周年という記念すべき年にコラボレーションを実現することができ、大変光栄です」と語っている。

 また、登壇したランボルギーニ・ジャパンのダビデ・スフレコラ社長は、「日本では1週間かけて60周年をお祝いすることになりますが、本日はそのキックオフ。さて、何をやろうかと考えた時、やはりランボルギーニらしく本物で、日本らしいことをやりたい。そして大胆で型破りなことにしたい、と考えました。その結果、日本の未来を背負うアーティストであるIKEUCHI氏とともにこのような素晴らしい作品を一緒に作り上げることができ、たいへん嬉しく思います。壊れたマザーボードやプラスティック、電気配線などを複雑に組み合わせてサイバーパンクの黙示録的美学を確立し、数千年の歴史と現代文化に彩られた日本で、IKEUCHI氏は人間とテクノロジーのつながりを増幅させ掘り下げているのです。色彩豊かな国をより一層彩るブランドとして、このコラボレーションは日本とアウトモビリ・ランボルギーニの認知度をさらに高めることになるでしょう」とコメントした。

ランボルギーニ・ジャパン ダビデ・スフレコラ社長

 一方、60周年を記念して来日したアウトモビリ・ランボルギーニのステファン・ヴィンケルマンCEOは、「ランボルギーニは60年の間に、日本の皆さんも大好きなクンタッチ(カウンタック)をはじめとするアイコン的なモデルを数多く世に送り出してきました。また、すでに世界53か国に180のディーラーという強力なネットワークを作り出していて、その中で日本は世界で第5位という重要なマーケットになっています。60周年という記念すべき今年は、さまざまなマーケットが国際的なアーティストと協力する横断的なプロジェクトを実施する予定で、過去を打ち破り、現在、そして未来においてランボルギーニを際立たせてきたコアバリューをあらゆる形で実現するため、アートにも投資してきました。今回のIKEUCHI氏とのコラボレーションはその一環。ランボルギーニはこれからも大胆で型破りなブランドとして、挑戦を絶やすことなく成長します」と約束した。

ステファン・ヴィンケルマンCEO

 ちなみにウラカンSTO Time Chaser_111100は、希望者の中から抽選で選ばれたオーナーにすでに売約済み。価格は未公開だが、IKEUCHI氏が手がけた作品であることに加えて、アドペルソナムがふんだんに採用されている点から見て、かなり「お買い得」なプライスが掲げられたとのことだ。