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アウディ、納車後のバッテリEV「e-tron」を150kW急速充電に対応させる後付けキット無償提供

2023年5月29日 発表

購入後のアウディ「e-tron」も最大150kWの急速充電に対応

 アウディ ジャパンは5月29日、EV(電気自動車)「e-tron」専用の150kW急速充電レトロフィットキットを発表し、6月初旬から全国のアウディe-tron店(110店舗、現時点)を通じて対象の車両にレトロフィットキットを装着する無償サービスを開始すると発表した。

 今回発表された150kW急速充電レトロフィットキットの装着により、「e-tron 55 quattro」「e-tron Sportback 55 quattro」「e-tron S」が150kW急速充電に対応し、「e-tron 50」が120kW急速充電に対応。150kW急速充電器を設置する全国のe-tron店や、アウディ ジャパンがポルシェジャパン、フォルクスワーゲン ジャパンと事業展開している「Premium Charging Alliance(PCA)」のサービスで利用可能な150kW急速充電器の性能をフルに享受できるようになるとともに、公共の150kW急速充電器でも、充電時間を大幅に短縮することができるようになる。

 充電能力を最大150kWに引き上げるサービスは、2023年6月初旬から順次対象モデルを拡大しつつ開始され、対象のユーザーにはアウディe-tron店から連絡される。この無償で提供されるサービスは、すでに市場に投入している商品に対しての商品力改善、残存価値向上にも貢献し、EVを所有する上で重要な充電性能の向上を行なうとのこと。

 アウディ初のEVとなるe-tron/e-tron Sportbackは、アウディの電動化戦略「Vorsprung 2030」の象徴的モデルとして、世界全体で約16万台(2022年末時点)を販売。日本では2020年9月に「e-tron Sportback 1st edition」(その後「55」を設定)、2021年1月に「e-tron 50 quattro」「e-tron Sportback 50 quattro」を発表。いずれも当時としては急速の50kW充電器対応モデルとして販売が開始された。

 アウディは電動化戦略のVorsprung 2030に基づき、持続可能なプレミアムモビリティを提供する企業への変革を続けており、2033年以降は全モデルの販売をEVとする計画を発表。日本最大級の急速充電ネットワークサービス「プレミアム チャージング アライアンス」や、旅行先などにおける目的地充電を可能にする「デスティネーションチャージ」によるネットワーク構築を導入するなど、日本でも、ユーザーがEVを検討しやすい環境作りを行なっている。

 今回の150kW急速充電レトロフィットキットの無償提供は、すでに購入されたe-tronも、より高速な充電を可能にすることで、さらなる“お客さま満足”の向上を目指すとともに、アウディ ジャパンのEVシフトへのコミットメントを示しているとした。