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アウディ、2023年は電動化戦略に注力 150kWの急速充電ネットワークを拡大し「Audi charging hub」を東京に設置する計画
2023年1月20日 15:26
- 2023年1月20日 発表
52基の150kW急速充電器を102基に拡大。超急速充電器「Hypercharger」を開発するパワーエックスと事業提携
アウディ ジャパンは1月20日、年頭記者会見「Audi New Year Press Confarence 2023」を東京都内で開催。会見で2022年度の業績を振り返るとともに、2023年度にさらなる急速充電ネットワークの拡充を主軸とした電動化戦略に注力することを発表した。
アウディ ジャパンは、2022年の年頭記者会見で急速充電ネットワークを独自に拡大することで進めていく電動化戦略を発表し、全国52か所に52基の150kW急速充電器を設置するという計画を予定通り完了。そして、さらなる急速充電ネットワークの拡大として、これにより築いた充電ネットワークの基礎をさらに強化すべく、2023年は全国のアウディ e-tron店にすでに設置されている50基の50kW-90kW急速充電器を150kW急速充電器に置き換え、150kW急速充電器を全国合計で102基とすることで急速充電ネットワークをさらに拡大していく計画とした。
また、ドイツ・ニュルンベルクや、スイス・チューリッヒに設置されているアウディの都市型充電コンセプトである「Audi charging hub」を、欧州以外で世界初となる東京に設置する計画を発表。これにより、主に自宅で充電できない都市部に居住するオーナーに対しても利便性を大きく広げることで、新たなライフスタイルを提供できるとした。
アウディブランド ディレクターのマティアス・シェーパース氏は「引き続き日本における電動化戦略に注力し、2023年度はこれまで築いてきた急速充電ネットワークをさらに拡大していきます。アウディがNo.1プレミアムBEVブランドとなる目標に向けて一歩ずつ着実に前進し、これまで以上にお客さまにe-tronを選んでいただける環境を作ります」とコメントしている。
シェーパース氏は、アウディ ブランドとパワーエックスで充電に関する事業提携の基本合意書を締結したことも発表。アウディは、パワーエックスが開発する超急速充電器「Hypercharger」を日本国内のアウディ e-tron店へ導入することと、両社が共同で日本国内へのAudi charging hubの設置運営に関して協議、具体検討を進めるとした。
EVの充電・販売への基礎を築いた2022年
アウディ ジャパンは2022年度、社内に部署や役職にとらわれないクロスファンクションチームを発足し、ディーラーとのさらなる連携強化、そして社内を含めた100年に一度の変革期に順応するべく意識改革を推進。その結果、2022年度内にアウディ e-tron店に150kWの急速充電器を52基設置。セールススタッフがEV(電気自動車)販売に必要な知識を身につけることを目的とする「e-tron資格認定制度」を導入した。
また、フォルクスワーゲン ジャパン、ポルシェジャパンと展開する急速充電ネットワーク「プレミアム チャージング アライアンス」により、ドイツ輸入車3ブランド総合計約210拠点222基の90-150kW急速充電器を段階的に使用可能とすることで、3ブランドのオーナーの利便性が高まる日本最大級の急速充電ネットワークを構築した。
さらに、アウディのEV「e-tron」ファミリー初のプレミアムコンパクトSUV「Q4 e-tron」の市場導入を成功させるために、発売前の半年間に全国のアウディ販売ディーラーで特別プレビューイベント「Audi Q4 e-tron Roadshow」を開催。2022年1月の発表以降、顧客のEVに対する質問に答え、不安を解消することにより、発売前に2000台以上の受注獲得という成果を挙げることができたとした。
なお、年頭記者会見後には、パワーエックス 取締役 兼 代表執行役社長 CEOの伊藤正裕氏とシェーパース氏のトークセッションを実施。伊藤氏は日本におけるEVの充電について「EVは電源が重要です。本来の環境メリットを発揮するためには電気がクリーンである必要があります。今の日本の再エネの利用状況と朝晩の電源構成、特に多くの方が充電される夜間は火力が電源構成の大半を占めることを考えると、蓄電池を使って再エネをためて、EVに充電することが大切。また、日本は集合住宅の比率が高いことから経路充電のニーズが高く、外出時に短時間で充電できることがこの先とても重要になります」と語った。