ニュース

NVIDIAとソフトバンク、生成AIと5G/6G向け次世代データセンターで協業発表 ArmベースのSuperchipとBlueField-3 DPUを活用したアーキテクチャ採用

2023年5月29日 発表

 NVIDIAとソフトバンクは5月29日、生成AIと5G(第5世代移動通信システム)/6G(第6世代移動通信システム)に向けた次世代プラットフォームの構築に向けて協業を発表した。

 NVIDIAとソフトバンクによる次世代プラットフォームは、NVIDIA GH200 Grace Hopper Superchipをベースに、ソフトバンクが今後構築する日本各地の新しい分散型AIデータセンターへの導入を予定。ソフトバンクでは、自動運転、AI、拡張現実と仮想現実、コンピュータービジョンやデジタルツインのための5G/6Gアプリケーションの実現を目指すとしている。

 また、このプラットフォームでは、Arm NeoverseのGH200 Superchipをベースにした、新しいNVIDIA MGX リファレンスアーキテクチャが使用され、アプリケーションのパフォーマンス、スケーラビリティーやリソースの利用率の改善が期待されるとしている。

 ソフトバンクの代表取締役 社長執行役員 兼 CEOである宮川潤一氏は「AIと共存する時代に入り、データ処理と電力の需要が急速に増加しています。ソフトバンクは、日本での超デジタル化社会を支えるために次世代社会インフラを提供します。ソフトバンクとNVIDIAとの協業により、RANの最適化を含め、AIを活用した設備パフォーマンスの向上を実現します。さらには消費電力の削減、さまざまな生成AIアプリの実装、リソースの共有のためのデータセンターの相互接続の実現を目指します」とコメント。

 NVIDIAの創業者/CEOであるジェンスン フアン(Jensen Huang)氏は「アクセラレーションコンピューティングと生成AIへの需要は、データセンターのアーキテクチャを根本的に変える原動力となっています。NVIDIA Grace Hopperは、大規模な拡張性を持ち、生成AIの処理のために設計された革新的なコンピューティングプラットフォームです。これまでの先進的な取り組みと同様に、ソフトバンクは、生成AIをホストする通信ネットワークの構築に向け世界をリードしています」とコメントしている。

 また、Armの最高経営責任者であるレネ ハース(Rene Haas)氏は「生成AIの未来は、NVIDIAのArm NeoverseベースGrace Hopper Superchipのようなハイパフォーマンスでエネルギー効率の優れたコンピューティングを必要としています。NVIDIA BlueField DPUとGrace Hopperを組み合わせることで、ソフトバンクは新しい5Gデータセンターで最も要求の厳しいコンピューティングとメモリー集約型のアプリケーションを実行し、ソフトウェアデファインド5GおよびAIに飛躍的な効率向上をもたらします」とコメントしている。