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フォルクスワーゲン、新型バッテリEV「ID.Buzz(バズ)」のロングホイールベース仕様を世界初公開
2023年6月5日 15:52
- 2023年6月2日(現地時間) 発表
北米およびヨーロッパ向け3列シートの6~7人乗り
フォルクスワーゲンは6月2日(現地時間)、北米およびヨーロッパ向けのバッテリEV「ID.Buzz(バズ)」のロングホイールベース仕様のワールドプレミアを行なった。
ワーゲンバスは20年前、「T4世代」を最後にアメリカとカナダでの販売を終了したが、「T1」「T2」「T3」世代は、現在でもカリフォルニア、フロリダ、ロングアイランドのビーチ駐車場でよく見かけられるほど愛されていて、2023年にバッテリEVモデルとなってアメリカに復活する。
全長4962mm、最大7人乗りのロングホイールベース仕様のID. Buzzは、ホイールベースが250mm長くなったことで、3列目シートのスペースが生まれ、最大2469Lの収納スペースを確保。新しい大型の85kWhのバッテリを搭載することで、さらに長い航続距離を実現した。
また、新型ヒートポンプの採用により、冬場の効率も向上させたほか、新たに210kW(286PS)の電気駆動モーターを搭載。この電気駆動モーターによって、最高速は160km/hまで向上(欧州仕様は150kW搭載で最高速145km/h)。0-100km/h加速は7.9秒となっている。さらに、2024年には出力250kW(339PS)の全輪駆動バージョン「GTX」が追加される予定で、GTXの0-100km/h加速は6.4秒という。
そのほかロングホイール仕様に搭載される新機能は、「ヘッドアップディスプレイ」やアップグレードされた「次世代インフォテインメントシステム」、スマートフォンによる「リモートパーキング」を装備。
また、ディスプレイでのタッチスライダーや音声アシスタントを使って、透明・不透明の変更ができるスマートガラスを採用した新デザインの「ハイテクパノラマサンルーフ」は、1950年代の伝説的な「サンババス」を彷彿とさせ、1.5m2という大きさはフォルクスワーゲンが製造したガラスルーフの中で最大サイズを誇る。
なお、北米仕様では、エアコン付きシートや、フロントのフォルクスワーゲンロゴにイルミネーションが搭載される予定と明かしている。
フォルクスワーゲン最高経営責任者(CEO)のトーマス・シェーファー氏は、「フォルクスワーゲンは、素晴らしい歴史、何百万人もの忠実なファン、伝説的な製品を持つ非常に強いグローバルブランドである。このことは、ここアメリカ最大のフォルクスワーゲンバスの祭典ではっきりと証明されています。ですから、ロングホイールベースのBuzzをここで初披露できることを嬉しく思います。このモデルで、私たちは再び真の愛すべきブランドになるための大きな一歩を踏み出します」と述べている。
また、フォルクスワーゲン グループ オブ アメリカの社長兼CEOであるPablo Di Si氏は、「バズとアメリカ、まさにぴったりですね!フォルクスワーゲンバスはアメリカで長い歴史があり、熱狂的なファンがいます。私たちの今日の目標は、アメリカにおけるフォルクスワーゲンブランドをさらに強化することです。ID.ロングホイールベースのバズは、まさにこの使命を果たすのに最適なモデルです」と、アメリカ市場におけるID.Buzzの重要性を強調した。
フォルクスワーゲン商用車の販売およびマーケティングを担当する取締役会のメンバーであるLars Krause氏も、「アメリカ、カナダ、そしてヨーロッパでは、フォルクスワーゲンバスは何十年にもわたって人生に対するユニークな姿勢を体現してきました。ウッドストックにある伝説のT1ライトバスの写真は忘れられません。この自由の象徴のDNAは私たちのIDの中に生き続けています。私たちにとっては、最新の電気式の新型Buzzを北米の人々に提供できることが最も重要です」と述べている。