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TOYOTA GAZOO Racing、WRCラリージャパン3日目もトップ3を独占 勝田貴元は4つのSS最速で6位に浮上
2023年11月19日 07:49
WRC最終戦ラリージャパンのDAY3(3日目)が11月18日、愛知県豊田市、岡崎市、新城市を舞台に行なわれた。トヨタ勢はトップ3を維持。9位からの追い上げを図る18号車 勝田貴元/アーロン・ジョンストン(トヨタ GRヤリス ラリー1ハイブリッド)は、最初のSSとなるSS9で赤旗中断による救済タイムとなったものの、SS10、SS13、SS14、SS15でトップタイム。6位に順位を上げた。
トヨタ勢のトップは、33号車 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン(トヨタ GRヤリス ラリー1ハイブリッド)。以下、17号車 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ、69号車 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンと2日目と同様。ロバンペラ選手と4位のエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム(ヒョンデ i20 N ラリー1ハイブリッド)との差は1分28秒7と、大きな差がついている。
5位は8号車 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ(フォードPUMA ラリー1ハイブリッド)で、ラッピ選手との差は26秒。勝田選手は5位のタナック選手に14.9秒差と詰めており、最終日となる11月19日のDAY4での活躍に期待がかかる。
トップ3選手のコメントを掲載する。
エルフィン・エバンス選手(33号車)
今日もかなり複雑なコンディションの一日でした。路面は昨日よりはずっと乾いていましたが、それでも完全なドライではなかったですし、決して楽なコンディションではありませんでした。できる限りリスクをコントロールしようと試みましたが、このようなステージでは、僅かに滑っただけでも問題が発生する可能性があるため簡単ではありませんでした。とにかく集中力を保ち、タイム差をマネージしようとしました。午後2本目のステージで霙が降ってきたときは信じられない気持ちでしたが、ありがたいことに何とか問題なく走り切ることができました。明日もまた一筋縄では行きそうになく、ステージの厳しさも理解していますので大変な一日になると思いますし、戦いはまだ続きます。
セバスチャン・オジエ選手(17号車)
自分たちにとってはポジティブな一日でした。今日もクレイジーなコンディションで、午前中は雨こそ降っていませんでしたが、森の中の道は非常に滑りやすい状態でした。午後は雨が少し降るかもしれないと予想していましたが、何と小雪が降ってきました。そのため、自分たちよりも前にスタートしたライバルよりも、タイムを失ってしまいました。幸い順位には影響しなかったですが、冷静さを保たなければならない瞬間でした。チームのターゲットである1-2-3体制はまだキープしていますし、貴元も順位を挽回してきています。この順位を保つためにはまだ長い距離を走らなければなりませんが、現時点ではいい状況だと思います。
カッレ・ロバンペラ選手(69号車)
今日も引き続きトリッキーな一日でした。午前中はもっと路面が乾き、グリップするようになるだろうと思っていましたが、雨の後ということで路面はまだ湿っていて、ヌルヌルとかなり滑りました。そのような路面に対してはベストなセットアップではなかったですが、うまく乗り切ることができました。ドライコンディションでループを走り、きっと楽しめるだろうと思いきや、突然雪が降り始めるなど、今日の天候にはかなり悩まされました。午後2本目のステージの最後の数キロは、タイヤの温度が下がってしまったので、本当に難しかったです。今後のプランは、チームのために現在の順位を持ち帰ることです。明日は天気が回復しないようなので、とにかく道の上に留まり、フィニッシュすることに集中したいと思います。
ヤリ-マティ・ラトバラ チーム代表
今日もまたいい一日になりました。依然難しいコンディションでしたが、昨日ほどチャレンジングではありませんでした。昨日の段階でタイム差がかなり大きく拡がっていたので、我々にとっては少し楽な展開だったように思います。チームとして最高の形でシーズンを終えられたら、それは素晴らしいことであることを、ドライバーたちは理解していると思います。リスクを冒してアタックすることもできたと思いますが、このトリッキーなコンディションでは望ましくない結果になった可能性もあります。エルフィン、セブ、カッレの3人は非常にクレバーな走りで一日を乗りきってくれました。一方、貴元は今日も素晴らしいパフォーマンスを発揮しましたが、それは彼のポテンシャルを証明するものです。きっと彼は、明日も順位を上げるためハングリーに戦い続けると確信しています。