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KINTO、スマホのカメラを向けるとクルマの機能を確認できる「これなにガイド」などデジタル新機能追加

2024年6月26日 発表

KINTOがAR技術でクルマの機能を案内する「これなにガイド」を発表した

AR技術で用途や使い方を教えてくれる「これなにガイド」

 KINTOは6月26日、専用スマートフォンアプリ「KINTO Unlimitedアプリ」でAR(拡張現実)技術を活用し、カーライフを始めて間もないユーザーがクルマに搭載されている各種機能をスムーズに理解するための新サービス「これなにガイド」の無料提供を開始した。

 まずは「プリウス」から提供し、今後同じくKINTO Unlimitedの対象車「ヤリス」「ヤリス クロス」へ拡大させ、提供する機能や車種も順次拡充・拡大させる予定という。

新サービス「これなにガイド」は、まずはプリウスから提供開始となる

 KINTOは、2019年にクルマのサブスクリプションサービスを開始して以降、自動車業界で課題となってきた「顧客体験のデジタル化」を実現するさまざまな取り組みに着手。具体的には、サブスクサービスの見積もりから契約までの一連の手続きをWebサイトで完結する仕組みを構築したほか、クルマを納車した後の「進化=アップグレード」と「見守り=コネクティッド」を付加したKINTO Unlimitedを2023年発売のプリウスから始め、専用のKINTO Unlimitedアプリで、アップグレードやコネクティッドの各種サービスを展開している。

 現在、クルマの各種機能は技術の進歩を背景に高度化が進む一方、KINTOが若年層を対象に実施した調査によると、「自身が所有するクルマに付いているスイッチの用途や使い方を十分に理解している」と回答したのは25%にとどまっているという。

 そこで新サービス「これなにガイド」は、アプリでカメラを起動させて各種機能のスイッチにかざすと、実在の空間にバーチャルなコンテンツを重ねて表示するAR技術を活用し、機能の用途や使い方をテキストと動画で案内するもの。

 案内できる機能は、ハンドルの左右に配置しているメーター操作、電話、走行支援、レーントレーシングアシスト、クルーズコントロール、オーディオ、トーク、アドバンストパークメインスイッチ、カメラスイッチで、対象はプリウスのZ(プラグインハイブリッド車も含む)・G・Uの各グレード。サブスクサービスのみならず、購入など車両の利用方法を問わず利用できる。

AR技術でステアリングにあるボタンの機能について案内

 また、サブスクサービス専用のUグレードユーザーを対象に、メーカーオプションやKINTO Unlimitedを通じて事後的にアップグレードした機能など、契約情報とアプリをひもづけて、1人ひとりに合わせて各種機能の搭載の有無を一覧にしたリストを提供することにより、さらにスムーズに機能の用途や使い方を調べたり、アップグレードアイテムを注文したりも可能にするという。

サブスクサービス専用のUグレードユーザー向けに、自身の契約情報に合わせて各種機能の搭載の有無を一覧にしたリストを提供。リスト化する機能は現在33個あり、今後も拡大予定
各種機能の搭載有無を一覧にしたリストが提供されるのはUグレードのみ。また、アプリから機能の追加もできる

 KINTOは「これなにガイド」は顧客体験のデジタル化だけでなく、販売店のスタッフがユーザーへの納車などの場面で各種機能の説明に一定の時間を充てている実情を踏まえて、ユーザー自身で機能を理解できる基盤を整えることで、業務の効率化に貢献し、販売店の接客業務のDX化の後押しにもつながるとしている。

ドライブトレーナーに「トレーニング機能」を追加

 そのほかにも、プリウス、ヤリス、ヤリス クロスのUグレードを対象とした、車両から収集したユーザーの運転データを分析し、安全やエコな運転につながるポイントをアプリでアドバイスする無料サービス「コネクティッドドライブトレーナー」に、運転データをもとに安全運転を実現するペダル操作など、ユーザーごとに適したトレーニングメニューをおすすめする新機能「トレーニング機能」を新たに追加。

 メニューをもとに自身で目標を設定すると、それを達成するための「心がけポイント」を表示するとともに、運転後に振り返る仕組みもアプリに設定。今後は同じメニューに参加したユーザー同士で、取り組みの度合いに応じたランキングなども確認できるようにする予定という。

Uグレードのプリウス、ヤリス、ヤリス クロスのみ、トヨタのコネクティッドサービス「T-Connect」を通じて車両から運転データを収集・活用する「コネクティッドドライブトレーナー」が利用可能
トレーニング機能のイメージ

 さらに、KINTO社員がトヨタの運転指導講習を特別に受けた際のアドバイスをもとにするなど、メーカーならではの視点を盛り込んだ安全運転に役立つコンテンツ「今日のドライブTIPS」の公開もアプリで開始した。

スマホで遠隔操作できる「デジタルキー」も追加

 また、プリウスのUグレードを対象に提供しているアップグレードサービスの新アイテムとして、Zグレードにのみメーカーオプションとして設定されていたスマホアプリでドアのロック/アンロック操作や、エンジンの始動などを可能にする機能「デジタルキー」を追加。価格は一括支払いの場合は7万7000円、月額利用料への加算の場合は月々2090円。

アップグレードサービスに「デジタルキー」が追加された