ニュース

トーヨータイヤ、小型EVトラック専用スタッドレスタイヤ「ナノエナジー M951 EV」

2024年9月 発売

オープンプライス

トーヨータイヤの小型EVトラック専用スタッドレスタイヤ「ナノエナジー M951 EV」

 TOYO TIRES(トーヨータイヤ)は9月、国内市場初の小型EVトラック専用スタッドレスタイヤ「NANOENERGY M951 EV(ナノエナジー エム キューゴイチ イーブイ)」を発売した。サイズは215/70R17.5 123/121Jの1サイズで、価格はオープンプライス。

 EV(電気自動車)は航続距離が重視され、タイヤはこれに貢献する「低電費」性能が求められるほか、特にEVはバッテリ搭載による車両重量の増大、パワフルな駆動力による加速性能の向上、回生ブレーキの使用など、タイヤに対する負荷が高いのが特徴。トーヨータイヤは、この車両特性や市場ニーズを考慮し、小型EVトラック専用のスタッドレスタイヤを開発したという。

 新商品「ナノエナジー M951 EV」は、EV専用非対称パターンを採用し、氷雪上性能と耐摩耗性能を高次元で両立。ブロックを大型化することで剛性を高め、また高密度に配置したサイプによってアイス性能も両立した。さらに、耐摩耗NCPコンパウンドを用い、低電費性能と耐摩耗性能の向上も追求したほか、ビードワイヤーは環境に配慮した再生素材を採用している。

ナノエナジー M951 EVの特徴

トラクション性能と氷雪上性能を両立したトレッドパターン設計

 小型トラックを活用する小口配送では、STOP&GOの頻度が高く、またEV特有の高トルクによる早期摩耗を抑制する必要があるため、ナノエナジー M951 EVはリブ(縦溝)パターンによって耐摩耗性能の向上を図りつつ、大型ブロックパターンに高密度ウェーブ3Dサイプを配置して、高トルクに対応するトラクション性能と氷雪上性能を両立させた。

トレッドパターン設計

独自の材料設計基盤技術とプロセス技術を活用したコンパウンド設計

 トーヨータイヤ独自の材料設計基盤技術「Nano Balance Technology(ナノバランステクノロジー)」を活用し、ゴムコンパウンドのエネルギーロスを低減できる独自のプロセス技術「Nano Composite Polymer(ナノ・コンポジット・ポリマー)」を用い、最適なコンパウンドを設計。現行商品(汎用スタッドレスタイヤM919)比で、転がり抵抗を15%低減したうえ、耐摩耗性能を38%向上させたという。

NCPコンパウンドのイメージ図
転がり抵抗15%低減
摩耗ライフ38%向上
ブロック間段差発生量66%低減

 トーヨータイヤは、2024年6月に発売した「ナノエナジー M151 EV」と今回の新商品で、今後活用拡大が見込まれる小型EVトラックの社会的な貢献を足まわりから支えるとしている。