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ダンロップ、独自ソフトウェア技術「センシングコア」を使った5つの社会課題解決へのユースケースを紹介

2026年5月27日~29日 開催
入場無料(事前来場登録制)
ダンロップの「センシングコア」は独自ソフトウェア技術によりクルマの安全性を高めるテクノロジーだ

 ダンロップ(住友ゴム工業)は、5月27日~29日にパシフィコ横浜で開催している「人とくるまのテクノロジー展 2026 YOKOHAMA」に出展。ノース会場N49のダンロップブースでは、独自ソフトウェア技術「SENSING CORE(センシングコア)」の5つの活用事例を紹介している。

 ちなみにセンシングコアは、自動車のタイヤ回転信号やエンジン情報を解析してタイヤの空気圧低下を検知するためのソフトウェア「DWS(Deflation Warning System)」が土台となっていて、この機能を拡張してタイヤにかかっている荷重やタイヤの摩耗量、滑りやすいといった路面状況を検知できるシステム。

DWSはこれまでに5800万台以上に導入されてきた実績を持つ
2025年10月にいすゞ自動車の大型トラック新型「ギガ」に、センシングコアの機能の1つである「車輪脱落予兆検知」が標準装備された
2026年3月には、中国の瑞馳社の新型商用BEV「瑞馳C5」に、センシングコアの「タイヤ荷重検知」と「タイヤ空気圧検知」が搭載された

 タイヤのエアバルブに装着して空気圧を計測するTPMS(Tire Pressure Monitoring System:タイヤ空気圧監視システム)を必要とせず、タイヤの回転速度のムラや車速、ブレーキの介入状態など、車両から吸い上げた情報だけでさまざまな状態を検知できるのが大きな特徴。現状からの差分を拾って異常を検知するので、空気が少しずつ漏れていくためドライバーが気がつきにくい“スローパンクチャー”も、空気の減り具合のスピードから検知できるという。

 また、当初から高度な車載OSを必要とする次世代BEV(バッテリ電気自動車)への搭載を見据えて開発していて、搭載済みの車載OSにインストールして提供する方法や、自動車メーカーのクラウドサービスを利用して提供する方法など、さまざまな提供方法を用意。さらに、OSにインストールするだけで安全性を高められることから、新たに自動車産業に入ってくる新規メーカーからの引き合いもあり、2030年には100億円の売り上げ規模を目指している。

ユースケース1:自動運転走行

 センシングコアを搭載したタイヤは、通過した場所の路面状況を把握できるので、そのデータをクラウドネットワークを介して、後続車両へと伝えることで、「この辺りの路面は滑りやすい」「路面に大きな凸凹があるので注意」なとといった警告を共有する仕組み。

 ドライバーが乗っていれば目視でも確認できる可能性はあるが、早めに分かることで心の準備ができるし、ドライバーのいない自動運転車両であれば、センシングコアが目の代わりとなって広域情報を取得しながら他車も含めて安全な走行を維持できる。

自動運転走行時の活用方法

ユースケース2:スマートナビゲーション

 現在のナビゲーションは、距離や時間、渋滞や工事情報などを考慮して案内ルートを引いてくれるが、センシングコアの技術を活用すれば、路面凍結や冠水、運転負荷、燃費、電力消費などまで計算に盛り込むことが可能となる。結果的に、よりスムーズで無駄のない移動体験を実現するとしている。

スマートナビゲーションとしての活用方法

ユースケース3:ワンストップメンテナンス・保険料適正化

 個人で契約している保険であれば、走行距離や免許の色、事故歴などを加味した保険料を設定してくれる会社もある。しかし、輸送業者の場合、いろいろなドライバーが運転するため、保険料は一律になりがち。センシングコアを使えば、今乗っているドライバーの運転適正にフィットした保険利率に変更し、常に最適な利率での運行ができ、無駄な経費を抑えられるようになるし、車両のメンテナンス時期なども割り出しやすくなる。

ワンストップメンテナンスと保険料適正化

ユースケース4:スマートインフラ

 一般道路の保守点検は、道路法に基づき各道路の管理者(国、都道府県、市区町村)が担当し、日常的な維持修繕から5年に1回の法定点検まで、行政職員および業務委託を受けた民間企業が協力しながら安全維持を担保している。また高速道路であれば、各地のNEXCOが黄色いクルマで巡回して路面状況やガードレールの破損、落下物など維持管理を行なっている。

 しかし、昨今の人手不足により、目視による維持管理の限界が危ぶまれている。NEXCOではカメラを搭載した自動運転パトロールカーでの点検なども開発を進めているが、センシングコアを使えば、そこを通過するクルマすべてがパトロールカーと同じ仕事をこなせる。タイヤが取得した路面状況のデータを収集することで、莫大な長さがある路面のスムーズな維持管理に貢献できる。

スマートインフラとセンシングコアの融合

ユースケース5:デジタルツイン

 仮想空間で行なわれるシミュレーションでは、クルマもタイヤもすべてが新品の状態で試される場合が多く、実際には摩耗しているタイヤだったり、路面状況がもっと滑りやすい、強い突風が吹いていたなど、現実世界では想定外の条件が複雑に絡んでくる。

 そこで、仮想空間でシミュレーションしつつ、センシングコアで取得した莫大なデータを基に車両の今の状況とリンクさせ、タイヤや外部影響も考慮した判断を行なうことで、ドライバーへ警告または自動運転車両を制御するなど、新たな次元での安全を提供できるとしている。

デジタルツインにより自動運転の走行精度の向上を図る

 なお、ダンロップはこのセンシングコアを活用して、さまざまな社会課題の解決を共に目指してくれる企業を探しているので、興味のある方はブースを訪れてみてはいかがだろう。

ダンロップブースはノース会場N49にあるので、いろいろなユースケースを確認してほしい