試乗記
「メルセデス・マイバッハSL680モノグラムシリーズ」初試乗 究極にエレガントな世界観を味わえる1台
2026年3月26日 10:15
マイバッハ初の2シーターオープンモデルに試乗!
2025年秋に開催されたジャパンモビリティショー2025で注目を集めていた、メルセデス・マイバッハSL680モノグラムシリーズが発売され、いよいよ試乗する機会を得た。
マイバッハブランド史上もっともスポーティで、初の2シーターオープンモデルとなり、SLの象徴的なシルエットがマイバッハならではの手法で表現されている。とにかく、ありとあらゆるものが究極的にエレガントで、個性的に仕立てられている。
エクステリアは伸びやかな2シーターフォルムに、クロームやマイバッハパターンなどの上質で精緻なディテールが随所にあしらわれている。“MAYBACH”レタリングが目を引くフロントアンダーグリルのほか、フロントエプロンのワイドなエアインテークと印象的なクロームトリムは、マイバッハSL680モノグラムシリーズのスポーティな性格をさらに強調している。
また、ヘッドライト内部にあしらわれたローズゴールドのアクセントとマイバッハロゴをはじめ、ボンネットマスコット、クロームフィン、専用ボンネットなどが、マイバッハならではの個性的なフロントマスクを呈している。
100万円の有償オプションというピクセルペイントプロセスを用いたMAYBACHロゴ入りボンネットも、このクルマの大きな特徴だ。「オブシディアンブラック(メタリック)」のボンネットに「グラファイトグレー」のマイバッハパターンを施したプリントボンネットが与えられる。
さらに、有償オプションであるマルチスポークのMAYBACH鍛造21インチホイールも、いかにもマイバッハらしい。リアはルーバーにより上下に二分割されたエグゾーストエンドやディフューザーを備えたマイバッハ専用の特徴的なデザインのリアバンパーが目を引く。
「MAYBACH」ロゴ入りアコースティックソフトトップには、ライトブラックのファブリック素材にアンスラサイトカラーのマイバッハパターンが上品にあしらわれていて、ソフトトップを開けても閉じても目にできる。アルミニウムとスチールによる軽量なソフトトップフレームにより、約15秒で電動開閉され、60kmkm/hまで開閉操作が可能となっている。
印象的な「MANUFAKTUR クリスタルホワイト」の内装
この新たな2シーターモデルのために、専用開発された2つのデザインコンセプトを採用したのも特徴だ。試乗した「ホワイトアンビエンス」は、外装色にマット(つや消し)の「MANUFAKTURオパリスホワイトマグノ」を採用し、内装色「MANUFAKTURクリスタルホワイト」との統一感を演出している。
これ以外に、ボディカラー「MANUFAKTURガーネットレッド(メタリック)」と、「MANUFAKTURクリスタルホワイト」の内装を組み合わせえた「レッドアンエンス」がある。
いずれもブラックトーンで仕立てられたボンネット/ソフトトップと外装色のコントラスによって、マイバッハならではの贅沢なツートーンデザインを生み出している。
インテリアにも、華やぎとラグジュアリーを極めるオープンドライブのための数々のマイバッハ専用装備が採用されている。ひときわ目を引くナッパレザーの「MANUFAKTUR クリスタルホワイト」で仕立てられた空間はとても印象的で、優雅で広々とした雰囲気を創出している。
シートに施された花びらを思わせるフローラルデザインの刺繍加工は、フロントシートだけでなくリアコンパートメントにも与えられていて、エンボス加工のマイバッハエンブレムがアクセントを加えている。17スピーカー/1220WのBurmesterハイエンド3Dサラウンドサウンドシステムも標準装備されている。
車内の快適性を向上する「MAYBACHモード」を設定
走りについては、もはや申し分ないどころの話ではない。リリースの言葉を借りると、「リラックスしたクルージングにもスポーティなドライビングにも理想的なモデルで、マイバッハならではの高度な快適性と、SLの洗練された走行性能を兼ね備えています」という。まさにそのとおり。
最高出力585PSのV型8気筒4.0リッターツインターボエンジンと9G-TRONICを組み合わせたパワートレーンには、AMGとは真逆でソフトエンジンマウントの採用により静粛性と快適性が高められている。
DYNAMIC SELECTには、マイバッハ専用の「MAYBACHモード」が設定されていて、選択するとサスペンションがもっともやわらかくなる。さらに、エンジンやトランスミッションの動作が静かでスムーズになるように調整され、車内の静粛性が向上する。
ただでさえ快適な「COMFORTモード」との違いが興味深かったのだが、まさにMAYBACHの意味するところはそういう位置づけということがあらためてよく分かった。あまりにまろやかでなめらかな走りは、その他のメルセデス車とは一線を画している。一方で、快活に走れる「SPORTモード」もぬかりなく用意されていて、それはそれでまた違った側面を見せてくれる。
ダンパー油圧システムにはマイバッハ専用バルブを採用していて、やわらかいスプリングと組み合わせることで、サスペンションの挙動をより繊細にした標準装備のACTIVE RIDE CONTROLサスペンションは「さすが!」のひと言。これにまかせておけば、乗り心地は常に快適で、ロールの動きも瞬時に抑えてくれる。
さまざまな遮音対策施されたことで、最高水準の静粛性を実現している。遮音対策が施されたアコースティックソフトトップや、遮音材を最大限に使用した専用の排気システムによるエグゾーストサウンドの最適化がまさにそれだ。
ようするに、どんな道でも快適に走れるということに違いない。メルセデス-AMGのほうのSLは、スポーツカーとしてのSLであることを主張していたように思うが、メルセデス-マイバッハのSLは、マイバッハならではの究極にエレガントな世界観を2シーターのカブリオレで表現している。マイバッハの世界観とはいかなるものか、このクルマに触れてあらためて思い知らされた気がした。





























