試乗記
【国内メーカー最新電動モデルイッキ乗り】新型「アウトランダーPHEV」、万能性とタフさとともに電気の使い方の新境地を開いた
2026年4月27日 11:30
アウトランダーPHEVにはi-MiEVでのEVへの早い取り組み、アウトランダーで始まったPHEV先駆者らしい技術の蓄積が活かされていた。現行アウトランダーPHEVがデビューしたのは2021年。2024年に内装の高級化、実用に叶ったバッテリの大型化と出力の向上、欧州進出も視野に入れたS-AWCの改良などで後期型と呼ばれるフェーズに入った。
実は2025年9月にもセンターコンソールにデザイン変更があり、セレクトレバーを右に移動させたためドリンクホルダーがその横に縦配列することができ利便性が増していた。ユーザフレンドリーな改良を重ねることで息の長いクルマに仕上げる意思が感じられ、独自性のあるエクステリアも飽きがこないデザインで三菱らしくファン層の開拓に成功している。
また後期型ではサスペンションの設定変更や剛性アップで大きく進化している。例えば高速道路や郊外路を問わないゆったりとした直進性は上級SUVにふさわしく、軽く手を添えていればよくストレスフリーだ。またテストコースでもジョイント路や段差でもショック伝えないのも改めて感心した。今回試乗したBEV、PHEVの中でも乗り心地の滑らかさはベストだった。
ハンドリングは穏やかだが鈍重ではなく、小さなコーナーでもライントレース性は高い。全高の高いSUVだが、22.7kWhのバッテリをボディ中心に置いたレイアウトでロールもゆったりとしている。前後重量配分は2名乗車で55:45となり、フロント接地荷重を重視する三菱開発陣の理想に近づくという。
アウトランダーPHEVにはSAVEモードとCHARGEモード、NORMALモードがある。デフォルトはNORMALモードで高速道路でもバッテリ主体となるので(データでは102km走行可能)、実質距離はもっと短くなる。そのため、高速道路や郊外路ではSAVEモードでバッテリ残量をキープし、エンジンでクルージングする使い分けで燃費を伸ばすことができる。急速充電口も備わるので、高速道路のサービスエリアでも短時間充電が可能だ。
動力性能では電気のサポートがすばらしく円滑で、約2150kgのアウトランダーは軽々と走る。電気ならではの発進時の大トルクの恩恵だ。それに加えて途中加速でも鋭い反応で重さを感じさせない自然な加速はすばらしい。さらに減速時の回生ブレーキの使い方が繊細で、動きは滑らかだ。回生力はパドルシフトで5段階に変えられるので、エンジンブレーキ代わりに使えるのも良いアイデアだ。
S-AWCによる電動4WDで悪路でも走れる万能性と、三菱伝統のタフさはアウトランダーの身上でもあり、電気の使い方の新境地を開いた。ちなみにハイブリットWLTCモード燃費は17.2km/Lになる。












