写真で見る

写真で見る スズキ「スペーシア ギア」

専用パーツで“ギア”らしさを演出

スズキ「スペーシア」シリーズに新たに追加された「スペーシア ギア」

 スズキ「スペーシア ギア」は、アウトドアテイストのハイトワゴンタイプ軽自動車。ベースとなった2代目「スペーシア」は2017年12月に発売され、メッキフロントグリルなどで迫力あるエクステリアとした「スペーシア カスタム」との2モデル構成のラインアップ。そして2018年冬に追加されたのが、「今までの軽ハイトワゴンにはなかった新たな価値」の獲得を目指した第3のモデル、スペーシア ギアとなる。

 クルマをアウトドアやアクティブなシーンで使いたい、そんなユーザーをターゲットに開発されたこのモデルは、「広い車内空間とアクティブスタイルを融合したSUVな軽ハイトワゴン」がコンセプトとなっている。

 エクステリアはプロテクターをイメージした前後バンパーをはじめ、ジムニーに代表されるスズキSUVのアイデンティティとなる丸目ヘッドライト、ヘビーデューティなデザインのアルミホイールなど、随所にアウトドアテイストを散りばめて差別化。インテリアに関しても基本部分はベース車両を受け継ぎつつも、専用パーツによりディテールを作り込むことで、“ギア”らしさを演出している。

 クルマの基本部分にも触れておくと、プラットフォームは軽量化と高剛性を両立させた「HEARTECT(ハーテクト)」を採用しており、ボディサイズは3395×1475×1800mm(全長×全幅×全高)。スペーシアではルーフレール非装着モデルが用意されていたため全高が1785mmとなるグレードが存在したが、こちらは全モデルがルーフレールを装備するためこの数値となっている。派生モデルということもあってホイールベースはもとよりトレッド、さらに室内寸法などもスペーシアと変わらない設定だ。

 エンジンは直列3気筒DOHC 0.66リッターの「R06A」型で、自然吸気モデルとターボモデルの2バリエーションを用意。どちらも、最高出力2.3kW(3.1PS)の「ISG」と10Aの「リチウムイオンバッテリー」を組み合わせたマイルドハイブリッドシステムを搭載しているのが特徴。自然吸気モデルのスペックは最高出力38kW(52PS)/6500rpm、最大トルク60Nm(6.1kgfm)/4000rpm。一方、ターボモデルは最高出力47kW(64PS)/6000rpm、最大トルク98Nm(10.0kgfm)/3000rpmと、軽自動車トップクラスの数値を実現する。どちらも2WD(FF)とフルタイム4WDの選択が可能となっており、シティユース中心、アウトドアユース中心、どちらのユーザーにも嬉しいラインアップとなっている。

 気になる燃費はJC08モードで自然吸気モデルが28.2km/L、ターボモデルが25.6km/L(ともに2WD車)で、自然吸気モデルのほうが有利ではあるもののターボモデルでも十分良好と言える数値だ。

 安全装備は単眼カメラとレーザーレーダーを組み合わせた衝突被害軽減ブレーキを筆頭に、前後の誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、後退時ブレーキサポートなど充実。オプションで全方位モニター用カメラやヘッドアップディスプレイの装着も可能となっている。

 ラインアップはスペーシアの「HYBRID X」と同等の上級グレードのみが設定され、自然吸気モデルが「HYBRID XZ」、ターボモデルが「HYBRID XZターボ」の各1モデルずつを用意。エンジン以外で両者が異なるのは、クルーズコントロール、本革巻シフトノブ、パドルシフトがHYBRID XZターボのみとなる点が目立つ程度。それ以外はほぼ同じと言っていい。ボディカラーはモノトーンが「ピュアホワイトパール」など3色、2トーンルーフではルーフカラーがガンメタリックとなり、ボディ部分のカラーは「アクティブイエロー」「ブリスクブルーメタリック」など5色が用意される。価格はHYBRID XZの2WD車が161万4600円、4WD車が173万2320円。HYBRID XZターボは2WD車が169万5600円、4WD車が181万3320円。

撮影車両はHYBRID XZターボ。ボディカラーはアクティブイエロー ガンメタリック2トーンルーフ。オプションのナビゲーションと全方位モニター用カメラパッケージが装着されている。ボディサイズは3395×1475×1800mm(全長×全幅×全高)
ドットパターンのフロントグリルに丸目ヘッドライトの組み合わせは、かわいらしさだけでなく力強さも感じさせる
前後バンパーはプロテクター風の専用デザインを採用
フロントウインドウ上部に単眼カメラとレーザーレーダーを装備
バックドアには車名バッジと共にマイルドハイブリッドのバッヂがつく
直列3気筒DOHC 0.66リッターの「RA06」型エンジンを搭載。撮影車両はターボモデル
タイヤサイズは155/65 R14。アルミホイールは“鉄チン”風のデザイン
水平基調のインパネはスペーシアと同様。ただし、加飾など一部異なる部分も
本革巻きステアリングが標準。ターボモデルはシフトノブも本革巻きとなる
ターボモデルはクルーズコントロールとパドルシフトも標準装備
メーターパネルはスペーシアと同タイプだが、盤面のデザインが専用タイプになる。マルチインフォメーションディスプレイと運転状況で色が変化するステータスインフォメーションランプが付く
ヘッドアップディスプレイは全方位モニター用カメラなどとセットオプション
インパネ収納のフタはツールボックスふうの専用デザインを採用
オレンジのアクセントカラーを随所に配置
ステアリングコラム左側に安全機能系のスイッチをまとめて配置
インパネ下部にDC12Vソケット。USB端子は全方位モニター用カメラなどとのセットオプション
車内の空気を循環させて快適性を高めるスリムサーキュレーターが標準で装備される
フロントシートはベンチタイプ。ハニカム形状のパターンを採用した表皮には、はっ水加工が施される。ステッチも専用のオレンジカラー
運転席&助手席シートヒーターは全車標準
ドアトリムはアームレストのグリップ部分がシルバーになる
運転席のシートバックには後席用の折り畳みテーブルを用意
助手席のシートバックにはメッシュタイプのポケットを装備
フロアマットも専用タイプを用意
リアシートは5:5分割可倒式。左右独立してスライド、リクライニングが可能。フロントシートをフルに倒すことでフルフラットにもできる
右側シートの横にDC12Vソケットがある
リアシートを最後部まで下げた状態のラゲッジスペース
リアシートを最前部にセットした状態のラゲッジスペース
リアシート背面はビニールレザーで濡れたり汚れたりしたモノを気兼ねなく積み込める
5:5分割可倒式のリアシートを活用すれば大きな荷物の積載も可能
助手席は前倒しできるので長尺物も積み込める
ラゲッジフロア下にはジャッキやパンク修理キットなどを収納