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写真で見る スズキ「スペーシア」「スペーシア カスタム」(車両形式:DAA-MK53S)

スペーシアカスタム スズキ ブリスブルーメタリック
スペーシア カスタム。ボディカラーはブリスクブルーメタリック ブラック2トーンルーフ

 スズキ「スペーシア」は昨今主流となっているハイトワゴンタイプの軽自動車。「パレット」の後継モデルとして2013年3月に初代モデルが発売され、今回発売される新型が2代目となり、初代モデルでは途中追加となった「スペーシア カスタム」は当初からラインアップされる。

 新型スペーシアは初代が持つ利便性はそのままに、「クルマの楽しさ」を磨き上げることに注力。ドライバーはもちろん家族や友人などクルマに乗った全員が、買い物やドライブなど車内で「わくわく」できる空間を目指している。

スペーシア(写真右)とスペーシア カスタム。初代モデルよりホイールベースが延長され、最小回転半径は4.4m(165/55 R15タイヤを装着するスペーシア カスタムは4.6m)となった

スペーシア

 ベースとなるプラットフォームは「スイフト」から始まり「ワゴンR」などにも採用された、軽量化と高剛性を両立させた「HEARTECT(ハーテクト)」。ボディサイズは3395×1475×1785mm(全長×全幅×全高)。先代モデルと比べると全長、全幅はそのままに全高を50mmアップ。同時にホイールベースを35mm延長して2460mmへとロング化されている。こうした変更で乗り心地の向上はもちろんのこと、ヒップポイントを前席で30mm、後席で15mmアップすることにより、乗り降りがしやすく、運転もしやすいパッケージングを実現している。

 スーツケースをモチーフとしたエクステリアは、ボディをぐるりと包むビードを配置。スライドファスナーをイメージしたフロントグリル、ハンドルをイメージしたドアまわりなど、随所に遊び心が感じられるディテールを配置し、楽しげなイメージを演出する。

 インテリアはブラックとベージュ、2種類の内装色を用意。ともに赤色のアクセントカラーを配置するものの、前者は引き締まったスポーティな印象を、後者はすっきりと明るい印象の仕上がり。エクステリア同様にスーツケース風の遊び心をくすぐるデザインが施されているのが新鮮だ。

 パワートレーンは直列3気筒DOHC 0.66リッターの自然吸気ユニット「R06A」型エンジンとともに、全車がマイルドハイブリッドシステムを搭載。2.3kW(3.1PS)まで高出力化した「ISG」と、10Aまで大容量化した「リチウムイオンバッテリー」を組み合わせており、モーターのみで最長10秒間のクリープ走行を可能にしたほか、最長30秒間のモーターアシストを実現。高張力鋼板の使用範囲拡大(41%から46%)や各部の軽量化などにより、ボディサイズを拡大しつつも車両重量はハイトワゴン最軽量となる850kg(スペーシア HYBRID G 2WD車)を達成。最良モデルのJC08モード燃費は30km/Lとハイレベルな数値を実現している。

 新型は安全装備の充実もポイントとなっており、衝突被害軽減ブレーキなどをはじめとする「SUZUKI Safety Support」を採用。経済産業省などによる安全運転サポート車区分では、もっとも充実した「サポカー S ワイド」に該当する装置を装備。単眼カメラとレーザーレーダーを組み合わせた「デュアルセンサーブレーキサポート」をはじめ、軽自動車初となる「後退時ブレーキサポート」、全方位カメラを利用した「3Dビュー」など、充実した内容となっている。

 ラインアップはベーシックな「HYBRID G」と、パワースライドドアなど快適装備を充実させた「HYBRID X」の2グレード。どちらも2WDと4WDが選択可能となっている。ボディカラーはアウトドアツールをイメージした「ツールグリーンパールメタリック」など全10色。ホワイトまたはブラックのルーフカラーを採用する「2トーンルーフ」仕様もラインアップ。こちらはホワイトが「オフブルーメタリック」「チアフルピンクメタリック」、ブラックが「ピュアホワイトパール」「ツールグリーンパールメタリック」との組み合わせとなる。

 価格はHYBRID Gの2WD車が133万3800円、4WD車が145万4760円。HYBRID Xがそれぞれ146万8800円、158万9760円となる。

撮影車両はスペーシア HYBRID X。ボディカラーはツールグリーンパールメタリック ブラック2トーンルーフ
フロントグリルはスライドファスナーがモチーフ
デュアルセンサーブレーキサポートは単眼カメラとレーザーレーダーの組み合わせ
2トーンルーフ車はルーフレールが標準となるため全高が1800mmになる
リアバンパーには後退時ブレーキサポートのための超音波センサーが4つ埋め込まれている
車名とハイブリッドのバッヂ
オプションの全方位モニター装着時は車両周囲に4つのカメラを装着
ヘッドライトの点灯パターン。標準はハロゲンだがHYBRID XにはオプションでLEDヘッドライトが用意されている
リアコンビランプの点灯パターン。バックランプはバックドアに付く
エンジンは先代同様R06A型を搭載。スペックは最高出力38kW(52PS)/6500rpm、最大トルク60Nm(6.1kgm)/4000rpm
タイヤサイズは155/65 R14。撮影車両はダンロップ「エナセーブEC300+」を装着。アルミホイールはHYBRID Xにオプション
水平基調のインパネは奥行きを強調したデザインで、サイズを感じさせない広々とした印象を受ける。AV系はオーディオレス仕様が標準。撮影車両のインテリアカラーはベージュ
ステアリングはウレタンタイプ。右スポーク部にパワーモードのスイッチが付く。HYBRID Xはチルトステアリングを標準装備
シフトレバーはストレートゲート
キーレスプッシュスタートシステムは全車標準
パーキングブレーキは足踏み式
スピードメーターとマルチインフォメーションディスプレイを組み合わせたシンプルなメーターパネル。中央には運転状況で色が変化するステータスインフォメーションランプも付く
国産車ではまだ数が少ないガラス投影式ヘッドアップディスプレイをオプション設定。全方位モニターなどとのセットオプションとなる
ヘッドアップディスプレイの調整は独立したスイッチで行える
全方位モニターには3Dビューモードを用意。自車を斜め上方から見下ろした映像で周囲を確認できる
通常のカメラ映像にも切り替え可能
Aピラーに左前方のタイヤ周辺を見ることができるサイドアンダーミラーを配置
リアハッチの上部には、車両後方下部の確認が可能な後方視界支援ミラーを用意
ステアリングコラム右側のスイッチ類。両側パワースライドドアはHYBRID Xのみ標準装備となる
ステアリングコラム左側には安全機能系のスイッチがまとめられている
運転席シートヒーターはHYBRID Xに標準装備され、4WD車は助手席シートヒーターも標準装備。HYBRID Gは4WD車のみ運転席シートヒーターが標準装備される
インパネ下部にDC12Vのアクセサリーソケットを配置
フルオートエアコンは全車標準装備
助手席前のインパネ収納。フタ部分がスーツケース風のデザインになっている
インパネ収納は大型のアッパーボックス、ティッシュが収まるボックス、ドリンクホルダーを一体化
下部にはグローブボックスも
インパネ中央にある丸型のエアコン吹き出し口はセンターのつまみを回すことで風量だけでなく拡散具合も調節可能
運転席側のエアコン吹き出し口。こちらも赤のアクセントが入る
HYBRID Xのサンバイザーは運転席、助手席ともにバニティミラー付き。HYBRID Gのバニティミラーは運転席のみとなる
フロントシートはベンチタイプ。中央にはアームレストを装備
HYBRID Xのアームレストは収納付き
運転席ドアトリム。こちらにも赤のアクセント
グリップもスーツケース風
ドアアームレストのスイッチ
助手席座面下も収納スペース
ボックスの下にはハイブリッド用のリチウムイオンバッテリーがある
5:5分割可倒式のリアシート
左右独立してスライド、リクライニングが可能
リアシートの右サイドにも収納を用意
リアシート右サイドのアクセサリーソケットはHYBRID Xのみ装備
HYBRID Xのリアドアには引き出し式のロールサンシェードが備わる
後席の快適性を高めるスリムサーキュレーターはHYBRID Xに標準装備
ラゲッジスペースはシチュエーションに応じてアレンジ可能
フルフラットのほか、助手席を前倒しすることで長尺物の積み込みにも対応
ラゲッジフロア下にツール類を収納
荷室の開口高は先代モデルより40mmアップした1150mm。便利なガイドも装備され27インチ程度の自転車をラクに積み込むことができる

スペーシア カスタム

 大型のメッキフロントグリルなどを採用した存在感のある迫力の面構えが特長。インテリアはブラックパールのパネルとメッキ加飾のコンビネーションとするほか、ステアリングやシフトノブ、シートにレッドステッチを施すことによりスポーティなイメージを高めている。

 パワートレーンはスペーシアと同じ自然吸気モデルのほか、パワフルな走りが楽しめるターボモデルを用意。ターボエンジンのスペックは最高出力47kW(64PS)/6000rpm、最大トルク98Nm(10.0kgm)/3000rpmと最大トルクで先代を上まわり、JC08モード燃費は2WD車で25.6km/L、4WD車で24.0km/Lとなる。

 ラインアップは自然吸気エンジンを搭載する「HYBRID GS」「HYBRID XS」、ターボエンジンを搭載する「HYBRID XSターボ」の3グレード。スペーシアと同じく全グレードに2WDと4WDが設定される。ボディカラーは専用色となる「アクティブイエロー」など全9色。2トーンルーフ仕様のルーフカラーはブラックのみとなり、「ピュアホワイトパール」「ブリスクブルーメタリック」「アクティブイエロー」「フェニックスレッドパール」「ブレイブカーキパール」の各カラーに設定される。

 価格はHYBRID GSの2WD車が157万6800円、4WD車が169万7760円。HYBRID XSがそれぞれ169万200円、181万1160円。HYBRID XSターボがそれぞれ178万7400円、190万8360円となる。

撮影車両はスペーシア カスタム HYBRID XSターボ。ボディカラーはブリスクブルーメタリック ブラック2トーンルーフ
大型のアンダーグリルとメッキグリルでカスタムならではの迫力あるフェイスを演出
ヘッドライトの点灯パターン。カスタムは全車ヘッドライト、ポジションランプ、フォグランプのすべてがLEDになる
リアコンビランプは導光レンズとLEDの組み合わせ
カスタムのみに設定されるターボエンジン。スペックは47kW(64PS)/6000rpm、最大トルク98Nm(10.0kgm)/3000rpm
XS系グレードにはアルミホイールが標準装備。タイヤサイズは165/55 R15
インテリアはブラックパールパネルとシルバー加飾の組み合わせ
ステアリングは本革巻でレッドステッチのアクセントが入る
シフトノブも本革巻とレッドステッチのコンビネーション
大きなスピードメーターを中心とした3眼メーターを採用。下部にはエネルギーフローインジケーターなどを表示可能なマルチインフォメーションディスプレイを装備
アッパーボックスもブラックパール仕上げ
フロントはショルダーまわりのボリュームをアップした専用シートを装着。運転席シートヒーターは全車標準装備、助手席シートヒーターは4WD車に標準装備される
XS系グレードのシート表皮はレザー調とファブリックのコンビネーション。ステッチもレッドになる
運転席ドアトリム。カラーはブラックで統一
後席用テーブルはXS系グレードに標準装備
リアシートはスペーシア同様、5:5分割可倒タイプ