マイナーチェンジして2018年1月8日に発売される「ヴェルファイア」(左)、「アルファード」(右) トヨタ自動車は、上級ミニバンの「アルファード」「ヴェルファイア」のマイナーチェンジモデルを2018年1月8日に発売する。価格はガソリンモデルが335万4480円~737万7480円。ハイブリッドモデルが436万3200円~750万8160円だ。アルファード、ヴェルファイアともに、グレードごとの詳細な価格設定については「トヨタ、『アルファード』『ヴェルファイア』をマイチェン。昼間の自転車や夜間の歩行も検知可能な第2世代版『Toyota Safety Sense』全車標準装備」を参照していただきたい。
今回のマイナーチェンジの大きなポイントは、単眼カメラとミリ波レーダーの性能を向上させた第2世代の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車標準装備したこと。昼間の自転車や夜間の歩行者も検知可能となった「プリクラッシュセーフティ」のほか、「レーダークルーズコントロール」作動時に車線維持に必要なステアリング操作を支援する「レーントレーシングアシスト(LTA)」をトヨタとして初搭載。道路脇にある「制限速度」「一時停止」「進入禁止」「はみ出し禁止」といった交通標識をメーター内のディスプレイに表示する「RSA(ロードサインアシスト)」も追加されている。
これらに加えて、後退時に左右後方から接近してくる車両を検知すると、ドアミラー内のインジケーター点滅とブザーにより警告する「リヤクロストラフィックアラート(RCTA)」や、ドアミラーで確認しにくい後方位置から接近してくる車両を検知して、ドアミラーに設置されたLEDインジケーターで注意喚起を行なう「ブラインドスポットモニター(BSM)」を採用するなど予防安全装備を充実させ、安全運転支援を強化した。
エクステリアについては、ヘッドランプの形状変更やフロントグリルの大型化、さらにエアロタイプ車ではフロントバンパーのデザインもメッキ加飾をサイドにまで広げてワイド感を演出。より迫力を増した顔つきになっている。リアまわりに関しても、バックドアガーニッシュやリアコンビネーションランプのデザインを変更して、フロント同様に存在感をアップしている。
インテリアもメーターの加飾やシートの表皮、木目の色を変更して高級感をさらに高めている。
エンジンはガソリンとハイブリッドの2タイプを用意。ガソリンモデルには直列4気筒DOHC 2.5リッターの「2AR-FE」型と、V型6気筒DOHC 3.5リッターエンジンの「2GR-FKS」型を用意。トランスミッションは、2.5リッターモデルにはSuper CVT-iが、3.5リッターモデルにはDirect Shift-8ATがそれぞれ組み合わされる。ハイブリッドモデルにはリダクション機能付きのTHS II(2AR-FXE 2.5リッター)+E-Four(電気式4輪駆動)が組み合わされる。
12月25日には撮影会が行なわれ、アルファード「SC」、ヴェルファイア「ZG」、そしてヴェルファイア「Executive Lounge Z」の順に、それぞれ特徴的な部分をクローズアップして紹介しよう。
アルファード SC。7人乗りでエンジンはV型6気筒DOHC 3.5リッター。駆動方式は2WD(FF)でミッションはDirect Shift-8AT。撮影車のボディカラーはホワイトパールクリスタルシャイン(有料色)となっている。エアロタイプとなり、バンパーはエアロ専用。このタイプはフロント、リアともにメッキ加飾の部分を横へ伸ばすことでワイド感を出すデザイン。もともと大柄な車種だがより迫力が増している フロントグリルのエンブレム部にミリ波レーダーを装着 リアハッチのガラス部に取り付けられたリアカメラの映像を運転席にあるインナーミラーに映し出す。インナーミラーに付いているレバーを操作するとミラーと映像が仕組み 斜め後ろから接近するクルマに対してはブラインドスポットモニター(BSM)で対応。ミラー内部にあるLEDインジケーターの点灯でドライバーに知らせる。ここで気がつかずに接近車がある方向にウインカーを出すとLEDインジケーターは点滅して強くアピールする アルファード SCのヘッドライトの点灯パターン。オートマチックハイビーム(AHB)はExecutive Lounge、Executive Lounge Sを除く全車に標準装備。アダプティブハイビームシステム(AHS)はExecutive Lounge、Executive Lounge Sに標準装備され、ガソリンモデルのG、GF、SC、S“Cパッケージ”、ハイブリッドモデルのG、G“Fパッケージ”、SR、SR“Cパッケージ”にメーカーオプション アルファード SCのリアコンビネーションランプの点灯パターン アルファード SCのホイール。18インチ7.5J、切削光輝+ブラック塗装を装着。タイヤサイズは235/50 R18 アルファードSCの運転席まわり。ステアリングにはオーディオ+マルチインフォメーションディスプレイ+音声認識+ハンズフリー+車間距離切り替え+レーントレーシングアシストの操作を行なうスイッチを装着 マルチインフォメーションディスプレイはメーター内のセンターに設置。イグニッションONのときは“ALPHARD”の文字が表われるオープニングアニメーションを用意 内装はブラック。撮影車は本革シート(メーカーオプション)仕様。電動シートで助手席とセカンドのエクゼクティブパワーシートには電動のオットマンが装備されている フロントのコンソール内にはオプションのスマートフォン用の無接点充電器を装備 エクゼクティブキャプテンシート用にオプションの12.1型リアシートエンターテインメントシステムも装備。エアコンもここで操作できる。 足下にはAC100Vのアクセサリーソケットのほか、リアシートエンターテインメントシステムとセットのVTR入力端子、HDMI入力端子がある こちらはヴェルファイア ZG。アルファード SCと同等グレードなので、装備は前出のアルファード SCと同じ 新型ヴェルファイアにもエアロタイプがあり、こちらはマイナーチェンジ前と比較しても顔つきが大きく変わっている ヴェルファイア ZGのヘッドライトとフォグランプの点灯パターン ヴェルファイア ZGのリアコンビネーションランプの点灯パターン ヴェルファイア Executive Lounge Z(7人乗り)。こちらはハイブリッドモデルでリダクション機能付きのTHS II(2AR-FXE 2.5リッター)+E-Four(電気式4輪駆動)を搭載。ボディ色はスパークリングブラックパールクリスタルシャイン(有料色)。ツインムーンルーフもオプションで装備する ヴェルファイア Executive Lounge Zのインテリア。シート表皮はプレミアムナッパ本革。フロントシートはパワーシート+助手席電動オットマン。セカンドシートはエグゼクティブラウンジシート。サードシートは5:5分割スペースアップシート 助手席電動オットマンの操作はシート台座の左側にあるスイッチで行なう。助手席の前後スライド、リクライニングは助手席シートバックの右に操作スイッチがありドライバーも操作できる ヴェルファイア Executive Lounge Zのメータまわり。メーターはハイブリッドモデル専用になる 比較としてヴェルファイア ZGのメーターパネルの写真を載せておく。ヴェルファイア ZGのマルチインフォメーションディスプレイには“VELLFIRE”の文字が表われるオープニングアニメーションを用意 オーディオはJBLプレミアムサウンドシステム(17スピーカー)。ヴェルファイア Executive Lounge、Executive Lounge Zに標準装備 天井には16色に変更できるLEDルーフイルミネーションを装備。また、撮影車にはオプションのツインムーンルーフも装備 エクゼクティブラウンジシートのアームレスト部の集中コントロールスイッチ ヴェルファイア Executive Lounge Zのホイール。17インチ6.5J、スパッタリング塗装。タイヤサイズは225/60 R17 開発責任者の吉岡憲一氏も会場に訪れていた。吉岡氏からは「2015年にモデルチェンジして3年弱経ったこのタイミングで3年分の進化を詰め込んだマイナーチェンジを行なった」というコメントがあった