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写真で見る 日産「ルークス」(2020年発売)

日産最新のスーパーハイトワゴンを写真58点でお届け

 現在、日産自動車では3モデルの軽自動車がラインアップされている。ビジネスバンシリーズの「NV100 クリッパーネオ」、軽乗用車の「デイズ」、そして今回のお題となる「ルークス」だ。現行モデルのデイズとルークスは、ともに三菱自動車工業と共同で設立した軽自動車事業会社「NMKV」が企画・開発を担当したモデルで、いわば兄弟車の間柄。両者の大きな違いは前者がハイトワゴン、後者がスーパーハイトワゴンとなること。

 少し遡ってこれまでの変遷を見てみると、初代ルークスがデビューしたのは2009年のこと。この当時はスズキ「パレット」の兄弟車だった。2014年発売の2代目からはNMKVの手によるモデルとなり、「デイズ ルークス」へと名称を変更。「ハイトワゴンのデイズ、スーパーハイトワゴンのデイズ ルークス」として明確なキャラクター付けが行なわれた。そして、3代目となる新型ではキャラクターはそのままに、名称をルークスへと戻してデビューすることになった。

 エクステリアはカタマリ感のあるボディに、フロントには日産車のアイデンティティとなる「Vモーショングリル」をセット。シャープでスピード感のあるデイズとは違い、重量感があるスッキリとした印象となった。また、これまで通り日産車ではお馴染みの「ハイウェイスター」もラインアップされており、こちらは大型のグリルと台形のバンパー開口部が相まって精悍さを強調した出で立ちとなっている。

 ボディは3395×1475mm(全長×全幅)と、軽自動車枠の限界サイズ。そして全高は1780mm(2WD車)と、1640mm(2WD車)のデイズより140mmも高く、“スーパーハイト”らしい設定となる。当然、この差は室内の広さに反映されており、1400mmもの室内高が確保されている。加えて前ヒンジドアのデイズに対し、こちらはスライドドアを採用。650mmもの開口幅を持つことに加え、ドア下部に足先を入れることでスライドドアの開閉が可能な「ハンズフリーオートスライドドア」の採用も相まって、乗降性もアップしている。

新型ルークス。ハイウェイスター X プロパイロットエディション(右)とハイウェイスター Gターボ プロパイロットエディション(左)。搭載エンジンが異なるが、外観はほぼ同一なので見分けるのは難しい

 リアシートまわりでは320mmものロングスライドレールを採用しているのが特長だ。最後方までスライドすれば795mmものニールームを、逆に最前部までスライドさせれば675mmものラゲッジスペースを確保できる。さらにデイズでは座面が一体式となっていたが、こちらは5:5の分割可倒式を採用。必要に応じて片側だけスライドするといった使い方が可能となっており、幅広いシチュエーションに対応できる。

 パワートレーンは直列3気筒DOHC 0.66リッター「BR06」型エンジンとCVTの組み合わせ。自然吸気とインタークーラーターボの2タイプが用意され、どちらも「SM21」モーターと組み合わせたスマートシンプルハイブリッド仕様となる。スペックは自然吸気ユニットが最高出力38kW(52PS)/6400rpm、最大トルク60Nm(6.1kgfm)/3600rpm。インタークーラーターボユニットが最高出力47kW(64PS)/5600rpm、最大トルク100Nm(10.2kgfm)/2400-4000rpmを発生。モーターはリチウムイオン電池との組み合わせで最高出力2.0kW/1200rpm、最大トルク40Nm/100rpmを発生する。

 WLTCモード燃費は自然吸気エンジン車が20.8km/L(市街地モード18.5km/L、郊外モード22.3km/L、高速道路モード21.0km/L)、インタークーラーターボエンジン車が18.8km/L(市街地モード16.7km/L、郊外モード20.0km/L、高速道路モード19.1km/L。ともに2WD車)となる。

 2代目から大きく進化したポイントとしては先進安全技術の充実が挙げられる。中でも一番の注目と言えるのが「プロパイロット」だ。すでに「セレナ」をはじめとするモデルに搭載されているが、アクセル、ブレーキだけでなくステアリング操作までアシストしてくれるため、より安全かつ快適な走行が可能になっている。そのほかにも、前方を走行する2台前のクルマを検知して異常時に注意を促す「インテリジェント FCW(前方衝突予測警報)」を軽自動車として初採用したほか、「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」「アダプティブLEDヘッドライトシステム」など、充実した機能を備えている。

 グレードはスタンダードモデルに位置付けられる「S」「X」のほか、存在感溢れるエクステリアを採用したハイウェイスターを用意。こちらは「ハイウェイスター X」「ハイウェイスター X プロパイロットエディション」「ハイウェイスター Gターボ プロパイロットエディション」の3モデルが用意される。全モデルに2WD(FF)とフルタイム4WDが設定される。

 ボディカラーはモノカラーのほか、ルーフ部を別カラーとした2トーンカラーを用意。スタンダードモデルはモノカラーが専用色となる「スターリングシルバー」など9色、2トーンカラーが「ホワイトパール/セレニティゴールド」など2色。ハイウェイスターにはモノカラーが専用色となる「チタニウムグレー」など8色、2トーンカラーが「アメジストパープル/フローズンバニラパール」など3色と、どちらも計11色が用意される。

 価格はスタンダードモデルが141万5700円~154万6600円、ハイウェイスターが173万4700円~193万2700円。4WD車は13万4200円高となる。

ハイウェイスター Gターボ プロパイロットエディション。ボディカラーはアメジストパープル/フローズンバニラパールの2トーン
ハイウェイスターはLEDヘッドライトが標準。バンパーにはウインカーを内蔵したシグネチャーLEDポジションランプとLEDフォグランプが備わる
ヘッドライト上部のシルバー加飾はポジション時に点灯する凝った仕様
ハイウェイスターはルーフスポイラーも標準装備
ハイウェイスターにはバッグドアに専用バッヂが付く
ブレーキランプはLEDタイプ。LEDハイマウントストップランプも標準
インタークーラーターボユニットは最高出力47kW(64PS)/5600rpm、最大トルク100Nm(10.2kgfm)/2400-4000rpmを発生
撮影車両はブリヂストン「エコピア EP150」の165/55R15を装着。専用デザインのアルミホイールが標準となる
ハイウェイスター X プロパイロットエディション。ボディカラーはスパークリングレッド/ブラックの2トーン
撮影車両は横浜ゴム「ブルーアース AE30」を装着。タイヤサイズは155/65R14。アルミホイールも専用タイプとなる
視界よく開放感の高い運転席まわり。撮影車両は“プレミアムグラデーションインテリア”&“快適パックA”のセットポプションを装着
ホワイトとブルーを組み合わせたメーターパネル。中央に配置されるアドバンスドドライブアシストディスプレイにはエネルギーモニターやタイヤアングルガイドなども表示できる
シフトは扱いやすいストレートゲートタイプ。Sグレード以外にはタッチパネル式のオートエアコンを標準装備
プロパイロット付グレードはパーキングブレーキが電動式になる。そのほかのグレードは足踏み式を採用
ハイウェイスター Gターボ プロパイロットエディションは本革巻ステアリングが標準。“プレミアムグラデーションインテリア”装着時はブラウンカラー&本革のコンビネーションとなる
スポーク部に各種スイッチを配置。右端にあるブルーのボタンがプロパイロット用
ペダルまわり
ステアリングコラム右側にはオートスライドドアスイッチに加え、ハンズフリーオートスライドドアのスイッチも
Sグレード以外にディスプレイ付自動防眩式ルームミラーとインテリジェントアラウンドビューモニターが標準
Sグレード以外には6スピーカーとナビ取り付けパッケージが標準。専用の日産オリジナルナビゲーションはオプション
運転席バニティミラーは全車、助手席側はS、Xグレード以外に標準
バックミラー後方にルームランプやシートベルトリマインダーなどを配置。ハイウェイスターには「SOSコールスイッチ」も標準(利用には別途登録などが必要)
後席の快適性をアップする「プラズマクラスター搭載リヤシーリングファン」をオプション設定
インパネ中段は小物が置けるトレー形状。助手席側にはカップホルダーも備わる
助手席前にはスリムタイプのティッシュボックスを収納できるボックス
グローブボックスも用意
インパネ中央下部にはCDなどの収納に便利なポケット
インパネ中央に引き出し式のトレーを装備。カップホルダーとの組み合わせも可能
フロントシートは中央にアームレストを備えたベンチタイプ。オプションでセパレートタイプも選べる
運転席ドアトリム。下部には大型のポケットを用意
アームレストにはパワーウィンドウスイッチなどを配置
助手席下には後席からも引き出せるアンダーボックスを装備。車検証が収納できるスペースもある
リアシートは5:5分割可倒式
タップリとしたスライド量を確保
リクライニングも可能
フラット風のアレンジも可能
オプションの“快適パック”を選ぶと前席の背面に後席用テーブルが装着される
Sグレード以外には助手席背面にポケットが付く
運転席側から操作可能な助手席の前倒しレバーを装備
リアドアトリム
ロールサンシェードもオプションの“快適パック”による装備
後席用カップホルダーはボディ側に用意される
リアシートを最後部にセットした状態のラゲッジスペース
リアシートを最前部にセットした状態のラゲッジスペース
分割可倒式なので状況に応じたアレンジが可能
ラゲッジ下部にはパンク修理キットやツール類が収るとともに収納スペースとしても利用可能