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写真で見る トヨタ「ハリアー」(4代目/プロトタイプ)

 1997年に初代モデルが発売されて以来、都市型SUVとして多くのユーザーから高い評価を受けてきたトヨタ自動車「ハリアー」。その4代目となる新型がこの6月、いよいよデビューを迎えることになる。

 今回、紹介するのは市販モデルではなくプロトタイプとなる。グレード構成は公表されているものの細かな装備やスペック、価格といった詳細なデータは未公表となっている。また、写真細部においても変更される可能性があることをお断りしておく。より詳細な情報は「6月中」とされる正式発表までお待ちいただきたい。

 さて、ハリアーの歴史を遡ってみると、初代モデルがデビューしたのは1997年のこと。当時は本格的4輪駆動車やステーションワゴンを核としたRV(レクリエーショナルビークル)ブームのまっただ中。走破性や使い勝手などをアピールするモデルが覇を競う市場に、高級乗用車の資質を併せ持ち「土臭さ」を感じさせないモデルとしてリリース。クロスオーバーSUVの先駆者として人気を集めた。2003年に発売された2代目モデルにはハイブリッド仕様が追加となったほか、プリクラッシュセーフティシステムなどの先進安全機能を装備するなど、クロスオーバーSUVのフラグシップモデルとしてキャラクターを明確化した。2013年には3代目へとバトンタッチ。国内専用モデルとして「高級・進化・新規」をキーワードにさらなる進化を遂げた。

 4代目となる新型は「RAV4」などと同じ「TNGA(Toyota New Global Architecture)」GA-Kプラットフォームを採用。ボディサイズは4740×1855×1660mm(全長×全幅×全高)と、3代目より全長を15mm、全幅を20mm延長する一方で、全高を30mmダウン。このパッケージにより高剛性、低重心化を実現するとともに、サスペンションはマクファーソンストラット(フロント)&ダブルウイッシュボーン(リア)サスペンションを採用。新開発ショックアブソーバーに加え、徹底的な走り込みとチューニングを繰り返すことにより、重厚感としなやかさを併せ持つ乗り味を追求している。

新型ハリアーハイブリッドZ(左)とG“Lether Package”。ボディカラーはハイブリッド車がスレートグレーメタリック、ガソリンエンジン車がスティールブロンドメタリック

 エクステリアはハリアーらしさを随所に感じさせるクーペライクなキャビンと、前後トレッドを広げることでスポーツカーのようなボリューム感のあるプロポーションを実現。一方、インテリアはレザー調素材やウッド調加飾を効果的に採用することで、ハリアーらしい上質感を演出している。

 パワートレーンはガソリンとハイブリッドの2タイプを用意。ハイブリッドは直列4気筒2.5リッター直噴「A25A-FXS」エンジンと「3NM」モーターの組み合わせで、スペックはエンジンが最高出力131kW(178PS)/5700rpm、最大トルク221Nm(22.5kgm)/3600-5200rpm、モーターは最高出力88kW(120PS)、最大トルク202Nm(20.6kgm)。駆動方式は2WD(FF)のほか、リアに「4NM」モーターを装備するE-Four仕様も用意され、こちらは最高出力40kW(54PS)、最大トルク121Nm(12.3kgm)を発生する。システム最高出力は2WD車(FF)が160kW(218PS)、E-Four車が163kW(222PS)。

 ガソリン車は直列4気筒2.0リッター直噴「M20A-FKS」型エンジンを搭載。こちらは最高出力126kW(171PS)/6600rpm、最大トルク207Nm(21.1kgm)/4800rpmを発生。2WD(FF)のほかダイナミックトルクコントロール4WD仕様も用意される。

 先進安全装備は予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を採用。ミリ波レーダーと単眼カメラの組み合わせにより、「プリクラッシュセーフティ」「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」「レーントレーシングアシスト」などを備えている。

 グレードはハイブリッド車、ガソリン車ともに「Z」「G」「S」の3タイプで、ZとGには「“Lether Package”」仕様が用意される。

撮影車両はZ“Lether Package”。ボディカラーはプレシャスブラックパール
スラントしたノーズと台形ロアグリルのコンビネーションは健在
ドアミラーはドアマウントタイプに
ドアハンドルはメッキタイプ
リアまわりは3代目の造形を受け継ぐ。ランプまわりはより薄くシャープに
張り出したリアコンビランプ。トヨタ車でおなじみのエアロスタビライジングフィンは非採用
ハイブリッド車は2.5リッターエンジンを搭載
ガソリンエンジン車は2.0リッターエンジンを搭載
使用燃料は無鉛レギュラーガソリン
撮影車両は225/55R19タイヤを装着。ベーシックグレードは225/60R18タイヤが標準となるようだ
デイタイムランニングランプを内蔵するヘッドライト
消灯
ポジション時
ロービーム時
ハイビーム時
ウインカー点灯時
リアコンビランプなどの点灯状態。ハイマウントストップランプは写真のワイドタイプのほか3代目のような短いタイプも
抱擁感とたくましさをイメージしたというインパネ。内装色は写真のブラウンのほかグレー、ブラックの3タイプを用意
本革巻ステアリング。スポーク部のボタン類はRAV4と同様
チルト&テレスコピックは電動式
ワイパーレバー
ウインカーレバー
シフトはストレートゲートタイプ
インパネに繋がるコンソールは馬の鞍をイメージ
シフト前方にパーキングブレーキやドライブモードの切り替えスイッチを配置
ペダルまわり。アクセルはRAV4と同じくフロアに支点がある吊り下げタイプ
中央にマルチインフォメーションディスプレイを備えた2眼メーターを採用
マルチインフォメーションディスプレイの表示
ガソリン車のメーターパネル。左側がパワーメーターからタコメーターに変更となる
インパネ上部に12.3インチのワイドディスプレイを用意。T-Connect SDナビゲーションシステムに加えスマートフォン連携機能に対応
9スピーカーを備える「JBLプレミアムサウンドシステム」を用意
ディスプレイ下部にはタッチパネル式のエアコン操作パネルを配置
ステアリングコラム右側のスイッチ群
上位グレードに前後方録画機能付のデジタルインナーミラーを装備。詳細は追って別記事でお伝えする
右側に見えるのが録画用のフロントカメラ
後方録画カメラはリアウィンドウ上部に用意
トヨタ車初となる調光パノラマルーフを採用。スイッチ操作で透過/調光の切り替えが可能。こちらも詳細は追って別記事でお伝えする
オーバーヘッドコンソールに操作スイッチを用意
助手席前のインパネにはパイピングオーナメントを採用。加飾パネルやステッチとは異なる上品な印象
グローブボックス
センターコンソール後方はアームレストと収納
収納内部にはDC12Vソケットを用意
フロントシート
運転席ドアパネル
ハリアーのマークはここに健在
アームレスト部のスイッチ
グレー内装。表皮は標準の合皮とファブリックのコンビネーションタイプ
リアシート
中央に収納式アームレストを装備
リアシートのリクライニングも可能
センターコンソール後端にUSB端子を装備
ラゲッジスペース
下部は収納。このパネルにも吸音材が装備されており、静粛性へのこだわりが伺える
収納トレイの下にはパンク修理キットやツール類が収まる
電動リアゲートを装備