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BMW、EV390km、レンジエクステンダー511kmの航続距離を実現した新型「i3」発表会
「航続距離を延ばしたことで新型i3はより実用的なチョイスに」とクロンシュナーブル社長
2016年9月28日 00:00
- 2016年9月27日 開催
ビー・エム・ダブリューは9月27日、10月1日に発売する新型EV(電気自動車)「i3」の発表会を都内で開催した。発表会にはビー・エム・ダブリュー 代表取締役社長のペーター・クロンシュナーブル氏、BMW ブランド・マネジメント プロダクト・マーケティングの生野逸臣氏が出席し、新型i3の概要を紹介した。
今回発表された新型i3では、駆動用バッテリーをこれまでの総電力量21.8kWhから、バッテリーサイズおよび重量を変えることなく33.2kWhの新開発リチウムイオン・バッテリーにスイッチ。これにより1充電あたりの航続距離を従来モデルから70%向上させ、ピュアEVモデルでは390km(JC08モード)を実現。さらに、直列2気筒DOHC647ccの発電用エンジンを搭載するレンジエクステンダーモデルでは121km延長の511kmを走行することが可能になっている。
エクステリアではPHV(プラグイン・ハイブリッド)「i8」だけに設定されていた「プロトニック・ブルー」をボディカラーに追加したほか、インテリアを一新し、インテリアデザインパッケージとして高品質さを主張する「ATELIER(アトリエ)」、モダンでナチュラルな印象を強調する「LODGE(ロッジ)」を追加。従来から用意されるシートとダッシュボードなどにレザーを使用して高級感を高めている「SUITE(スイート)」と合わせ、3つのデザインラインを設定した。
発表会の冒頭に登壇したペーター・クロンシュナーブル氏は2016年の販売実績について触れ、1~8月累計として世界販売で5.5%増、日本で11.5%増となったこと、さらに8月単月でも世界販売で5.7%増、日本で17.2%増と好調なセールスを続けていることを紹介。
そしてi3、i8が属するBMW i ブランドについて、「日本でi3をご利用いただいている方のうち、およそ90%が初めてBMWブランドをお買いになったお客様で、i8に関しては世界で3番目の市場。i8はグローバルで競合各社のハイブリッドスポーツカーの合計数よりも多く売っている」と述べるとともに、「今月からは6つのディーラーグループがBMW i ブランドの販売を開始しており、東京 お台場のBMW GROUP Tokyo Bayを含めると7つの新しい場所でBMW i ブランドモデルを購入することができる。日本での拠点数は54店舗になった」と、着実に店舗数が増えていることを報告した。
また、同社は10月1日より同社のEV、PHVに向けた公共充電サービス「ChargeNow(チャージナウ)」を開始。専用のChargeNowカードにより、充電器ネットワーク「NCSネットワーク」の充電器の利用が可能なサービスで、10月1日以降の初年登録車に標準付帯。月会費と充電器利用料(急速および普通)は初年度無料とし、さらに普通充電器の利用料が永久無料になるなどのメリットがある。8月末時点での充電器の設置数は普通充電器が約8500基、急速充電器が約5500基の計約1万4000基あることが説明された。
今回の新型i3については、「従来からバッテリーのみでの走行距離を70%延ばし、JC08モード燃費は約400kmを実現した。またレンジエクステンダー搭載モデルでは東京~大阪間の走行距離に相当する500km超を実現。多くの日本のお客様は、おそらく新型i3を1カ月に何回かしか充電しないでしょう。航続距離を延ばしたことで、新型i3はより多くのお客様にとって実用的なチョイスになる。また、これまで同様の素晴らしい室内空間、運転性能も提供しており、だからこそi3は実用的といえる」と新型i3をアピール。加えて3年間、主要項目のメンテナンスなどが無償で提供されるメンテナンスパッケージ「BMW iサービス・インクルーシブ」が新型i3を含むBMW iモデル全車で標準装備していることも特長とした。