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トヨタ、ディーゼルエンジンの燃料漏れで「ハイエース」など4車種計24万3907台をリコール
同時にATセレクターの強度不足で「ハイエース」など3車種計7万4808台をリコール
2016年11月24日 16:48
- 2016年11月24日 発表
トヨタ自動車は11月24日、2010年7月~2016年7月に生産した「ハイエース」「レジアスエース」「ダイナ」「トヨエース」をリコールした。対象台数は23型式4車種で計24万3907台。
今回のリコールはディーゼルエンジン搭載車が対象で2種類があり、どちらも燃料装置に不具合がある。1つめは、ディーゼル燃料噴射装置で燃料ポンプ、および燃料噴射ノズルの強度が不足しており、燃料通路部に亀裂が発生することがある。これによって燃料が漏れて燃料圧力が低下すると、エンジン警告灯が点灯して出力制限走行となるほか、最悪の場合にはエンジンが停止するおそれがある。
2つめはエンジン制御用コンピュータで排出ガス再循環制御が不適切となっており、排出ガス中の水分によって燃料噴射ノズルの先端孔部が腐食し、拡大することがある。この影響で噴射量が増え、PM(粒子状物質・すす)が触媒に多量に堆積してエンジン警告灯が点灯し、出力制限走行となる。また、最悪の場合には触媒が損傷し、黒煙を排出するおそれがあるとしている。
それぞれの改善措置として、1つめでは全車両で車台番号を確認し、ポンプ、噴射ノズルなどを対策品と交換。合わせて各締結部の燃料漏れを点検する。2つめでは全車両のエンジン制御用コンピュータのプログラムを対策仕様に修正。また、プログラム修正後にエンジン警告灯が点灯する場合は無償で噴射ノズルなどを交換し、触媒が損傷している場合はフロントパイプを交換する。
これに加えてトヨタは、2009年12月~2012年4月に生産した「ハイエース」「レジアスエース」「トヨタ救急車」のリコールも発表している。対象台数は36型式3車種で計7万4808台。
このリコールでは、自動変速機のシフトセレクターと連結している油路切替レバー支点部の強度が不足しており、想定外の素早いシフト操作を繰り返すと支点部が摩耗してガタが生じることがある。これによってシフト位置に応じた油路の切り替えができなくなり、走行不能になったり、Pレンジ以外で前進や後退するおそれがある。
この不具合に対する改善措置として、全車両で自動変速機の油路切替レバーを対策品に交換する。