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国交省、乗用車の燃費・排出ガス試験「WLTCモード」に「風洞法」を追加

風洞内のシャシーダイナモで路面抵抗と空気抵抗に基づき走行抵抗を算定可能に

2017年4月4日 発表

 国土交通省 自動車局は4月4日、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示について一部改正を実施。乗用車の排出ガス、燃費算定の試験法である「WLTCモード法」に「風洞法」を用いた走行抵抗の測定法等を追加すると発表し、同日から施行した。

 国交省では2016年10月に世界技術規則第15号の「乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法」(WLTCモード法)を国内導入しており、このWLTCモード法の改訂が国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラム(WP29)の第170回会合で採択されたことを受け、対応する細目告示を改正することになった。

 改正概要としては「走行抵抗の測定法について、現行の惰行法等に加え、風洞法を規定します。これにより、屋内で走行抵抗を測定することが可能となります」「その他所要の改正を行ないます」という2点が挙げられている。

 ここで取り上げられている風洞法は、「風洞内に設置したシャシーダイナモメーターにおいて、各指定速度において測定される路面抵抗及び空気抵抗に基づき、走行抵抗を算定する方法」とされており、自動車メーカーなどが走行抵抗を算定するときに、既存の惰行法で施設の状況や天候などから影響を受ける場合などには、屋内で風洞法による算定が可能になる。