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日産、4月からEV「リーフ」を約28万円引き下げ

マイチェンから4月までの購入者には差額をクーポンで還元

リーフの価格改定について発表した片桐隆夫副社長
2013年1月17日発表

昨年11月にマイナーチェンジしたリーフ

 日産自動車は1月17日、グローバル本社で電気自動車(EV)「リーフ」の価格改定に関する発表会を行った。先日カルロス・ゴーンCEOが、米国でリーフの価格を6000ドル下げるという発言をし、価格の動向に注目が集まっていたが、今回、国内では約28万円の引き下げとなる価格改定を発表した。この価格改定に伴う車両の仕様変更はない。

 記者会見に出席した同社の片桐隆夫副社長は今回の価格改定について、「リーフの登場から約2年間の販売の間、お客様には大変満足をいただいております。その一方でさらに多くのお客様に乗っていただくにはどうしたらいいか、ということで市場の色々な声に耳を傾けて参りました。その中で、1に充電インフラ・航続距離、2に価格に対するさらなる一層の努力が必要ということを実感いたしました」「価格面につきましても、マイナーチェンジの際にエントリーグレードを投入し、今回のマイナーチェンジは多くのお客様にポジティブに捉えられています。しかしながらさらなる普及拡大のために、さらなる『お求めやすさ』が必要であるという声を頂戴しております。本気で拡販したいという思いで私たち自身の努力を重ねまして、価格競争力を上げたい、ということで今回の価格改定となります」と説明した。

 リーフの現時点での価格だが、昨年11月のマイナーチェンジで追加された廉価版グレード「S」が327万6000円、「X」が368万4450円、「G」が406万350円という価格に改訂されている。2012年度のEV購入補助金(2012年度クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金)78万円を繰り入れた価格が、「S」で249万6000円、「X」で290万4450円、「G」で328万350円となるわけだが、今回はさらに約28万円の引き下げで、「S」は221万3000円、「X」は262万1000円、「G」は299万7000円となる。

 ちなみに、実際の価格改定は4月であるため、2013年度のEV購入補助金がいくらになるかで、この購入価格も変動する。

 また、この4月の価格改定に伴い、不公平感のないようにと、昨年11月のマイナーチェンジ以後にリーフを購入したユーザー、そしてこれから4月までにリーフを購入するユーザー向けに、価格改定額相当の還元を実施することも同時に発表された。具体的には日産ディーラー各店舗で、整備や部品購入等に使えるクーポンを発行することになる。

「充電インフラ・航続距離、価格に対するさらなる努力が必要ということを実感した」と片桐副社長。ちなみに国内の販売台数はと言うと、マイナーチェンジ前の昨年10月は662台、マイナーチェンジした11月で1312台。12月は少し落ち870台という結果
価格改定は4月に行われる
昨年11月のマイナーチェンジ以後から4月の価格改定までにリーフを購入したユーザー向けに、価格改定額相当の還元を行うと発表

(青山義明)