テスラ、「モデルS」にスマホでのリモート駐車機能「サモン」無料配信開始

スマートフォンの画面を示しながら新機能「サモン」について解説するテスラモーターズ ジャパン 代表取締役社長 ニコラ・ヴィレジェ氏

　テスラモーターズ ジャパンは5月18日、デザインを刷新した新型「モデルS」の納車を開始し、合わせてスマートフォンによるリモート駐車機能「サモン」の無料配信を開始したと発表した。

　新機能のサモンはすでに米国市場では1月から提供がスタートしており、日本では4月15日に国土交通省の承認を取得。各種テストを経て提供が開始された。新型モデルSに搭載されるほか、納入済みのモデルSに対しても順次行なわれる無料ソフトウェアアップデートで利用可能になる。

　iOS、AndroidといったOSを搭載するスマホに最新の「テスラモバイルアプリ」をダウンロードすることで使えるようになるサモンは、スマホの画面で車外からモデルSに駐車指示できるリモート駐車機能。駐車したいスペースからおおよそ12m以内の位置に車両を1度止め、ドライブポジションをパーキングに動かしてからクルマを降りてスマホの操作を実施。直進、または後退で駐車スペースに収められる。移動中に障害物を検知すると自動停止するほか、スマホに表示されているボタンの操作でも途中停止が可能。

ヴィレジェ氏による操作に合わせ、無人のモデルSが車庫から出庫するシーン。その後、前進・後退による駐車デモが数回繰り返された

　モデルSで実施されたデザイン変更では、これまでフロントノーズに設定されていた光輝ブラックの「ノーズコーン」から、テスラのTを意匠化したエンブレムを強調する薄型のフロントグリルにスイッチ。ヘッドライトは14LED 3ポジションのフルLEDヘッドライトを採用する。サイドロッカーパネルは従来のブラックからボディ同色化され、リアバンパーのディフューザーもデザイン変更されている。

　車内の装備では「モデルX」にも搭載しているHEPAフィルターのオプション設定を開始。微粒子状汚染ガス、アレルギー源、バクテリアといった空気中の汚染物質を99.97％除去可能とした装備で、テスラでは独自の「生物兵器防衛モード」のテストを実施。「極度に危険」という1000μg/m³汚染レベルの密閉空間に置かれたモデルXで空気清浄システムを作動させたところ、2分もしないうちに使用した機器に探知されないほど低いレベル（ノイズ フロア以下）まで汚染状態を清浄化したことを公表している。

　このほか、標準装備する充電器を40Aから48Aにアップグレードして、高いアンペアの電源に接続したときにより高速な充電が可能になっている。

3月に公開された「モデル3」のグリルレスデザインとテイストを合わせた新しいモデルS。ヘッドライトは14LED 3ポジションのフルLEDヘッドライトを採用し、アダプティブヘッドライトのオプション設定も用意する