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テスラ、自動駐車機能「サモン」のデモも行なわれた新型「モデルS」説明会
「オフィスで家からクルマを呼び出すという夢もそう遠くはない」とニコラ・ヴィレジェ社長
(2016/5/18 21:17)
- 2016年5月18日 発表
テスラモーターズ ジャパンは5月18日、デザインを刷新した新型「モデルS」の報道陣向け特別先行公開を実施した。
実車の公開に先立って室内で行なわれた説明会には、テスラモーターズ ジャパン 代表取締役社長 ニコラ・ヴィレジェ氏が登壇。
テスラではクルマが古くならないようにソフトウェアアップデートによる機能追加を実施していることに触れ、1月に導入された自動運転機能ではカメラおよびレーダー、センサーを使用しているが、ハードウェア自体は1年半前から搭載していたと説明。購入日は違っても「(オーナーの)皆さんが同じ日に新しいクルマに乗ることができる」と、テスラは常に新しい機能を追加できることを強調。新モデルに搭載された「サモン」機能も同様で、「ワイヤレスアップデートで今日、全車ダウンロードが可能になった」とした。
モデルSは2009年に発表され、カーメーカーとしては異色の「ベータローンチ」を実施。これは「普通のお客様がテストしながらエンジニアと会話しながら開発する」もので、「お客様の力を借りることがテスラの特長」「新しい機能を早めにリリースして、お客様のフィードバックをいただきながら会社が成長していく」とした。その結果、2012年6月に1号車を納車、日本でも2014年9月に1号車が納車されており、「高い評価をいただいている」という。
今回の新モデルでは「ヘッドライト」「ノーズコーン」「サイドロッカー」「リアディフューザー」を刷新。フロントまわりでは従来の黒いノーズコーンを外し、テスラの「T」エンブレムを強調したデザインとしたほか、LEDヘッドライトの採用、サイドロッカーパネルのボディ同色化による高級感アップ、スマートさを強調したリアディフューザーの採用をポイントとして挙げた。
機能面ではPM2.5や花粉、匂いなどを除去する「HEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)」のオプション設定に触れた。テストでは密閉空間においてPM2.5のインデックスを1000までアップ。HEPAフィルターのスイッチを入れることで「2分程度でほぼ0レベルになる」と説明。世界保健機構によるデータでは「毎年300万人が大気汚染により亡くなっている」とし、テスラは事故だけでなく大気汚染からも「お客様の健康や安全を守る」と述べた。
スマートフォンを使った自動駐車機能「サモン」については、アプリの「サモン」ボタンを押すことにより12mまでの前後移動ができると説明。「買い物が一杯あってトランクまで行きづらい」「スペースに収める自信がない」「大きなクルマが左右に止まっていて乗り降りがしづらい」といったシチュエーションにおいて、「外からクルマの周囲を確認できるので安全。ぜひ使っていただきたい」とアピールした。
ヴィレジェ社長は、最後に「オフィスで家からクルマを呼び出す」という多くのドライバーが1度は夢見るであろうシチュエーションに言及。現状ではSFの世界における出来事にしか思えないが、「テスラには自動運転が付いていてる」「ガレージではサモンが使える」「その真ん中もいつかは提案できる」と、実現に向けて着実に進化を遂げているとし、「夢かもしれないがそんなに遠い夢ではない。それを実現するためにテスラは頑張りたいと思う」と締めくくった。