足踏み式ポンプで空気圧の管理を 高圧フットポンプ「ツインシリンダー」 |
メーカー:大橋産業 価格:オープンプライス(購入価格:2980円) |
BALブランドで知られる大橋産業の高圧フットポンプ「ツインシリンダー」。本体サイズは、138×310×83(使用時最大230)㎜(幅×奥行き×高さ)。重量は1.95kgとしっかりした作り |
気軽にできるクルマのメンテナンスの代表的なものとして真っ先に挙げられるのがタイヤの空気圧管理。タイヤはクルマの出力を最終的に路面に伝えるためになくてはならいものだが、そのタイヤの性能をきちんと引き出すには、空気圧の管理が必要になる。
タイヤがゴム製品である以上、時間がたてば空気は徐々に抜けていき、空気圧は低下する。空気圧が低下すると、燃費が悪化するだけでなく、最悪パンク状態となり、タイヤがホイールから外れるという事故にもつながる。そうしたことのないよう、普段から空気圧の管理はマメに行っておきたい。
もっとも手軽なものとしては、ガソリンスタンドの給油時に店員にお願いするという方法があるが、クルマ好きとしては、いつでも自分で空気を入れられる環境を整えておきたいもの。代表的な製品としては、電動モーターを使うエアーコンプレッサーなどがあるが、ここでは電力不足が叫ばれる時代にあわせて、足踏み式のフットポンプを取り上げる。
“高圧タンク内蔵”の文字が目を引く、ツインシリンダーのパッケージ | 裏面は説明書となる。一度でもこの手の製品を使ったことがあるならすぐに使えるが、使う前に読んでおきたい |
高圧フットポンプ「ツインシリンダー」(No.1920)は、BALブランドで数々のポンプ製品を発売する大橋産業の製品。フットポンプとしてほかにシングルシリンダーの「スーイスイフットポンプ」(No.1921)もラインアップされているが、スーイスイフットポンプの最高圧力が約400kPaに対して、シリンダーを2本持つツインシリンダーの最高圧力は約1000kPa。クルマ用としては、400kPaもあれば十分と言えるが、ツインシリンダーであれば一踏みで供給できる空気量も多いはず。作りもがっしりしており、耐久性も高そうなのがポイントだ。
足踏みペダルを固定しておくための留め金が付いている | このように引っかけて止めれば、コンパクトな状態を維持できる |
格納状態 | 使用状態。太いシリンダーに力強さを感じる |
使い方は非常に簡単で、ホイールのエアバルブに、ツインシリンダーのレバー式バルブを接続。レバーを倒せばガッチリ固定されるので、後はひたすら踏んで空気を入れるだけだ。一般的なクルマやオートバイで使われる米式バルブに対応するほか、自転車用の英式バルブにも対応。ビーチボールなどに対応できる、小型レジャー用アダプター(細)、小型レジャー用アダプター(太)、ボール用ニードルアダプターも付属する。あえて言うなら、約1000kPaの供給能力を持っているため、スポーツ用の自転車であるロードバイクで使われる仏式バルブに対応してほしかったところだ。
ホースの先には米式バルブが付く。英式バルブにも対応 | 英式バルブ対応状態にしたところ | 小型レジャー用アダプター(細) |
小型レジャー用アダプター(太) | ボール用ニードルアダプター | 空気圧計を装備 |
実際に使ってみたが、問題なく空気を入れることができた。格安の足踏み式フットポンプだと、本体の剛性が不足して踏みづらい製品もあるのだが、左右にぶれることなく踏んでいける。本体に空気圧計も取り付けられているので、空気圧の目安にはなるだろう。215/55 R16のタイヤの場合、20回ほど踏むことで、200kPaから220kPaへと圧力を上げることができた。
ホイールから出ているバルブに、レバー式バルブを接続する | 接続した状態 | |
空気圧は200kPaだった | 足踏みペダルを踏むべし | 20回踏むと220kPaに上昇した |
別途エアゲージで計測してみたところ、約215kPaくらい。本体の空気圧計は意外と正確なのかもしれないが、別途普段使いのエアゲージを用意すべきだろう | 空気を入れ終わり、適正空気圧に設定したら、バルブキャップをしっかりして閉めて作業終了 |
本体に取り付けられている空気圧計は意外と正確なのかもしれないが、空気圧に関しては、さまざまな場面で統一的に空気圧を管理するために別途しっかりしたエアゲージを用意してほしいところ。以前紹介した「ゲージボタル」などがオススメの製品になる。
(編集部:谷川 潔)
2011年 5月 20日