まるも亜希子の「寄り道日和」

「JAXA」ロゴ入り「宇宙おにぎり」を実食

JAXAのロゴが入った「宇宙おにぎり」をはじめ、宇宙食として販売されていた4種を非常食がわりに備蓄してみました。右上から時計回りに「宇宙食バニラアイス」「宇宙おにぎり」「宇宙食カレー」「宇宙食たこ焼き」です

 現役のF1ドライバーと宇宙飛行士は、どちらが多いのだろう? なんて考えているGW。東京都は3度目の緊急事態宣言が出てしまい、今年もステイホームに精を出しているのですが、そんな中、宇宙飛行士の野口聡一さんが、約半年ぶりに国際宇宙ステーションから地球に無事帰還した、というニュース。日本人最長のステーション滞在というから、素晴らしいですよね。

 と、そこでふと思い出したのです。1年半ほど前、つくばエキスポセンターへ行った際にお土産ショップで見かけて、「これは車内に備蓄しておく非常食として、ちょっと変わりダネでいいかも」と思い購入しておいた、その名も「宇宙おにぎり」!

 パッケージにはしっかりと「JAXA」のロゴが入っており、「この商品はJAXAの宇宙日本食認証制度を通じて開発されました」とあるのです。お湯か水を注ぐだけで、お湯なら15分、水なら約60分で美味しいおにぎりが完成(?)し、食べられるというではないですか。

 クルマで出かけた先で災害に遭い、食べ物や飲み物に困ることもあるかもしれないですが、これなら水さえクルマに積んでおけば食べられるから、あったら安心かな、と思ったわけなのです。賞味期限を見ると、ちょうどあと1か月ほどで切れるところ。なので今日は、お天気もいいことだし、ベランダでピクニックがてら、この「宇宙おにぎり」(鮭)を試食してみようと思います。

 作り方は簡単。袋状になっているパッケージの横に、ハサミマークとともに1、2、3と番号がふってあり、まずは1のところを切って、開封。中に入っている脱酸素剤を取り出してから、注水線の位置までお水を注ぎます。ハサミは出先に持ち歩かないので、手でも切れるようになっているのが助かりますね。

 で、注水線まで約64mLのお水を注いだら、袋のチャックを閉めて、20回くらいよく振り混ぜるとのこと。あとはもう、じっと1時間待つだけです。注意点としては、袋を手で持っている状態の時には注水線ぴったりにしたつもりが、チャックを閉じて床に置いてみると水が少なくなっていたので、置いた状態で水を入れた方がいいかな、というところですね。さぁ~、どんなおにぎりになるのか、ワクワクです。

 60分経過。外から見た限りは、おお、ふっくらと膨らんでいるようです。おそるおそるチャックを開けて、少しつまんで食べてみると……。うーん、まだちょっと芯が残っている感じかな? そこでもう少し、そのまま置いておくことに。

 90分経過。見た目には、先ほどよりさらにふっくらした感覚です。またちょっとつまんでみると、これはもう、完成でしょう!

 ただ念のため、あと30分待ってみることにし、120分経過。でも、見た目は90分の時と変わりないようですね。

袋に水を入れて、120分経過した状態で取り出してみると、それなりに完成度の高いおにぎりになっていました! この日は、60分経過だとまだ少しお米の芯が残っている感じだったので、90分経過したところで食べごろに。パッケージには、お湯だと15分で食べられると記載されていましたよ。鮭のほかに梅の宇宙おにぎりもありました

 なので、ここでいよいよ実食。持ってみると、最初の時よりずっしりとした重みとカタマリ感があります。パッケージのハサミマーク2、3と順に切り込みを入れていくと、きれいにおにぎりの形に切ることができました。これはいいアイディア! 手で直接おにぎりを触らなくても、食べられるのがいいですね。

 そして肝心のお味の方は、うん、思ったよりボソボソとした食感は薄く、小粒のお米で作ったおにぎりという印象です。炊きたてのご飯で作ったおにぎりのような、もっちりとした粘りはありませんが、「お米を食べている」という満足感はちゃんとあるんだなぁと感じました。薄味ですが、シャケの風味もあり、これは間違いなく、シャケおにぎりです。心配していたのは、食べている時にポロポロとお米が崩れてしまうのではないか、ということでしたが、それも大丈夫。これなら、車内でもきれいに食べることができると思います。

 ということで、珍しさに惹かれて買った「宇宙おにぎり」ですが、これはリピート決定。万が一に備えて、また車内に非常食として積んでおこうと思います。わが家は乳製品アレルギーの夫がいるので、パン系の保存食はNG。娘もご飯の方が好きなので、お米の非常食ってありがたいんですよね。

 さらに、これは「宇宙おにぎり」と同じショップで見つけて、話のタネにもいいかも、と購入しておいた変わりダネ宇宙食の「たこ焼き」と「バニラアイス」も試食してみました。この2つも、長期間備蓄しておけて袋を開けるだけで食べられるので、とくにバニラアイスは甘いものが欠かせないという人にオススメですよ。

宇宙食のたこ焼きって、いったいどんな味? と興味津々で開けてみたら、パッと見はたこ焼きそのまんま。でも手で持ってみるとカッチカチで中はスッカスカで、本物とのギャップはかなりのものです。でも風味はしっかりたこ焼きっぽかったです
もし自分が避難生活を強いられていたら、これがあるとちょっと明るい気持ちになれるかも? と思ったのが、宇宙食のバニラアイス。アイスといえども、もちろん常温保存なので冷たくはないんです。パッケージを開けてみると、最初は「えっ? 豆腐?」とビックリしたんですが、味は「冷たくないバニラアイス」という不思議な感覚。口の中でホロホロッ、スーッと溶けていくのが面白いですよ
まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、エコ&安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦。また、女性視点でクルマを楽しみ、クルマ社会を元気にする「クルマ業界女子部」を吉田由美さんと共同主宰。現在YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」でさまざまなカーライフ情報を発信中。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968、ホンダ・CR-Zなど。 現在は新型のスバル・レヴォーグとメルセデス・ベンツVクラス。