東京オートサロン2014

スバル、次期「WRX STI」ベースのニュル24時間参戦車両を初公開

カスタム「レヴォーグ」の展示と今シーズンのモータースポーツ参戦体制を発表

次期「WRX STI」ベースのニュル24時間参戦車両
2014年1月10日~12日開催

幕張メッセ 国際展示場ホール1~11/イベントホール

発売前の「レヴォーグ」カスタムカーを5台展示

 昨年の東京モーターショーで発表され、今春発売予定の「レヴォーグ」のカスタムカー5台がスバルブースに勢揃いした。スバルの純正アフターパーツ装着車やSTI(スバルテクニカインターナショナル)によるカスタムカー、そしてスバリストにはお馴染みのアフターパーツメーカーであるCORAZON、SYMS、PROVAの手によるカスタムされたレヴォーグの競演だ。

 なお、この5台はすでにスバルのWebサイトで告知されており、FacebookとTwitterによる投票、そしてオートサロン会期中のスバルブースでの投票によるカスタムカーバトルが行われている。

会場では、ニュル24時間レースの参戦車両が新型「WRX STI」であることが辰己英治氏から語られた

CORAZON

フロントグリルの形状が特徴的なCORAZON。レイズ製19インチホイールはオートサロン特別カラーだ

SYMS

SYMSは前後バンパー+サイドステップやオリジナルマフラーなどを装備。フロントブレーキにも注目

PROVA

個性的なカラーで登場したPROVAのレヴォーグ。ウインドーのサッシュやフロントグリルのスモーク化など細部にこだわりが見える

SUBARU

ディーラーオプションで武装したスバルの純正アフターパーツ装着車「LEVORG Premium Sports CONCEPT」。カラフルなシート表皮はシートカバーによるもの

STI

オリジナルロゴが随所に映えるSTIレヴォーグ。すでに完成したマフラーをはじめ機能パーツも多数開発中とのこと

2014年のスバルモータースポーツ参戦体制発表

STIの唐松洋之社長

 例年通り、今シーズンのスバルモータースポーツ参戦体制がオートサロンで発表された。冒頭でSTIの唐松洋之社長によるモータースポーツへの参戦理由と活動計画が発表された後、今年のニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦マシンが発表された。

今年もモータースポーツ体制発表がオートサロンで行われた

 参戦理由については、「スバルのアイデンティティともいえる低重心な水平対向エンジンと、シンメトリカルレイアウトによる基本性能の高さを武器にした自動車の安心と楽しさを追求する上での極限での実証こそがスバルモータースポーツ」だと説明した。あくまで乗用車開発の一環であり、レースのためだけの特殊なものではなく、ユーザーが日常的に乗っているスバル車がレースフィールドでも戦えるポテンシャルを秘めたものであることを伝えたいと語った。

 活動計画は以下の通り。

ニュル24時間レースの参戦車両は新型「WRX STI」

 2011年、2012年に獲得しつつ、昨年2位に終わったSP3Tクラス優勝を奪還すべくニュルブルクリンク24時間耐久レースに昨年と同じチーム体制で参戦。

 マシンはなんと、来週のデトロイトショーで公開予定としている新型「WRX STI」をベースにしていることが、ステージに登壇した辰己英治氏から語られた。今回公開されたのはあくまでレース車両だが、新型WRX STIが世界に先駆けここオートサロンで発表されたことになる。

サプライズ発表となったWRX STIは開発中のレーシングマシンのムービーも公開された
新型WRX STIベースのニュル24時間レース参戦車両

SUPER GTではシリーズ優勝を目指す

 SUPER GT GT300クラスは佐々木孝太選手の続投、そして昨シーズン勇退した山野哲也選手に代わり井口卓人選手が加入。総監督に辰己英治氏、レース運営はR&Dスポーツという昨シーズンと同じ体制で全戦にエントリー。目標はシリーズ優勝と明言。

新メンバーに井口卓人選手を加え今年こそシリーズチャンピオンを狙う

新井敏弘選手は不在

 ラリー活動においては、WRC2におけるスバルチャレンジアワードを継続してFIAによる国際ラリーへの参戦支援をすることと、FIA格式のヨーロッパラリー選手権ではパートナーチームへの側面支援を検討するとの発表にとどまった。なお2014年新型車両については、ラリー参戦に必要なFIAホモロゲーションの取得を計画しているとのこと。

 長年スバルのラリー活動の顔であった新井敏弘選手は登場しなかった。

他ブースでのスバル車

 会場ではスバルブースのほか、さまざまなブースでスバル車が展示されていた。昨年は台数的にトヨタ 86(ハチロク)に押されていたBRZだが、今年は随分増えたようだ。また、インプレッサももちろん健在だが、今年のオートサロンにおけるスバル車の主役はやはりBRZのようだ。

北ホールに設けられた86&BRZ WORLD
すべての会場でスバル車を見ることができるが、インプレッサは少数派のようだ
会場では特別価格でグッズが販売されていた
スバルブースにトヨタ自動車の豊田章男社長の姿も

高橋 学

1966年 北海道生まれ。下積み時代は毎日毎日スタジオにこもり商品撮影のカメラアシスタントとして過ごすも、独立後はなぜか太陽の下で軽自動車からレーシングカーまでさまざまな自動車の撮影三昧。下町の裏路地からサーキット、はたまたジャングルまでいろいろなシーンで活躍する自動車の魅力的な姿を沢山の皆様にお届けできればうれしいです。 日本レース写真家協会(JRPA)会員