東京オートサロン2015
ルノー・ジャポン、「メガーヌ R.S.」限定車3モデルを国内初の同時公開
ニュル8分切りで量産FF車の世界最速タイムをたたき出した「メガーヌ R.S. TROPHY-R」の実車を展示
(2015/1/10 02:50)
- 2015年1月9日~11日開催
2014年に引き続きの出展となるルノー・ジャポンブースでは、メガーヌ R.S.(ルノー・スポール)とルーテシア R.S.を中心とした展示で、今回展示されている3台のメガーヌ R.S.の限定車は、2月5日の発売開始前に国内で実車を同時に見ることができる貴重な機会となっている。
ブースはルノー・スポールを全面に打ち出して、レーシーな雰囲気満点の展示がされている。中でもドイツのニュルブルクリンクで7分54秒36を記録した「メガーヌ R.S TROPHY-R」のそのときのサーキット走行のオンボード映像もスクリーンで常時流されていた。なお、この映像はYouTubeでも見ることができる。
メガーヌ R.S.
ブースでは、そのニュルブルクリングで7分54秒36で走った実車そのものが展示されている。これは2014年6月現在で量産FF車における世界最速タイムとなっており、参考までに同モデルは開発時に鈴鹿サーキットでも2分28秒465というタイムを出している。
シートベルト、ラジオなどわずかな装備の違いがあるものの、展示マシンほぼそのままの形で販売(60台限定)されるのが「メガーヌ R.S TROPHY-R」となる。アクラポヴィッチ製チタンマフラーやオーリンズ製調整式ダンパー(フロント20段階/リア30段階)などを装備。ステアリング位置は左で、リアシートが外された2シーター仕様となる。価格は499万円。なお、メガーヌ R.S.のトランスミッションは、3車種とも共通して6速MTのみで、出力も273PSで同じだ。
一方、「メガーヌ R.S. TROPHY-S」は日本国内専用グレード。この展示が国内初のお披露目となった。「TROPHY-R」同様のアクラポヴィッチ製チタンマフラーとオーリンズ製ロード&トラック調整式ダンパーを装備し、ボディーカラーにルノーの象徴ともいえるジョン・シリウス・メタリックをまとっている。こちらも60台の限定モデルだ。こちらは5名乗車仕様でステアリング位置は右となる。
そして「メガーヌ R.S. TROPHY」は、マフラーは共通なもののオーリンズ製ダンパーではなくなり、ボディーカラーも4種類から選択できるなど、日常の利用しやすさにやや振った90台限定モデル。ホイールは18インチとなる。
ルーテシア R.S.
「ルーテシア(欧州名:クリオ)」としては、「ルーテシア R.S. JAUNE PREMIUM(ジョンプレミアム)」と「ルーテシア R.S.CHASSIS CUP(シャシーカップ)」が展示されている。
「JAUNE PREMIUM」は、言わずもがなルノーのイメージカラージョン・シリウスメタリックをボディーカラーにまとった100台の限定車だ。これはルーテシアとしては限定車専用の特別カラーとなる。
欧州ではルーテシアを使ったワンメイクレースが盛んに行われていて、「ルーテシア R.S.CHASSIS CUP(シャシーカップ)」は、それを意識したデカールを施した参考展示車。レーシーなイメージに仕上がっている。
なお、ルーテシアのトランスミッションはエフィシエント・デュアル・クラッチと呼ばれるもので、これはトルコンのATとは異なり、MTと同じタイプのギアを2つのクラッチを使って自動でシフトしていくという仕組みだ。ハンドルに付くパドルを使って操作することもできる。
ルノーは、ほかにはないフレンチタッチなクルマを提供していく
プレスカンファレンスでは、ルノー・ジャポン 代表取締役社長の大極司氏が、前年度の販売実績について「ルノー・ジャポン設立以来の最高台数である4662台を販売した」とアピール。これは新しいデザイン戦略で開発した「ルーテシア」と「キャプチャー」によるところが大きいと分析。ディーラーの1店舗ごとの質の向上に努め、店舗数は減ったものの販売台数は3倍になっており、今後とも努力を続けていくと報告があった。
また「メガーヌ R.S. TROPHY-Sは日本主導で専用に導入した。ファミリーで快適に普段使いができ、いったんサーキットに持ち出せばTROPHY-Rに負けないパフォーマンスを叩き出す」と、その仕上がりに自信を見せていた。さらに今後は「日本車にもドイツ車にもない、フレンチタッチな個性的なデザイン、レースの技術を盛り込んだ普通のファミリーカーがスポーティに乗れるといったような、ほかにない楽しいクルマを導入していきたい」と意欲を見せていた。