イベントレポート

【東京モーターショー 2019】いすゞ、ハイブリッド連接バス「エルガデュオ」や新型「ギガ」などを展示

2019年10月23日 開幕

2019年10月25日 プレビューデー

2019年10月25日~11月4日 一般公開日

ハイブリッド連接バス「エルガデュオ」

 10月23日、東京ビッグサイト(東京都江東区有明)で「第46回東京モーターショー2019」が開幕した。10月25日はプレビューデー、10月25日~11月4日が一般公開日となる。

 東京ビッグサイト 青海展示棟 Aホール(AC01)のいすゞ自動車ブースは、新型の大型トラック「ギガ」、長距離輸送のコンセプトモデル「FL-IR」を世界初公開。国産初のハイブリッド連接バス「エルガデュオ」なども展示した。

 連接バスのエルガデュオは青海の展示棟に入るとすぐの場所に展示。その長さが分かるようになっているほか、車内に乗り込むことも可能。連節機部分や長大な車内を確認することが可能だ。

ハイブリッド連接バス「エルガデュオ」
プラットフォームをブースに設置。段差なく車内に入って見学できる
約18mの全長も確認できる
エルガデュオの側面
連節機の蛇腹も間近で見ることができる
エルガデュオのリア
エルガデュオのドアは3か所ある
前のドアを入って後方を見ると室内でも長さを感じる
運転席を見た光景は単車版の現行エルガと似ているが、グライドスライドドアになっている
前車室から後方を見る
連節機部分を後方向きに見る
後方ドアよりも後ろ側のシートは通常のノンステップバスのように高くなっている
最後部のシートは左側がない。最後部側から2列目と3列目は対面配置
最後部から前方を見たところ
後車室から連節機部分と前車室側を見たところ
前車室の右側シートは跳ね上げて車いすなどのスペースにすることができる
運転席。エルガの6速AMTとあまり変わらないように見える
自動ドアのスイッチは3か所分ある。エアコンも前車室と後車室で別々に操作できる
メーターパネルはエルガハイブリッドに近いデザイン
国内メーカーなのでウインカーのレバーは右側
新型の大型トラック「ギガ」

 大型トラックの新型ギガは、安全性とドライバーの疲労軽減策を拡充したもの。外見では可変配光型LEDヘッドライトを備え、フロントマスクの印象が変わっている。

 また、ブラインドスポットモニターを左フロントコーナーや左右の巻き込み事故抑制用に装備。フロントのコーナーにセンサーがあるので、淡色系のボディカラーではモニターの黒い部分が目立つようになっている。そのほか、フロントのカメラ位置を変更し、歩行者や自転車を検知できるようプリクラッシュブレーキも進化した。

ヘッドライトの印象が変わっている
ヘッドライトの上にセンサーの黒い部分がある
バンのリアまわり
フロントタイヤのすぐ後ろに巻き込み事故抑制用のセンサーがある
左側だけでなく右側にも巻き込み事故抑制用のセンサーがある
プリクラッシュブレーキのカメラ類
新しく可変配光型LEDヘッドライトを備えた
コンセプトカーの「FL-IR」のヘッド部分。ここにトレーラーが連結する

 コンセプトカーのFL-IRは長距離輸送ドライバーの新しい働き方を提案するもの。レベル4の自動運転と後続無人隊列走行を可能とし、効率的で安全な輸送を実現する。これらの技術は2025年以降の実現を目指しているという。

 トラクターとトレーラーをセットで運行するものだが、ブースではトラクターヘッド部分のみを展示している。スタイルは、コネクテッドや隊列走行といった技術が魚類の習性と類似していることから、外観はサメをモチーフとしたものとなっている。ドライバーズシートはセンターに位置するとしている。

サメをモチーフとしたエクステリア
ドライバーズシートはセンターにある
キャブの形状が独特
斜め後方から見たFL-IR
トレーラーを連結した様子は展示する模型で確認できる
「エルフ EV ウォークスルーバン」

 参考出品の「エルフ EV ウォークスルーバン」は、EV(電気自動車)だからこそできたという荷室とキャブのウォークスルー構造を採用。ドライバーの労働環境や集配作業の効率化に配慮したという。ミラーには電子ミラーシステムを採用し、車両の全方位を確認できる「3Dサラウンドマルチビュー」を搭載した。

エルフ EV ウォークスルーバンの車内。荷室からキャブにウォークスルー可能な構造になっている
荷室から運転席に入れる
全方位が見渡せる電子ミラーシステム
ドアミラーの位置にカメラを搭載。トラックでは確認しにくい左斜め後方向きのカメラもある

 そのほか、登場から60周年を迎えた小型トラックの「エルフ」も展示。最新モデルは新エンジン「4JZ1」型を搭載し、平成28年排出ガス規制への適合と低燃費を実現。来場者向けには初代エルフのフォトスポットを設置している。荷台には“はたらくクルマ”について知ることのできる画面がある

小型トラックのエルフ
排気量が3リッターの4JZ1型エンジン。2018年から採用している
初代エルフを模したフォトスポット
荷台に“はたらくクルマ”を知ることのできる画面がある

 いすゞブースでは10月23日にプレスカンファレンスを実施、代表取締役社長の片山正則氏がブース展示車の説明を行ない、「人々の生活環境、社会の生産活動を支えるCV・LCVとパワートレーンのエクセレント・カンパニーとして広く愛される会社を目指す」と述べ、いすゞの目標について語った。

いすゞ自動車株式会社 代表取締役社長 片山正則氏

正田拓也